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ドラマ「わたしを離さないで 第10話 最終回」あらすじ・ネタバレ

   

土井友彦(三浦春馬)は、唯一の希望であった臓器提供までの「猶予」がないことが判明し、塞ぎこんでしまう。そんな友彦に、3度目の通知が届く。そのことを保科恭子(綾瀬はるか)に告げられ、友彦は「たまには俺も、1人でいたい」と、恭子と距離をとろうとする。

多くの提供者は3度目で終わりを迎えるが、中には3度目を乗り切る提供者もいる。だが、4度目の提供を受けるまでの間、提供者は体の自由が効かなくなり、過酷な時間を過ごすことになる。

恭子が介護人を務める加藤(柄本佑)との話の中で、「生まれてきて良かった…そう思うことがあって欲しい」と願う。

友彦は、3度目の提供の直前、恭子に「介護人をやめて欲しい」と言う。「3度目を終えた後、トイレもままならなくなる。知り合いだからイヤだって、分からない?」と、友彦は理由を伝える。だが、恭子は「慣れてない人だと、提供者も介護人も、お互いに大変だから」と、友彦を説得しようとするが、彼は「何でも受け入れようとする恭子といると辛くなる」「猶予が得られないなら、一緒にいるの意味ないでしょ」と聞き入れない。

恭子は、「じゃあ、ここに住むのやめる。普通の介護人としてここに通う」と言う。恭子は友彦の部屋を訪れるが、そこに友彦の姿はなかった。そして、友彦が描いた絵やサッカーボールを捨てていたのを発見する。

友彦を探しに行った恭子に、彼の態度はよそよそしい。恭子は、友彦にそれ以上声をかけることができなくなった。恭子は、描いた絵やサッカーボールを元の位置に戻していた。「分かんなかった?捨てておいてくれって意味だよ」と友彦は言うが、恭子は「捨てられない。友の大事なものでしょ」と反論する。

友彦は、「もう、忘れたいんだよ」と自暴自棄になり、部屋で暴れる。恭子は、絵やサッカーボールをゴミ袋に入れて持ち帰る。恭子は、友彦と一緒にいて辛い思いをしていた。
陽光学苑の元校長・神川恵美子(麻生祐未)は、病気を患い、「提供を受けますか?」と医師に提案される。神川は、「私が…ですか?」とつぶやく。その後、陽光学苑の元教諭・山崎次郎(甲本雅裕)が訪れた際、神川は「最近では、提供を受けることを拒否する高齢者もいるそうです。長く生きることで、時間を持て余す人もいるそうです。そろそろ、このシステムは終わりを告げようとしているのかもしれませんね」と言い、山崎は「あなたの望んだことが叶いそうですね」と応じる。

恭子は、友彦が倒れたと電話連絡を受ける。友彦は、内服を拒否し、食事を摂らずにいた。そんな友彦に、恭子は「そんなに私といるのがいや?それとも、提供を拒否しているの?」と問う。友彦は、「分からないんだ…」とつぶやく。

恭子は、友彦に「お別れをしたくない」とつぶやく。友彦の提供が1週間後に迫る中、出口の見えない暗闇の中で恭子は苦しんでいた。帰り道、恭子は陽光学苑の元教諭・堀江龍子(伊藤歩)に再会し、声を掛けられる。

恭子は、友彦に「龍子先生と会ったの。それで、『サッカーの試合を観に来ない?』って誘われたんだけど…行きたくないよね?」と尋ねる。友彦は、観に行くことを望んだ。規定違反と分かりながら、恭子は友彦を無断で連れ出す。

友彦は、生き生きとした様子の龍子と再会して喜ぶ。久しぶりに友彦の笑顔を見た恭子は、驚く。龍子は、子供たちのサッカーチーム運営を手伝っているのだという。そして、「陽光学苑に行く前、私はあなたたち提供者の権利を守る運動をしていたの」と明かす。

