「海亀のスープ(世にも奇妙な物語)」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 雑誌編集者・渋沢蘭子(木内みどり)は、画家・芝山泰治(天本英世)が自殺したことに驚く。芝山は前日、レストランで会食した際に、海亀のスープを飲んだ直後、ひどく動揺していた。「違う、これは海亀のスープではない・・・」とつぶやいた後、ボーイに「これは、本当に海亀のスープなのか?」と質問していた。

2) 渋沢は、芝山の死を調査して記事にすべく、レストランにいた加藤二郎(いかりや長介)に話を聞く。加藤は、何十年かぶりに芝山をレストランで見かけたのだという。そして、加藤と芝山は、同じ船の船員であったことが明らかになる。

3) 加藤と話をする内、渋沢は一つの仮説に辿り着く。無人島に辿り着いたのは、芝山、加藤、そしてもう1人の乗組員だった。そして、その3人目の乗組員は死亡してしまう。食べられる物もなく、加藤はその遺体を食べることを提案する。ところが、芝山はそれを拒否した。芝山は衰弱し、そのままでは死亡してしまうと思った加藤は、遺体をスープにし、「海亀のスープだ」とウソをついて飲ませたのだった。

4) 芝山が自殺したのは、「あのときに飲んだのは、海亀のスープではなく、人肉入りのスープだったのだ」と気づいたからであった。夜が明け、渋沢は上司に、「芝山先生の死に、記事になるような理由は見当たりませんでした」とウソをつく。彼女は、芝山の死を記事にすべきではないと考えたのだった。

詳細なあらすじ

雑誌編集者・渋沢蘭子(木内みどり)は、画家・芝山泰治(天本英世)の訃報に驚く。芝山と昨晩レストランで会食し、その直後に芝山は自殺していたからだった。

渋沢は、芝山の死の理由について記事にすることを上司に提案し、調査を開始する。レストランで、海亀のスープを飲んだ直後、芝山はひどくショックを受けた様子だった。「違う、これは海亀のスープではない・・・」とつぶやいていた。そして、ボーイを呼びつけ、「これは、本当に海亀のスープなのか?」と訊く。ボーイは、「赤海亀のスープです」と答える。

その直後、芝山は動揺を隠し切れず、ついには食事もそこそこに帰宅すると言い出したのだった。そんな彼の様子を不思議に思い、なぜ渋沢は海亀のスープを飲んで動揺したのか、なぜ死を選んだのか、渋沢は疑問に思っていたのだった。

渋沢は、芝山の通夜に参列する。そこで、芝山と会食を行ったレストランに、同じく客としていた加藤二郎(いかりや長介)を見かける。加藤が芝山の死について何かを知っていると思い、彼女は加藤に声をかける。

渋沢は、海辺に建つ加藤の自宅を訪れる。加藤は、「今まで、コロラドの山に篭っていた。だが、やはり海の近くに舞い戻ってしまった」と、海を今まで避けていたのだと明かす。そんな彼に、芝山との関係について聞く。だが、加藤は口を重く閉ざしてしまう。

彼女は仕方なく、「YESかNO、それだけでも教えて」と言う。その質問により、渋沢は加藤が何十年かぶりに芝山をレストランで見かけたこと、加藤と芝山は、同じ船に乗っていた船乗りであることを知る。

そして、彼らはセレベスの沖で難破し、無人島で過ごす羽目になってしまったのだと加藤は答える。渋沢は、「そこで、女性をめぐって争いになった。彼女が作ったのが海亀のスープだった」と推理するが、加藤は否定する。

質問を繰り返す渋沢は、ある一つの仮説に辿り着く。無人島に辿り着いたのは、芝山、加藤、そしてもう1人の乗組員だった。そして、その3人目の乗組員は死亡してしまう。食べられる物もなく、加藤はその遺体を食べることを提案する。ところが、芝山はそれを拒否した。芝山は衰弱し、そのままでは死亡してしまうと思った加藤は、遺体をスープにし、「海亀のスープだ」とウソをついて飲ませたのだった。

芝山が自殺したのは、「あのときに飲んだのは、海亀のスープではなく、人肉入りのスープだったのだ」と気づいたからであった。加藤は、「その翌日、救助船がやってきた。もう一日、飲ませるのを待っていれば、こんなことにはならなかった・・・」と後悔する。だが、渋沢は「翌日、救助船が来るとは予想できません。飲ませていなければ、救助船が来る前に芝山さんは死んでいたかもしれない」と言う。

さらに渋沢は、「あなた、死ぬつもりだったでしょ?芝山さんの死に責任を感じて。そんなことはすべきではないわ」と言い、加藤に自殺を踏みとどまらせようとする。

夜が明け、渋沢は上司に、「芝山先生の死に、記事になるような理由は見当たりませんでした」とウソをつく。彼女は、芝山の死を記事にすべきではないと考えたのだった。渋沢は、海辺を散歩する。その近くでは、海亀が浜辺近くでゆっくりと泳いでいた。

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