『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を今さらながらだけど観るべき5つの理由

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「ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオが初共演したと話題になった映画。でも、観たことはない」

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、そんな人が意外と多い作品かもしれません。公開は2019年。11月25日には、ブラッド・ピットが同じ役を演じる新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』が公開されます。観るなら、今がいいタイミングです。ネタバレなしで、その理由を5つ紹介します。

どんな映画?(ネタバレなし)

舞台は1969年のロサンゼルス。人気のピークを過ぎたテレビ俳優のリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は、映画スターへの転身を目指して焦っています。そんな彼を支えるのが、スタントマンで親友のクリフ・ブース(ブラッド・ピット)です。ここに、新進女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)夫婦が隣に越してきます。
監督・脚本はクエンティン・タランティーノ。タランティーノ監督の9作目にあたり、日本公開は2019年8月30日。上映時間は161分です。

タイトルは、セルジオ・レオーネ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』へのオマージュだと言われています。「昔々、ハリウッドで」という意味のとおり、おとぎ話のような物語です。ちなみに、タイトルの「…」にも意味があると言われていますが、それは観てのお楽しみです。

理由1:新作『クリフ・ブース』の前に、主人公の素性を知っておける

『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』は、本作でブラッド・ピットが演じたクリフ・ブースが主人公の新作です。脳本はタランティーノ、監督はデヴィッド・フィンチャーです。フィンチャーは『セブン』や『ファイト・クラブ』でもピットと組んだ監督です。

11月25日から12月10日の期間限定でIMAX限定公開され、12月23日からはNetflixで配信予定です。舞台は、本作の約8年後、1977年のロサンゼルスです。

クリフがどんな人物なのかを知っておけば、新作の見え方も変わります。先に本作を観ておくと、より楽しめるはずです。

理由2:ディカプリオとピット、夢の初共演を見られる

本作は、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの初共演作です。落ち目の俳優と、そのスタントマンで親友というコンビです。人生に悩むリックと、いつも自分らしさを失わないクリフの対比が面白い作品です。

ピットは本作で、アカデミー賞助演男優賞を受賞しました。俳優としては悲願の初受賞とされました。アカデミー賞には、10部門でノミネートされています。

アル・パチーノやダコタ・ファニングといった豪華な顔ぶれも見どころです。

理由3:実際の事件を背景にした「おとぎ話」

本作は実話そのものではありません。ただし、1969年8月9日に実際に起きた、女優シャロン・テートの殺害事件を題材にしています。カルト教祖チャールズ・マンソンとその信奈者たちによる事件で、ハリウッドを震撼させました。

タランティーノ監督は、近年、実在の出来事を題材にした架空の物語をよく作っています。本作も、その流れにある一本です。

事件を知っておくと、物語の見え方が変わります。どこが現実で、どこからが創作なのかを意識すると、「昔々、ハリウッドで」というタイトルの意味も見えてきます。

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理由4:モデルや実在人物を知ると、さらに面白い

リックとクリフのモデルは、俳優のバート・レイノルズと、その専属スタントマンで後に監督になったハル・ニードハムらだと言われています。

リックがイタリアでマカロニ・ウエスタンに挑む展開も、タイトルの元ネタとつながっています。タイトルの元になったレオーネ監督は、マカロニ・ウエスタンの代表的な監督です。ブルース・リーをはじめ、実在の人物が次々と登場するのも特徴です。

「あの人も出ていたのか」と気づく楽しみがあるので、映画に詳しくなくても、観たあとに調べるとさらに楽しめる作品です。

理由5:タランティーノの、やさしい一本として観られる

タランティーノ監督は、過激なイメージで知られます。でも本作は「穏やかになった」と評され、ハリウッドとロサンゼルスへの温かい愛とノスタルジーに満ちています。批評家の中には、彼の最もパーソナルな作品と呼ぶ人もいます。

もちろん、お約束のバイオレンス描写もあります。ただ、それ以上に、古き良き時代を懐かしむ空気が心地よく残ります。タランティーノ作品は怖そうと感じていた人の、入門にもなります。

アメリカでは、タランティーノ作品として歴代最大のオープニング成績を記録しました。

賛否のあるポイント

本作は、ゴールデングローブ賞の作品賞(コメディ/ミュージカル部門)を受賞し、アカデミー賞でも評価された作品です。一方で、公開当時から賛否もありました。否定的な意見としては、次のようなものがあります。ネタバレを避けるため、終盤の展開については触れずに書いています。

• ブルース・リーの描かれ方:一場面に登場するブルース・リーの描き方に、娘のシャノン・リーさんが疑問を示しました。タランティーノ監督は、この描写を擁護しています
• マーゴット・ロビーのセリフが少ない:シャロン・テート役のセリフや出番が少ないという指摘がありました。カンヌ映画祭の会見でこの点を聞かれた監督は、その見方を否定しています
• 長く、ペースにムラがある:上映時間は161分。物語のつながりがゆっくりで、ペース配分にムラを感じるという評もあります
• 事件を知らないと分かりにくい:シャロン・テート事件を知らないまま観ると、終盤の意味が伝わりにくいという感想があります。観たあとに事件を調べて、もう一度観直した人もいます
一方で、ペースのゆったりさや古いハリウッドへの愛こそが魅力だと評価する声も多く、好き嫌いがはっきり分かれる作品です。

こんな人におすすめ

• 新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』を観る前に、クリフがどんな人物か知っておきたい人
• ディカプリオとブラピが同じ画面に並ぶ姿を、一度は観てみたい人
• タランティーノ作品は怖そうで避けてきたけれど、一本は観てみたい人

新作の前に知っておきたい主人公、ディカプリオとピットの初共演、実際の事件を背景にしたおとぎ話、モデルや実在人物のうんちく、そしてやさしいタランティーノ。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』には、今観る理由がそろっています。

友情ものや、古い時代の空気を味わう映画が好きな人なら、きっとハマります。この機会に、気軽に観てみてください。

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