『世にも奇妙な物語』は、「どうなるんだ?どうなるんだ?」とつい引き込まれてしまう展開だけでなく、素晴らしいオチが待ち受けている作品が多いです。
そんな多くの作品の中から、この記事では「どんでん返しが秀逸だった作品」をまとめてみました。映画・ドラマでも「どんでん返しが待ち受けている作品が好き」という方も多いと思いますので、ぜひこの記事から作品に触れてみてはいかがでしょうか。
なお、この記事ではネタバレはないので、ご安心ください。
おばあちゃん
少女の美保(柊瑠美)は、両親とともに寝たきりで意識のない祖母のお見舞いに行く。両親が医師の話を聞きに行ったところ、病室に残された美保は、意識がないはずの祖母の「待っておくれ。行かないで…美保」という声が聞こえたように思う。
祖母は先が長くなく、「もうお別れだね…おばあちゃんが生きていられるのは明後日の朝までなんだ。おばあちゃん、死ぬ前に会いたい人がいるんだ…おばあちゃんの頼み、聞いてくれないか?」と言う。
さらに、「一目会えればいい。だから、美保の体を貸してくれないか?」と祖母は美保に頼むのだった…
祖母と孫の感動的な話と思いきや…という作品です。
懲役30日
男(三上博史)は7人を殺害した上に、武装強盗の罪で指名手配されていた凶悪犯であった。そんな彼は逮捕されるが、死刑が廃止されているため、終身刑になるかと思われたが、裁判官が下した判決は「懲役30日」であった。
なぜ凶悪犯が「懲役30日」という判決を下されたのか、その理由が最後に明らかになるところで驚かされます。サディスティックな看守長を演じた松重豊さんの好演も光る名作です。
歩く死体
カメラマン・斎藤一景(渡辺裕之)は、カモシカの写真を撮るために、雪山に入った。だが、予測不能なブリザードで、恋人でアシスタントの篠田明子とともに遭難してしまう。
明子は凍死してしまい、斎藤は彼女の遺体をテントの外に運び出す。だが、眠った後に目を覚ますと、明子の遺体はテント内に戻っていた…
極限状態の中、「死体が戻ってくる」という不可解な現象が起こります。その理由が明かされた時に驚かされます。
ロッカー
悟(織田裕二)は、研究所に夜間忍び込み、研究データを盗もうとしていた。作業中、研究者の佐口邦夫(段田安則)に発見されてしまい、揉みあいになる。悟は、坂口を突き飛ばし、頭を打った坂口は死亡してしまう。
警備員がやってきて、逃げ出すこともできずに仕方なく悟はロッカーに身を隠すのだが…
展開もテンポ良く、手も足も出ない恐怖感が襲ってくる描き方も素晴らしいです。若かりし織田裕二さんの好演もいいです。
死ぬほど好き
星野純平(角田英介)は、学園のマドンナ・佐伯美香(石田ひかり)に憧れていた。そんな純平の下駄箱に、美香からのバレンタインデーチョコが入れられており、純平は美香が自分のことをどう思っているのか気になる。
そこで、友人で葬儀屋の息子である真鍋省吾(古本新之輔)に「死んだふりをして、本音を聞きだしたらどうだ?」と提案され、3人は「ニセの葬式」を行うことにするのだった…
高校生たちのいたずらが一大事になってしまい、さらに「えっ…」と思わず絶句してしまうオチが待ち受けています。
半分こ
主婦の北沢英子(柏原芳恵)は、八百屋へと買い物に出かける。一玉のスイカを見かけて買おうかどうか迷っていると、そこで山岸緑(香坂未幸)に「半分こしませんか?」と声をかけられる…
日常的なシーンから始まりますが、思いもよらぬ狂気的な展開が待ち受けています。
死体くさい
医師の尚人(関根勤)は、女性を救えなかったことを後悔し、悪夢を見るようになっていた。そんな尚人は、婚約者・今村美子(高樹澪)との結婚を控えており、中古の一軒家を購入する。
入居後まもなく、尚人は家に異臭を感じるようになる。「くさい、くさい」と言いながら、尚人は消臭スプレーを撒き、さらには芳香剤をいくつも置くようになる…
家の中に漂う異臭…本当に家に遺体が隠されているのでしょうか?関根勤、ルー大柴という共演がまたいい味を出しています。
楊貴妃の双六
会社員の山田和之(野村宏伸)は、飲み屋で愚痴っていると老人に「楊貴妃の双六(すごろく)」を渡される。マス目に書かれたことが本当に起こる双六であり、ゴールすれば皇帝と並ぶほどの巨万の富を得るのだという…
まさにこれぞ『世にも奇妙な物語』というストーリーですね。和之は本当にゴールすることができるのか…
女は死んでいない
大阪真(杉本哲太)は、運転手の男・マキタともう一人の仲間とともに銀行強盗を行う。大阪たちは工事の作業員を装って侵入し、仲間たちとはポケベルの番号でやりとりを行っていた…
ストーリーもさることながら、演出は『世にも奇妙な物語』番組歴代最多演出数を誇り、『NIGHT HEAD』『沙粧妙子-最後の事件-』などを手掛けた落合正幸氏で、まるで濃密なサスペンス映画のようです。
ウィルス
イズミ(広末涼子)は、アメリカ留学から帰国する。飛行機が無事着陸したところ、そこに防護服を着た人々が現れ、彼女は部屋に隔離されてしまう。自分が致死性のウィルスに感染していると思った彼女は、次第に精神的に追い詰められ、その部屋からの脱出を試みる…
「これぞどんでん返し」という見事なオチです。「なんで何も説明しないのよ」と、ツッコミどころはありますが、それを差っ引いても名作です。