「13番目の客(世にも奇妙な物語)」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 会社経営者・本田謙一郎(草なぎ剛)は、議員の息子の結婚式に出席するため、式場を目指していた。その途中、髭を剃りたいと思い、理髪店に立ち寄る。寂れた理髪店にも関わらず、13人も理容師がいることに本田は驚く。

2) その理髪店は、「この理髪店の理容師たちは、元はみんな客であった。新たな客が入ってくるたびに、その時点で最も古くからいる1人の理容師が店を立ち去る」のだと知らされる。本田は困惑し、外に出ようとするが、外との境界となる白い2本の柱のところで体が動かず、出られなかった。抵抗するが、先輩理容師に食べ物を分け与えられたことから、そこから理容師として修練するようになる。

3) 本田は見違えるように理髪店に溶け込むようになる。ある日、先輩理容師・楢崎清一(大杉漣)に本田は、「環境の変化があったとき、人は3つの段階を経験する。1段階目は、新たな環境への興味を感じる。2段階目は、今までと同じようにできない不満を感じ、3段階目は、その環境を受け入れることになる。ここでは、1段階目がなくて、いきなり2段階目になるんですけどね。そして、ここを出ると、4段階目を迎えるそうです。それが何かは、私も分からないのですが」と言われる。

4) ついに、本田が理髪店を去る日がやってくる。一年が経過していたと思っていたが、そこで部下からかかってきた電話で、現在が理髪店に入った日と全く同じ日であることに気づく。部下からの報告に、「すまない・・・君が何を言っているのか分からないんだ」と言い、本田は携帯電話を落とす。本田は、再び理髪店に戻りたいと望む。だが、白い柱はあるものの、その先に理髪店は見えなかった。「見えない・・・見えない・・・もう一度中に入れてくれ」と本田は泣きながらつぶやくのだった。

詳細なあらすじ

会社経営者・本田謙一郎(草なぎ剛)は、議員の息子の結婚式に出席するため、式場を目指していた。その途中、髭を剃りたいと思い、理髪店に立ち寄る。寂れた店であり、「大丈夫か?」と思いつつ、本田は立ち寄る。

その理髪店には、13人の理容師がいて驚く。「髭を剃るだけ」と言うのだが、理容師たちは丹念に時間をかけ、さらには新人教育を行うようにしながら髪を切られてしまう。すっかりと整えられた髪で、「式に遅刻してしまう」と思いながら、本田は苛立ちつつ立ち去ろうとする。だが、彼は外に出ることができなかった。理髪店と外界を隔てるかのように立てられた白い2本の柱で、足がすくんで出られないのだ。

さらに、1人の理容師が、仰々しく他の12名の理容師に見送られて出ていく。そして、1人の理容師・久保孝(二瓶鮫一)が、「まずは床掃除から」と言う。そこで初めて、本田は「この理髪店の理容師たちは、元はみんな客であった。新たな客が入ってくるたびに、その時点で最も古くからいる1人の理容師が店を立ち去る」と知らされる。

困惑する本田は、理容師たちの前で暴れ、拘束されてしまう。修練を拒否した本田は、食事すら与えられない。だが、空腹の末、分け与えられたパンを食べ、理容師としてようやく働くことを受け入れる。

月に1人ほどの客を待ち、本田は床掃除、髭剃り係と順調に役割を変える。そんな中、先輩理容師・楢崎清一(大杉漣)に「本田さん、変わりましたね。ここに来た頃がウソのようだ」と声をかけられる。

さらに、「環境の変化があったとき、人は3つの段階を経験する。1段階目は、新たな環境への興味を感じる。2段階目は、今までと同じようにできない不満を感じ、3段階目は、その環境を受け入れることになる。ここでは、1段階目がなくて、いきなり2段階目になるんですけどね。そして、ここを出ると、4段階目を迎えるそうです。それが何かは、私も分からないのですが」と言われる。

楢崎は、ついに卒業の日を迎える。楢崎は郵便局員であり、仕事をサボって理髪店にきていたのだという。「1年経ってしまいました」と言い、彼は配達途中の郵便物を見せ、それを配達しに行くのだった。

新たな客がやってくる。その客も、会社経営者だった。「帰らなきゃいけないんだ」とわめく客に、本田は「神経をすり減らしながら働くことに、なんの意味があるんだ?会社を大きくすることに何の意味がある」と、自らの経験をもとに問いかける。

ついに本田は、自らが理髪店を去る日を迎える。先輩たちと同様に、新人たちに指導を行いながら、カットを行う。そして、今まで越えることができなかった柱の位置を越え、ついに外へと出られる。

一年が経過していたと思っていたが、そこで部下からかかってきた電話で、現在が理髪店に入った日と全く同じ日であることに気づく。部下からの報告に、「すまない・・・君が何を言っているのか分からないんだ」と言い、本田は携帯電話を落とす。

近くには、楢崎が置き去りにしたと思われる、郵便配達用の自転車があった。本田は、再び理髪店に戻りたいと望む。だが、白い柱はあるものの、その先に理髪店は見えなかった。「見えない・・・見えない・・・もう一度中に入れてくれ」と本田は泣きながらつぶやくのだった。

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