「ドクターX 外科医・大門未知子 スペシャル」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 外科医・大門未知子(米倉涼子)は、クロス医療センターの院長・黒須貫太郎(ビートたけし)と、衆議院議員・一ノ瀬愛子(岸本加世子)がキスしている現場に居合わせる。一ノ瀬は緊張性気胸を起こして苦しむも、黒須はスキャンダルを恐れて逃げ出してしまう。

2) 大門は一ノ瀬の手術を担当し、黒須は大門の腕を見込んで彼女を雇うことになる。黒須は、元外科医でありながら、「新薬により多くの人を救う」と、創薬の拠点・クロス医療センターを立ち上げたのだった。

3) 大門は、フィギュアスケーター・氷室光二郎の手術を行おうとする。氷室は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に罹患しており、黒須院長は、新薬により氷室の治療を行い、その新薬の名を売ろうとしていた。そのため、邪魔な大門を暴漢に襲わせる。結果、大門は右手首を骨折してしまう。

4) 大門は、マタギ・赤木源(青木崇高)のもとで暮らし、骨折から快復する。復帰した大門は、氷室の手術を見事成功させ、氷室は選手権で優勝する。一方、黒須は橈骨神経麻痺により手術ができなくなり、新薬開発に注力するようになったのだと明らかとなる。

起:黒須院長との出会い

外科医・大門未知子(米倉涼子)は、金沢の街角で、男性と路チュー中に突然苦しみだした衆議院議員・一ノ瀬愛子(岸本加世子)を見かける。すぐさま緊張性気胸と診断し、救急車を呼ぶ。一緒にいた初老の男性は逃げ出してしまい、大門は呆れる。

大門は、ペンを借りて胸に刺すと、血液が流出する。胸部大動脈が傷つき、血気胸を起こしているようだった。さらに、彼女は救急車に同上して救命措置をとる。すぐさまオペ着に着替え、大門は手術に臨む。胸部CT画像により、左下葉の腫瘍が認められ、大動脈に浸潤しているようだった。

患者が運び込まれたのは、国から最新医療特区に認定された日本初の創薬の拠点・クロス医療センターであった。患者は、研究中の抗癌剤により治療を受けており、「手術は中止だ」と青柳忠志(橋爪功)に静止される。だが、大門は聞く耳を持たず、手術を行う。

手術を終えた大門は、病院長・黒須貫太郎(ビートたけし)に出会う。「医者のくせに逃げるなんて、最低のクズ」と言い捨て、大門は立ち去る。そんな彼女の後ろ姿を、黒須は見つめていた。

「名医紹介所」の所長・神原晶(岸部一徳)は、黒須に手術料の交渉を行う。神原と黒須は、顔見知りであった。神原は、一千万円を請求し、黒須は青柳に命じて支払わせる。さらに、黒須は「大門未知子を雇いたい」と言う。そんな黒須に、神原は条件として1億円を提示する。

だが、大門は黒須が患者から逃げ出したこともあり、派遣を断ろうとする。ところが、前払いの契約金を返すことができないことや、「特別な患者」が入院していることを聞き、クロス医療センターで大門は働くことになる。

承:フィギュアスケーター・氷室光二郎

フィギュアスケーター・氷室光二郎が、クロス医療センターに転院してくる。氷室は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に罹患しており、手術・内科的治療を受けることになっていた。

大門は、城之内博美(内田有紀)とともに、カンファレンス前に紹介される。論文手伝い、飲み会の手伝い、部長回診のお供などは一切しないなどの勤務条件が提示される。黄川田高之(生瀬勝久)は、そんな大門に反発する。

黄川田は、カンファレンスで新薬による治療を提案。一方、大門は「手術すれば治る」と、手術を行うことを提案し、黄川田は「アメリカの留学先では、外科は内科のヘルパーだった。外科は、内科の方針に従っていればいいんだ」と言う。

だが、黒須院長は、大門をインフォームドコンセントの場に呼ぶ。大門は、「次の試合に出られるよう、手術すべき」と言う。「私は、100%の手術をします。私は、失敗しないので」と宣言し、その言葉を信用し、氷室は手術を受けることに同意する。一方、国立高度医療センター・蛭間重勝(西田敏行)は、氷室をとられたことに怒りをあらわにする。

黒須院長は、大門を宴席に誘う。そこで神原は手術のために2千万円を提示する。だがそこで、黒須院長は「最新の内科治療でいきたい」と提案する。だが、大門は「私は、手術で治す」と、譲らない。そこで黒須は、大門に額面通りの金額を支払うという。

