横山秀夫「影踏み 刻印」あらすじ・ネタバレ

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真壁修一は、出所後も窃盗を繰り返していた。そんな中、吉川聡介が変死したことをニュースで知るのだった。頭部に外傷があり、死因は溺死だった。その後、泥酔状態にあったことが判明する。

真壁は、猪瀬刑事に吉川刑事の事件について任意同行を求められる。猪瀬刑事は、真壁と吉川刑事が葉子をめぐって揉めていたと指摘する。吉川刑事は、死ぬ直前に葉子の店に行っていたという。

その後、「5月6日の午前零時から2時までどこにいた?」とアリバイを訊ねられる。だが、真壁はそのとき、窃盗の犯行中であり、答えることができなかった。

真壁は、篠木の報復を考えたが、篠木は服役中であり、犯人ではありえなかった。一方、葉子にも店にいたというアリバイがあった。カンバンまで粘っていたという客は、猪瀬刑事いわく「神様」ほどの社会的地位のある人間であるという。真壁は、その客を判事ではないかと考える。

真壁は、刑事の尾行を振り切り、大室誠に会いに行く。そこで、葉子の店「ムンク」の名前や住所を聞く。そして、葉子に家財道具を取り返させるため、篠木に競売に参加させるという知恵を与えた雁谷地裁の執行官「轟木初男」の名前を聞き出す。轟木は、泣きついてきた人々に金や動産をバックさせていた。

真壁は、葉子に会いにいく。そこで、判事だけでなく執行官・轟木がいたはずだと指摘する。真壁は、葉子を脅し、「轟木も来てた」と白状させる。葉子は吉川刑事と別れたいと考えていた。そこで、葉子は裁判官に助けを求めた。だが、轟木に連れてこられた吉川刑事は、既に酔っており、2人に掴みかかったのだという。

真壁は、轟木の家に忍び込み、「神山伸介」名義の通帳に定期的に振り込みがあるのを見つけた。また、通帳の入金額と符合するイニシャルと数字がかかれた手帳を手に要れ、真壁は帰った。

真壁は翌日、轟木に会いに行く。そこで、吉川刑事が死んだ日のことを訊ねる。轟木は、店にいたことは認めたものの、「川筋の遊歩道を歩いてるうちに、ベンチに座り込んでしまい、寝てしまった。私はその場を離れただけだ」と言う。轟木は、一緒にいた裁判官が栗本三樹男であることを明かす。

真壁は、暗がりで大室に襲われるが、返り討ちにする。大室は、葉子に頼まれたのだった。稼ぎもないのにパチスロを続けていたことや、葉子の背中のハツカネズミのような歯型で、真壁は大室と葉子が関係を持っていると考えたのだった。

また、吉川刑事を葉子のために殺害したのも大室だった。犯行を自供した大室は、再び襲い掛かってきたが、真壁は腹部に蹴りを入れて沈めた。刑事たちが近づいてきたため、真壁はその場を立ち去った。

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