「追いかけた男」(世にも奇妙な物語 第22話)あらすじ・ネタバレ

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派出所の警官・二宮憲久(片岡鶴太郎)は、自転車を「友達に借りた」という男の言葉を確かめるため、持ち主に確かめる。

だが、持ち主は貸した覚えはなく、男に「ウソはいかんなぁ、ウソは。小さなウソをつくと、そのウソを誤魔化すため、さらにウソをつき続けなければならないんだ」と説教する。同僚の警官たちは、その言葉を何度も聞いており、「また出た」などと言って笑うのだった。

管内では、カナヅチで被害者を脅して強盗するという「カナヅチ強盗」が出没していた。そんな中、二宮は、カナヅチを持って電信柱を登る男を見かける。

だが、その男は強盗ではなく、屋根修理を行おうとしていただけだった。二宮は犯人と思い込み、引きずり下ろそうとする。揉み合いとなる中、カナヅチを持った男は転落し、死亡してしまう。男の妻が「あなた、どうしたの?」という言葉でハッとした二宮は、発砲して「犯人は逃げました。奥さん、すぐに救急車を呼んでください」と言い、いるはずもない犯人を追いかける。

発砲した音を聞き付け、同僚の警官もやってくる。二宮はそこで、「あっちに逃げた」「白いコートを着ていた」と証言する。だが、犯人が逃げた方というのは行き止まりであり、さらに真夏にコートを着ているなどというのは明らかに疑わしかった。

同僚は、二宮のことを訝しむのだが、そこで実際に白いコートの男が現れ、二宮は戸惑いながらも、その男を追跡するのだった。

二宮と同僚警官は、白いコートの男を追う。廃工場へと逃げ込むその男を、二宮は追い続ける。そんな中、二宮は「警官を見て逃げ出すような男だ。罪を着せてしまえ」とたくらむ。

二宮は、警棒で同僚を殴って気絶させる。その上で、白いコートの男を再び追跡する。フォークリフトで轢かれそうになるも、二宮は間一髪で難を逃れる。そんな中、二宮は白いコートの男と対峙する。そこで男は、「小さなウソをつくと、そのウソを誤魔化すため、さらにウソをつき続けなければならない」と、二宮の口癖を言うのだった。

さらに、白いコートの男は、「お前は子供の頃もそうだった」と言う。二宮は、境内の階段で遊んでいたところ、友人をお面をかぶって驚かせようとした。すると、友達は驚き、階段を転げ落ちて死亡してしまったのだった。そこで二宮は、「知らないおじさんがやった」とウソをついたのだった。

白いコートの男は、二宮に顔を見せる。すると、その男の顔は、二宮に瓜二つであった。二宮は戸惑いながらも、白いコートの男を撃つ。白いコートは、胸の辺りに血液で赤く染まっていた。直後、二宮は胸を押さえて苦しみだす。二宮の胸もまた、拳銃で撃たれたような傷ができていたのだった。

同僚は、二宮の遺体を発見する。搬送される二宮を見て、近所の人々は「自殺ですって・・・正直者で、正義感の強い良い警察官だったのに」と二宮の死を惜しむのだった。

1990年8月9日放送 脚本:笠原邦暁

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