「夜の声」(世にも奇妙な物語 第518話)あらすじ・ネタバレ

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大手IT企業のCEO・ガプーの我堀英一(藤原竜也)は、冷徹な経営者だった。そんな彼は、ホームレスに扮して週末を過ごすというストレス解消法を行っていた。

馴染みのホームレス仲間・ケンちゃん(小市慢太郎)の横で、我堀はぼんやりと人通りを眺めていた。誰も自分に気づかず、我堀は「透明人間になったようだ」と笑う。

週末、いつものようにホームレス姿でダンボールハウス過ごしていると、若い女性・ユリ(飯豊まりえ)が男たちに追われているのに気づく。仕方なく、我堀はユリを匿う。早く帰るよう我堀は言うのだが、ユリはダンボールハウスまでついてきてしまう。仕方なく、我堀はユリを中に入れる。

ユリは、「しばらく置いてください」と頼み込む。我堀は翌週に再びダンボールハウスに顔をだすと、ユリはまだいた。しかも、ダンボールハウスの中を片付け、花も飾っていた。「オジさんのことが好き」と言うユリに、我堀は戸惑う。だが、そんな彼女に我堀は惹かれ始める。

1ヶ月後、我堀はユリに「ガプーの入社試験を受けてみたらどうだ」と提案する。ユリは面接を受け、我堀は彼女を入社させる。ユリは、ホームレスの「オジさん」と、我堀CEOが同一人物だとは分からない。我堀は、ユリを社長秘書にする。

数ヶ月後、我堀はユリを食事に誘う。そして、「君と一緒になりたい」と、婚約指輪を贈ろうとするが、ユリは拒否する。落ち込む我堀がダンボールハウスに帰ると、そこにユリがいた。

ユリは、「社長に結婚申し込まれたかも…結婚、できるわけねぇっつーの。私、前科があるんだ。窃盗に、傷害に、それに…」と言う。全てがイヤになったというユリは、全てから逃げ出し、ダンボールハウスに逃げ込んだのだという。

ユリは、「オジさんと一緒になりたい」と言う。我堀は「俺はホームレスなんだぞ。社長夫人になった方がいい」と説得するが、ユリは怒ってしまって出ていく。

ユリは我堀と結婚する。だが、「自由がない」というユリは口論の末、自宅のカネを持ち出して出て行こうとする。ユリを止めようとするが、揉み合う中で我堀は彼女に脇腹を刺されてしまう。

我堀は死の間際、遺書を残す。我堀の秘書は、「ユリへ」という手紙をホームレスのケンちゃんに渡す。ケンちゃんは、我堀の住んでいたダンボールハウスのもとへと向かうが、そこにはすでに跡形もなかった。

ケンちゃんは、転がった瓶に「ユリへ」という手紙を差し、その場を立ち去るのだった。その手紙には、「ユリ、お前が好きだった。だからこそ、お前を幸せにしたかった。俺は、旅に出る。もう帰らない。ユリ、あの暮らしは楽しかったね。お前のことは忘れないよ さようなら、おじさんより」と書かれていた。

世にも奇妙な物語’17秋の特別編(2017年10月14日放送)
脚本:松井周

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