黒須院長は、外科医をやめた理由として、「外科はもうからないからだ。薬なら、多くの患者を治すことができ、儲かる」と言う。黒須院長は、神原を飲みに誘い、大門は1人で帰ることになる。

大門は、黒須院長に命じられた人物により、命を狙われる。路地に入ったところで刃物を持った男に襲われ、大門は逃げ出す。地面に打ち付けられ、大門は右手首を骨折してしまう。マタギの赤木源(青木崇高)に命は救われるが、手術は絶望的だった。

大門は、加持秀樹(勝村政信)医師に引き継ぎを依頼し、さらには氷室にも執刀できなくなったことを詫びる。マスコミの会見で、大門は「私、失敗したので」と言った後で、右手を負傷したことを明かす。

黒須院長は「手術は致しません。新薬により治療を行います」と言う。さらには、大門が救った一ノ瀬議員についても、「新薬で救命した」ことにされていた。黄川田は、「オペなんて野蛮な治療ではありません。21世紀は薬による治療です」と宣言する。

黒須にハメられたことを悟った神原は、大門を探すが、彼女の姿は消えていた。神原は、黒須にマフィアの手術代行をさせられ、医師免許を剥奪された過去について、城之内医師に明かす。黒須が汚い手を昔から使うことから、大門が襲われたのも、「黒須がやったのかもしれない」と神原は思う。

転:赤木との再会

大門は、岬にいたところ、命を救ってくれた赤木源に再会する。猪鍋を振る舞われ、赤木は「これ食うたら、骨折なんか3日で治る」と言われる。大門は、マタギの赤木に同行し、猟を見学する。

1ヶ月後、氷室は内科的治療を受けるが、本当に試合に臨めるか懐疑的であった。新薬の効果は芳しくなく、国立高度医療センター側は、氷室の手術を行うことを目論んでいた。海老名敬(遠藤憲一)は命じられ、金沢分院へと派遣される。

ところが、氷室は「大門先生にしか、手術をしてもらうつもりはありません」と言う。そんな中、大門の居場所を知った海老名は、赤木たちのもとを訪れる。だが、彼女は海老名たちを見て逃げ出す。

大門の腕は、骨折から快復していた。そんな彼女に、赤木は「もう帰れ。あんたを待ってる奴がおるんやろ…この手で、アンタしか救えん奴を救え」と言う。病院へと送り届けられた大門は、再び手術に挑もうと決意する。

結:大門復活

大門は、氷室の手術を行うと黒須院長に宣言する。「多くの命が救える新薬開発の方を、少ない人数しか救えない外科医による手術よりも優先させるべきだ」と言う黒須院長に、大門は「アンタも外科医だったら、御託並べる前に目の前の命を救いなさいよ。路チューしてる女を、放っておくような奴の言うことは聞けるわけないでしょ」と言い放つ。

リンクスケートで無理を押して練習する氷室は、喀血して倒れてしまう。救急車に同乗し、大門は病院へと向かう。大門は、加地らを呼びつけ、手術を行う。人工心肺装置が使われ、肺動脈血栓内膜剥皮術が開始される。

肺動脈より先の血管にある血栓を除去するため、カテーテル手術を組み合わされ、バルーン肺動脈拡張術が行われる。循環停止可能時間のタイムリミットが迫る中、黒須院長は、「水素を使いなさい」と提案する。

水素ガスが吸入され、再灌流障害が防げる。結果、循環停止時間を伸ばすことができるのだった。手術は無事に終了し、大門は「クアット・アクセル、失敗するんじゃないよ」と氷室に向けてつぶやく。

神原は、大門の腕を傷つけた慰謝料も込みで3千万円を請求する。神原は、「可愛い弟子を傷つけたね…外科医がメスを握れなくなるのは、命を落とすのと同じこと」と言う。

大門は、アドバイスを受けたことを黒須に例を言う。大門は、黒須が手術をできなくなった理由を、橈骨神経麻痺と見ぬいていた。黒須は5回も手術を受けるも、改善しなかったのだという。

大門は、「やってあげようか?私、失敗しないので」と、黒須の手術をしようか、と提案する。だが、黒須は「これからは薬の時代だ」と言い、断る。

氷室は、インターナショナルフィギュア選手権に出場し、見事なクアット・アクセルを成功させ、優勝する。黒須は、優勝者インタビューで、大門に感謝の言葉を述べるのだった。

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