『ゴジラ-1.0』を今さらながらだけど観るべき5つの理由

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「話題になったのは知っている。アカデミー賞を獲ったのも、なんとなくは知っている…でも、観ていない」

『ゴジラ-1.0』は、そんな人が意外と多い作品かもしれません。公開は2023年11月3日。そして2026年11月3日には、続編『ゴジラ-0.0』の公開が予定されています。観るなら、今がいいタイミングです。ネタバレなしで、その理由を5つ紹介します。

どんな映画?(ネタバレなし)

舞台は、終戦直後の焦土と化した日本。戦争から生き延びた元特攻隊員の敷島浩一(神木隆之介)は、同じく家族を失った大石典子(浜辺美波)と出会い、荒れ果てた街で暮らし始めます。そこへ、謎の巨大生物ゴジラが上陸します。

タイトルの「-1.0」にも意味があります。戦争で何もかも失った日本が「ゼロ」、そこへゴジラが襲いかかって「マイナス」になる。山崎監督は、何もかも失った戦後の日本に、かつてない絶望を与える存在を描くという思いを込めたと語っています。

監督・脚本・VFXは山崎貴。ゴジラ生誕70周年を記念して作られた作品です。上映時間は125分です。

理由1:少人数のチームで、アカデミー賞視覚効果賞を獲った

本作は2024年の第96回アカデミー賞で、視覚効果賞を受賞しました。日本映画として初、アジアでも初の快挙です。
注目したいのは、制作の規模です。NHKの番組では、ハリウッド大作では1000人が投入されることもあるVFXの現場で、山崎組は35人だったと紹介されています。

受賞作を読み上げたのは、アーノルド・シュワルツェネッガーとダニー・デヴィートでした。授賞式でゴジラの名前が呼ばれた瞬間を知ってから観ると、画面の見え方が変わります。

理由2:初代『ゴジラ』とのつながりを知ると、もっと面白い

初代『ゴジラ』の公開は1954年11月3日。本作も同じ11月3日に公開されました。日本製作の実写版では30作目にあたります。

本作の舞台は、初代の7年前にあたる終戦直後です。シリーズの中でも、もっとも古い時代設定になっています。
初代は、ビキニ環礁での水爆実験や第五福竜丸の被曝事件を背景に作られました。本作にも、米軍の核実験が物語に関わってきます。詳しくは観てのお楽しみです。

ちなみに、全編をモノクロ映像にした『ゴジラ-1.0/C』(2024年公開)もあります。初代は白黒映画なので、その空気を味わうのも一興です。

理由3:続編『ゴジラ-0.0』の前に観ておける

続編『ゴジラ-0.0』は、2026年11月3日に公開予定です。前作の2年後、1949年の日本が舞台とされています。主要キャストの続投も発表されています。

北米でも11月6日に公開されます。日本製作のゴジラ映画としては、日米で同じ時期に公開されるのは初めてだそうです。

続編の前に前作を観ておけば、公開後の盛り上がりにも乗り遅れません。国内の興行収入が約76億円というヒット作なので、周囲の人と話が合う機会も増えるはずです。

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理由4:ゴジラの恐怖を、「体験」できる

山崎監督は、初代ゴジラを観た人たちが感じた圧倒的な恐怖を再現し、史上最恐のゴジラをつくることを目指したと語っています。

レビューでは、銀座の場面が特に高く評価されています。劇場の大きなスクリーンで観てこそ、迫力と絶望感を味わえるという声が多い場面です。海上での攻防戦や、熱線を吐くまでのゴジラの動きにも見どころがあります。
さらに、ゴジラにどう立ち向かうかを考える「作戦」の過程も見逃せません。計画が少しずつ形になっていく様子に、登場人物と一緒にワクワクできます。

理由5:戦争を生き延びた人々の物語として、心に残る

主人公の敷島は、特攻から生き残ったことへの罪悪感を抱えたまま、終戦後を生きています。ようやく立て直し始めた暮らしに、さらに追い打ちをかけるのがゴジラです。戦争の後遺症に苦しむ人々の姿が、物語の軸になっています。

また、ゴジラの上陸が迫っても政府の対応は遅く、人々は自分たちで選び、動くことを迫られます。この描写は、コロナ禍の社会を連想させるという声が上がりました。劇場パンフレットでは、制作がコロナ禍で一時中断し、脚本にも影響があったことが語られています。

主演の神木隆之介と浜辺美波は、朝の連続テレビ小説『らんまん』で夫婦役を演じた二人でもあります。

賛否のあるポイント

本作は、北米ではロッテン・トマトで批評家・観客ともに98%と報じられるなど高く評価された一方、国内では賛否が分かれたと言われています。否定的な意見としては、次のようなものがあります。ネタバレを避けるため、終盤の展開については触れずに書いています。

• セリフや演出が大仰:登場人物が気持ちをすべて口で説明し、舞台劇のように声を荒げる場面が多い、という指摘があります。山崎貴監督作品の「クセ」だと見る批評家もいます
• 人物描写が唐突:登場人物の性格や態度が、描かれない時間の経過をはさんで急に変わったように見える、という声があります。伏線が足りないと感じる場面があるという意見もあります
• 戦争の描き方が「美談」に見える:命の危険がある作戦に元軍人たちが前向きに加わる構図に、違和感を覚える人がいます
• ナショナリズムへの違和感:国家への批判を描きながら、個人の頑張りで事態を乗り切る展開が、結局は国家の枠組みを追認しているように見える、という批評があります
• 戦争映画としては物足りない:主人公の罪悪感の描き方や、その解消のされ方に、しっくりこないという意見があります
なお、同じ終盤の展開について、自己犠牲を肯定しない誠実なメッセージだと評価する声もあります。賛否が分かれる点を、自分の目で確かめるのも本作の楽しみ方のひとつです。

こんな人におすすめ

• 続編『ゴジラ-0.0』を観る前に、前作をおさらいしておきたい人
• ハリウッド大作とは違う、少数精鋭のVFXがどこまで行ったのかを確かめたい人
• ゴジラは名前しか知らず、興味はあっても、シリーズを一度も観たことがない人

少数精鋭が挑んだ映像、初代ゴジラとのつながり、続編の前に観るタイミング、体験する恐怖、そして戦後を生きる人々の物語。『ゴジラ-1.0』には、今観る理由がそろっています。巨大な存在に立ち向かうスリルと、絶望の中で人が踏ん張る姿にグッとくる人なら、きっとハマるのではないでしょうか。

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