草彅剛主演ドラマ「スペシャリスト 第6話」あらすじ・ネタバレ

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高架下で、桑原武彦(菊池均也)は背後から刃物でメッタ刺しにされて死亡する。遺体の側には、楽譜が置かれていた。死亡推定時刻は、22時から0時の間。怨恨を持つ者の犯行かと思われたが、宅間善人(草彅剛)は「怨恨だったら、背後から刺すのはおかしい。それだったら、苦痛に歪む顔を見たいと思うはずだ」と指摘する。

楽譜は、日本を代表する世界的ピアニスト・雨宮薫(矢田亜希子)が作曲した『聖者のレクイエム』だった。楽譜には、雨宮のサインが書かれており、姉小路千波(南果歩)たちは、楽譜が本人のものなのかどうか確認を行う。

雨宮は、ドイツを拠点に活動していたが、1ヶ月前に帰国しており、東京に滞在していた。雨宮に、宅間と我妻真里亜(夏菜)が事情聴取を行う。雨宮は、桑原との関係を尋ねられ、「知りません」と否定する。

楽譜は、雨宮本人の使っていたものであった。その楽譜は一週間ほど前に紛失したのだという。宅間は、雨宮に警備が付いていたことで、何かあったのではないか、と考えていた。

総合事犯対応係の面々は、「楽譜は桑原が盗んだのではないか」と推測する。一方、宅間は「楽譜の中に、暗号が隠されている可能性がある」と指摘する。音楽に詳しい野方希望(和田正人)の解説を参考に、「レミラレ シミドドラ」という音の繰り返しが出ていることから、『聖者のレクイエム』に「DEAD BECCA」という文字が隠されていることが判明する。

桑原の自宅に、楽譜が置かれていたことが判明する。宅間と我妻は、薫の昔の友人を訪れる。雨宮には、音大時代の「BECCA」というニックネームの女性・渡辺麗香(植田麻友美)と友人であったと判明する。

麗香は、15年前にドイツ留学を行うためのコンクール直前、自殺していた。夫を亡くした麗香、後追い自殺と考えられていた。麗香には、当時3歳の息子・渡辺仁(平岡拓真)がおり、施設で育ったと判明する。さらに、被害者の桑原は、元音楽教室の講師で、雨宮はその教え子だったと判明する。薫は、桑原について「知らない」と言っており、宅間たちは事情を再び聞きに行く。

雨宮は、マスコミを前に、「『聖者のレクイエム』は、親友だった麗香への贖罪の気持ちを表すために作りました。亡くなる直前、話を聞けずに亡くなってしまったことを悔いて作ったんです」と明かす。

宅間たちに、雨宮は桑原との関係、最近に自分の周囲に現れていたストーカーの存在について明かす。雨宮は、犯人はストーカーではないか、と考えていた。宅間は、雨宮へのプレゼントであるぬいぐるみの中に、盗聴器が仕込まれていたことを発見する。

宅間は、犯人が楽譜を置いた理由を「彼女の行動を制限するためでしょ。マスコミが連日押し寄せてくれば、その中に紛れ込むこともできる」と指摘する。

被害者の衣服についた指紋と、ストーカーが送った手紙についた指紋が一致し、同一犯と考えられた。だが、正体不明であり、宅間は「ねちっこい犯人の特性を利用しよう」と提案する。それは、事件に関する記者会見を開くと言い、そこに犯人をおびき出すという作戦だった。

雨宮は、児童養護施設でコンサートを行う。総合事犯対応係の刑事たちは、施設内を警備していた。宅間は、施設に貼りだされた新聞記事で、渡辺麗香の息子・仁がピアノコンクールで優勝していたことを知る。記事には、「母が幼い頃に何度もこの曲『聖者のレクイエム』を聴かせてくれたんです」と書かれていた。

雨宮の前には、ナイフを持った男が立ち塞がっていた。姉小路たちは、ストーカーの男を取り押さえる。

施設に残った雨宮は、そこで渡辺仁に会う。雨宮は、「この施設でコンサートを開いて欲しいって言ってくれたのはあなたなんでしょ?あんなに小さかったのに、こんなに大きくなって」と言う。そんな雨宮に、仁は「あの曲は、母が作ったんじゃないですか?その曲を、あなたが奪ったんじゃないですか?」と尋ねる。

雨宮は、「あなたにも死んでもらわなきゃね」と言う。麗香を殺害したのは、雨宮だった。雨宮は、「麗香は私の欲しかったもの全てを持ってた。…全部奪ったと思ったら、まだ残ってたとはね」と言い、仁にスタンガンを押し当てる。

宅間は、雨宮が「仁を15年前と同じ目に遭わせようとしているんだ」と分かる。麗香を飛び降り自殺に見せかけたビルの屋上で、雨宮は仁を殺害しようとしていた。そこで宅間は、雨宮の犯行について語る。

雨宮は、桑原が盗作に気づいたと思い、ストーカーの嫉妬心を煽って桑原を殺害させたのだった。雨宮は、自分が盗聴されていることも知っていた上で、桑原と親密な様子をストーカーに見せつけ、桑原を殺害させたのだった。さらに、桑原の死亡現場に楽譜を置き、仁をおびき出した。

雨宮は、「証拠がない。全部憶測でしょ」と言うが、宅間は「『聖者のレクイエム』には、もう一つ暗号が含まれている。不協和音の部分には、イとニの音が含まれている。合わせると『仁』という息子の名前が浮かび上がる。このことを知らないアンタは、ニセモノ以外の何者でもない」と言い、盗作の事実を突きつける。

「なんで母は、自分を置いて死んでしまったんだろうとずっと思ってました」と呆然とする仁に、宅間は「俺は最初から自殺じゃないと思ってたよ。幼い子を残して自殺するような親はいない。これでも分かるんだよね、こう見えても人の親だから」と言う。

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