「半分こ」(世にも奇妙な物語 第16話)あらすじ・ネタバレ

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主婦の北沢英子(柏原芳恵)は、八百屋へと買い物に出かける。一玉のスイカを見かけて買おうかどうか迷っていると、そこで山岸緑(香坂未幸)に「半分こしませんか?」と声をかけられる。独り暮らしであるため、緑も一玉のスイカを買うべきか迷っていたのだという。

英子は、ためらいながらもその提案に乗り、購入して半分ずつ持ち帰ることにしたのだった。その後、英子はスーパーでも緑に声をかけられ、特売の肉を半分にしたり、野菜なども「半分こ」にして購入するようになるのだった。

そんなある日、英子は緑と一緒にペットショップを訪れ、インコを見つける。英子は、「飼おうかな」とつぶやく。すると緑は、「私も・・・半分こしよう」などといつもの様子で言うため、英子はぎょっとする。「冗談よ」と緑は言って「3日ごとに交代で飼わない?」と提案し、英子は同意する。

夫のミチオが出張から帰る日、英子はご馳走を用意して待っていた。だが、「急用で帰ることができない」と電話で連絡を受けて、がっかりする。ミチオは、いつものように「めんぼくない」を連呼して謝罪し、英子は仕方なく緑を夕食に招こうとする。

だが、緑は「予定があるの」と言って断る。電話口からは「緑、来たぞ」と言う聞きなれた声が聞こえた。その後、家にやってきた緑に英子は「恋人がいるの?」と訊ねるが、緑は否定する。

そんな中、インコが「めんぼくない、めんぼくない」と鳴きだして英子はぎょっとする。それは、夫の口癖だったからだった。そこで緑は、「これで、家に来た相手が誰だかわかるでしょ?」などと言う。さらには、インコが「緑、愛してる」と鳴いたため、英子は夫の浮気を確信するのだった。

「私たち、なんでも半分こしてきたじゃない?ご主人も半分こしましょう」と言う緑を、英子は「もう、帰って!」と追い返す。その後、英子のもとに、緑から送られた宅配便の荷物が届く。

その直後、緑から公衆電話から電話がかかってくる。緑は「やっぱり、旦那さんも半分こしましょう」と言う。当然のことながら拒否する英子に、緑は「あら?私からの荷物、届かなかった?」と言い、英子はダンボールを開ける。

ダンボールの隅からは、血液が染み出していた。英子は、ダンボールを開けて中を確認すると、ぎょっとした表情を浮かべて悲鳴を上げる。その悲鳴を聞いた緑は、無表情で電話を切って、電話ボックスを後にするのだった。

1990年7月12日放送 脚本:村上修

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