「雪山」(世にも奇妙な物語 映画の特別編 第205話)あらすじ・ネタバレ・結末

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「雪山」簡単なあらすじ

1) 飛行機が極寒の雪山に墜落する。生き残ったのは、カメラマン・結城拓郎(鈴木一真)、木原美佐(矢田亜希子)と友人の近藤麻里(中村麻美)、医師・真辺春臣(宝田明)、山内義明(大杉漣)の5名だった。

2) 4人は、足を負傷した麻里を山小屋まで運ぼうとするが、吹雪もあり、「ビバーク」と称して雪の中に埋める。だが、それは生き埋めにして見捨てるに等しい行為であり、美佐は罪悪感を感じる。小屋に辿り着くも、美佐は途中で小屋から出て麻里を助け出そうとするが、結城は誤って麻里の首を刺して死に至らしめてしまう。

3) 小屋に戻ると、そこで奇怪な現象が起こり始める。いるはずのない麻里の気配を感じ、さらに山内、真辺、結城と次々に死亡する。美佐は、結城が設置したビデオカメラを見ると、麻里の服を着た女性が結城の背中に斧を突き立てていた。気づくと、自分が麻里の白い服を着ていた。

4) 半狂乱になった美佐は、意識を失う。救助隊が美佐を起こすと、そこには小屋などなく、3人の遺体と、美佐のスキーウェアを着た麻里の遺体があった。救助隊に「君の名前は?」と訊かれ、美佐は「私の名前は…」と言うが、自分の名前を言うことはできなかった。

起:飛行機事故

飛行機が極寒の雪山に墜落する。搭乗していたカメラマン・結城拓郎(鈴木一真)は、墜落していた飛行機の内外を、写真に収めていた。生き残ったのは結城を含め、木原美佐(矢田亜希子)と友人の近藤麻里(中村麻美)、医師・真辺春臣(宝田明)、山内義明(大杉漣)の5名であった。

麻里は、足を負傷しており、「ここに残る」と言う。だが、新雪の上に飛行機は墜落しており、足場としては心許なかった。そこで、山の地図を手にした山内は、「山小屋があった。そこに移動しよう」と言う。

当初は負傷した麻里を山内は背負っていたが、雪混じりの強風が吹き荒ぶ中、彼女を運ぶのは至難の業だった。そこで、山内は雪を掘って、「ビバークする。これは緊急避難だ」と言う。

美佐や結城たちは抗議するが、背負って運ぶことは、彼女らにもできなかった。仕方なく、彼らは堀った雪の中に麻里を埋める。麻里は意識があり、「一緒に連れて行って」と必死に訴えるが、山内らは食糧とともに埋める。

承:山小屋

山内は地図を風に煽られ、山小屋の場所が分からない。結城は「本当に山小屋なんかあったのか?」と疑いの目で見る。だが、真辺は「見えた!」と山小屋が見えたと言い、すると他の者達も次々に「見えた」と言い、山小屋を目指す。

小屋の中に入り、彼らはストーブに火を入れる。青白い炎が見え、ストーブを囲むが、寒さは外とまるで変わらなかった。だが、真辺は「寒いという先入観があるために、寒いんだ。炎をじっと見ていれば、暖かくなってくる」と言う。ストーブを皆で囲むと、暖かくなってくる気がした。

小屋には、人数分の毛布、食糧が置かれていた。彼らは暖を取り、「味のない」クラッカーで飢えを凌ぐ。そんな中、美佐は「4人、生き残った」という言葉に反応し、麻里のことを思い出し、小屋の外へと出る。そして、麻里のもとへ駆け寄り、小屋へと運ぼうと考える。

だが、掘り出そうとした結城は、麻里の首を突いてしまい、出血させてしまう。結果、麻里は死亡する。意気消沈した様子の3人の様子で、真辺は麻里の死亡を悟る。

体力が失われるのを防ぐため、4人は「代わる代わる起こして、仮眠をとろう」と提案する。4人が小屋の四隅でそれぞれ眠り、5分経ったら次の人物を起こすということで、それぞれ15分ずつ眠れるようにしたのだった。

山内→結城→真辺→美佐→山内と、次の人物を起こすことを繰り返す。起こす人物は、小屋の中央でアラームが鳴る5分後まで待機し、次の人物を起こしに行くことになる。結果、起こした人物/起こされた人物は眠る場所が一つずつずれていくことになる。

最終的に、アラームで起きた山内が、皆を起こした。その時点で、皆、それぞれ四隅で眠っていた。だが、そこで美佐が気づく。「5人いる…5人いないと、こうして眠ることはできない」と指摘する。たしかに、一つずつずれて行くことになると、美佐が起こす相手はおらず、次に山内を起こす人物がいなくなってしまうのだ。

仄暗い小屋の中で、山内たちも麻里の気配を感じていたこともあり、彼らは恐怖を感じる。そんな中、さらに眠気が限界に達していた彼らは、「場所は移動せず、次の人物を起こすことにしよう」という真辺の提案通りに寝ることにする。

転:麻里の気配

再び決めておいた時間になり、全員起きる。その時、山内が死亡していたことに気づく。死後硬直の様子から、既に山内は2時間前に首を刺されて死亡していたようだった。真辺は、「私を起こしたのは、誰だったんだ…」と恐怖を感じる。

死を覚悟した真辺は、「君たちも、食べられる時に食べておけ」と言い、ハムをむさぼり食う。そんな真辺を、結城は止める。まもなく、真辺も暗闇の中で死亡していた。

美佐と結城だけになり、結城はビデオカメラで2人の様子を記録する。「これが俺たちの生きた証だ」と言って撮影を開始するが、いつしか2人は眠りに落ちる。美佐が目を覚ますと、結城の斧が背中に刺さっていた。

結:君の名は

ビデオカメラを再生すると、麻里の白い服を着た女が結城の背中に斧を突き立てた様子が映っていた。美佐は、半狂乱に陥り、意識を失う。

目を覚ますと、目の前には救助隊がやってきていた。「大丈夫ですか?何があったんですか?」と尋ねる。すると、そこには小屋などなく、3人の遺体、そして少し離れた位置で首をスコップを刺されて死亡していた麻里の遺体があった。中央には焼けた布があり、「ストーブ」と思い込んで暖を取ったようだった。

救助隊は、「君の名前は?」と訊く。美佐は、「私の名前は…」と言うが、答えはしなかった。彼女は、麻里の白いワンピースを着て、一方、麻里は美佐のスキーウェアを着ていた。

物語の最後で、真辺のナレーションが流れる。真辺は、「戻ってくる死体」(元ネタ:「歩く死体(世にも奇妙な物語)」あらすじ・ネタバレ)の都市伝説を話していた。その話とは、遭難した2人の男たちの登場するものであった。

1人は、足を負傷して動けず、もう1人の男は、「外の様子を見てくる」と言い、隠していた食糧をこっそりと食べていた。負傷した男は死亡し、もう1人の男は、その遺体を埋めた。だが、翌朝目がさめると、その遺体は元の位置に戻っている。

ビデオカメラを設置し、その様子を確認すると、夜中に男自身が遺体を元の位置に戻していたのだった。

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