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荻原浩「空は今日もスカイ」あらすじ・ネタバレ

   

簡単なあらすじ

1) 8歳の佐藤茜は、両親が離婚して叔父・忠志の家に母とともに居候する。10日も経つと、叔母の泰子は、茜たち親子に冷たくあたるようになった。茜は「英語にすれば、毎日のどうでもいいものが、別のものに見えてくる。英語は魔法の呪文だ」と感じるようになる。「木はツリー、葉っぱはリーフ」など、茜は日常にあるものを英単語に置き換えて遊んでいた。

2) 遊ぶ相手もなく、長い夏休みが始まってしまい、茜は田舎生活に嫌気がさして「ビレッジは嫌いだ。空以外は、みんな嫌いだ。消えてしまえばいい」などと思っていた。そんな中、茜は海を目指して家出をする。

3) 道中、神社で半透明のゴミ袋をかぶった12歳の森島陽太に出会う。陽太は、継父に虐待されており、「殴られないため、透明人間になりたい」と望んでいた。2人は海辺に到達する。そこで、冒険家気分だった茜は急に現実に戻される。「1人で泊まるのは無理だ」と思い、母のお説教を覚悟する。フォレストも不安になり、泣き出してしまうと、そこで「大きなおとなの男」=ビッグマンに出会う。

4) 浮浪者のビッグマンは、家出をして「家に帰りたくない」という2人を、ブルーシートの屋根の家に連れていき、一晩泊める。翌朝、ビッグマンが2人をさらってきたと誤解した警官がやってきて、2人を保護しようとする。ビッグマンは取り押さえられ、その様子を見た茜は、ありったけの声で「その人は、悪くない。わたしたち、何もしていない」と叫ぶ。

詳細なあらすじ

8歳の佐藤茜は、両親が離婚して叔父・忠志の家に母とともに居候する。父親は小説家だが、本を出版する話が頓挫し、酒に溺れるようになった。母はそんな夫を見限り、離婚したのだった。

茜は、澄香に英語を習った。茜は「英語にすれば、毎日のどうでもいいものが、別のものに見えてくる。英語は魔法の呪文だ」と感じるようになる。「木はツリー、葉っぱはリーフ」など、茜は日常にあるものを英単語に置き換えて遊んでいた。

母は、医療事務の仕事を探していたが、田舎には勤める病院がなかった。居候生活が長くなると、叔母の泰子は、茜たち親子に冷たくあたるようになった。

遊ぶ相手もなく、長い夏休みが始まってしまい、茜は田舎生活に嫌気がさして「ビレッジは嫌いだ。空以外は、みんな嫌いだ。消えてしまえばいい」などと思っていた。そんな中、茜は海を目指して家出をする。

道中、神社で半透明のゴミ袋をかぶった12歳の森島陽太に出会う。茜は、彼に「フォレスト」と名づけ、自分のことを「シュガー」(佐藤[さとう]であるため)と呼ぶように言う。陽太は、継父に虐待されており、「殴られないため、透明人間になりたい」と望んでいた。

ついに海岸沿いに出たところで、冒険家気分だった茜は急に現実に戻される。「1人で泊まるのは無理だ」と思い、母のお説教を覚悟する。フォレストも不安になり、泣き出してしまうと、そこで「大きなおとなの男」=ビッグマンに出会う。

ビッグマンは、「おい、お前ら。そこで何してる」と声をかける。茜たちは逃げ出そうとするが、ビッグマンに捕まってしまう。「子供は帰れ」と言うが、フォレストは「帰りたくないっ」と叫ぶ。ビッグマンは、そんなフォレストの背中を見て、虐待の跡に気づく。

「誰にやられた?・・・親か」とビッグマンは言い、帰りたくないという2人を家に連れ帰る。茜たちは、ブルーシートの屋根の家に連れて行かれる。悪臭漂う家に茜は閉口するが、そこでビーフンを食べさせてもらい、一晩過ごす。

ビッグマンは、フォレストの背中の傷跡を見て、「酷いな。俺は子どもを持ったことないけどさ、信じられないよ。猫だって自分のこはちゃんと育てるのにな」とつぶやく。心配したビッグマンは、市の福祉関係の人間に連絡をとるよう、電話番号を2人の手のひらに書く。

翌朝、警官がやってきて茜たちを保護しようとする。警官は、ビッグマンを取り押さえようとする。そんな中、茜は「違うの」と誤解を解こうとしていた。茜は、震えていたフォレストの手を握る。そこには、ビッグマンが書いてくれた「フクシの連絡先」が書かれており、茜はそっと握る。

茜は、ありったけの声で「その人は、悪くない。わたしたち、何もしていない」と叫ぶ。茜の心は様々な感情で溢れているのに、「空はいつものスカイ。海は馬鹿みたいにブルー」だった。

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