龍子は、子供たちの親の1人が、実は陽光学苑にいた生徒の心臓を移植されていたのだと明かす。そして、彼は提供してくれた「ヒロキ」と言う名前を子供に付けていた。彼女は、陽光学苑を辞めた後、提供を受けた人たちへのインタビューを開始したのだという。「そこに感謝があることに、私は救われた…生まれてきてくれて、ありがとう。ありがとうございます」と、龍子は友彦と恭子に感謝の言葉を述べる。

友彦は、「本当だったんですね。昔、世界は広いって教えてくれたじゃないですか。…やっぱり、世界は広い。広いんですよ、先生」と龍子に伝える。彼は自分の生まれていた意味は無駄ではなく、提供を受ける人々に命を与えることができ、感謝されているのだと実感する。友彦は、恭子の手を握りしめ、2人の間の壁は氷解する。

病室に戻ると、友彦は「もういいと思ったんだ。恭子がそばにいてくれれば、それで良いって。…1つだけ、夢が叶っていたんだ。それを忘れていた。俺、ずっと恭子にもう一度会いたいと思っていた。それどころか、一緒に住むこともできてさ。夢は、とっくに叶い過ぎるくらい叶ってたんだ」と言う。

恭子は、胸がいっぱいになって席を外そうとするが、友彦は恭子を抱きしめる。友彦は、「俺、生まれてきて良かったよ。恭子に会えて良かった。こんな終わり方ができて良かったよ」とつぶやく。恭子は、「友…離さないで。私を離さないでよ」と別れを惜しむ。

友彦は、提供の日を迎える。恭子は、「もし今日、3度目で友が終わらなかったら、私、終わりにしてあげてもいいよ。友がそっちの方がいいなら、そうしてもいいよ」と提案する。友彦は、「ちゃんと終わりにしたい」と意思を伝える。

友彦の提供のための手術が開始され、彼は短い人生を終える。その帰り、恭子は友彦のサッカーボールを助手席に乗せ、「友、どこに行こうか?」とつぶやく。友彦にプレゼントしてもらったCDをかけ、恭子はクルマを走らせる。

向かった先は、友彦や酒井美和(水川あさみ)と住んだコテージを訪れる。様々な思い出が自然と蘇る。恭子は、友彦のサッカーボールを川に流し、「行け!友。行けー!…私もすぐに行くから!」と叫ぶ。

…恭子は、翌年の春を迎える。相変わらず彼女は介護人として過ごしていた。彼女には、一向に提供通知が届かなかった。「私は、1人になった」と思う。彼女は、思い出の詰まった宝箱を手に、「みんな…いるかな?」と思い、のぞみが崎へと向かう。

のぞみが崎には、神川がいた。「お久しぶりですね。何か、探しにきたんですか?」と訊かれ、恭子は「ええ…まぁ」と曖昧に答える。

宝箱を持っているのを見て、神川は「まだ持っていてくれたんですか」と喜ぶ。「陽光で、なぜ宝箱を持つようにおっしゃったんですか?」と恭子に訊かれ、神川はその理由を「誰にも奪えないものを持っていて欲しかったんです。あなたの体は奪われてしまう。でも、思い出は奪えない。それは、あなたたちを支えるよすがになってくれると思ったんです。嬉しいですよ、大事にしてくれて」と告げる。

神川は、「私はもう、提供すらできないポンコツです…本当に、私はなんのために生まれてきたのかと思いますよ。…これから、家に来ませんか?」と恭子を誘う。恭子は、「はい、いつか」と答えて分かれる。

恭子は、1人になって「もしかして、みんな同じようなものなのかもしれない。何のために生まれてきたのかなどと分からず、命を終えていく。それが知らされているか、知らされていないかだけの違い」と思う。そして、「友…私もそろそろ、そっちに行っていいかな?もう、いいよね」とつぶやき、まだ冷たい海の中へと入っていく。

だがそこで、恭子は友彦のサッカーボールに足止めされる。「こんなウソみたいなこと…」と思い、恭子は涙する。恭子はサッカーボールを抱きながら、浜辺へと戻る。そして、「私たちは、空の宝箱を持たされ、そこに日々を詰め込んで生きていくのだ」と思いながら帰路につくのだった。

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前話:ドラマ「わたしを離さないで 第9話」あらすじ・ネタバレ

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