『神宮寺法律事務所』の敏腕パートナー弁護士・咲坂健人は、出勤前、顧問先企業の社長へのプレゼントを選んでいた。一方、神宮寺一彦(國村隼)は、新人アソシエイト弁護士・熱海優作(賀来賢人)を迎え、咲坂弁護士の下につける、と告げる。
『神宮寺法律事務所』には、他にも夏目佳恵(松雪泰子)弁護士、猫田純一(杉本哲太)弁護士というパートナー弁護士、そして彼らについているアソシエイト弁護士の赤星元(山崎育三郎)と城ノ内麻里(馬場園梓)がいた。さらに、パラリーガルの九十九治(大倉孝二)らを咲坂は紹介される。
咲坂は、「こんなど新人の教育係は御免だ」とボヤく。だが、夏目弁護士は「教育も大事な仕事よ」と言い、有無を言わさない。
咲坂に、マミーデザインという会社の社長・重国夕子から、著作権侵害訴訟の弁護依頼がある。重国は、広告代理店最大手の帝都広告からの発注で、リンゴをモチーフにした清涼飲料水のキャラクターデザインを作成した。だが、スポンサーのイメージに合わないという理由でデザインはボツになる。その3カ月後、青森の町おこしイベントのキャラクターに、そのデザインを使用したところ、帝都広告から著作権侵害で訴えられてしまった。
損害賠償金として1億円を請求され、小さな会社であるマミーデザインは、払うことなどできない。両社の間には発注書が交わされており、書面上には「キャラクターデザインの著作権は、帝都広告に譲渡する」と書かれていた。
重国は、いけないことであると知りながらも、帝都広告の担当者がゴミ箱に自分のデザインを捨てているのを見て、たまらずにキャラクターを流用したのだった。
咲坂は、帝都広告の代理人・岬&マッキンリー法律事務所の顧問弁護士に会いに行く。担当の香田和宏弁護士、そしてその取り巻きたちを前に咲坂は話をする。「20万円の発注に、1億…裁判所が認めるとは思えませんね」と咲坂は言うが、香田は「この件は100%そちらに否がある」と言う。話し合いは物別れに終わり、咲坂は神宮寺に「マミーデザインにはビタ一文払わせません」と、全面的に争うことを宣言する。
岬&マッキンリー法律事務所は、神宮寺の嫌いな事務所であり、「争ってよし」と許可する。だが、神宮寺は夏目、猫田にも声をかけ、総力戦で戦えと命じる。
咲坂は、娘のみずき(松風理咲)と2人暮らし。家事などは、ハウスキーパーのグエン(上地春奈)に依頼していた。
帝都広告からの訴状を前に、夏目と猫田は「勝ち目なし」と言う。だが、「それは帝都広告の訴状。自分たちにとって都合のいいことしか書かれていない」と言い、帝都広告にコネ入社したボンボン・前園本部長がケンカをふっかけてきた、と咲坂は明かす。
行き当たりばったりで作戦などない咲坂に、猫田は「俺は降りる」とサポートを放棄。だが、佳恵は「私のやり方でやらせてもらう」と言う。夏目と咲坂の仲がギスギスしていることについて、熱海は神宮寺に訊く。すると、神宮寺は「あの2人は元夫婦だからな。去年、離婚した」と明かす。
事務所から帰る夏目を見下ろし、咲坂は「実は作戦があるんだがな。絶対に教えない」とほくそ笑む。
夏目は、岬&マッキンリー法律事務所に乗り込み、交渉を試みるが、折れる気は全くない様子だった。咲坂は、反訴状を裁判所に提出する。帝都広告にとって一方的に有利な発注であり、契約は無効であると主張。さらに、著作権確認の訴えや、企業イメージを損なったことによる損害賠償請求を咲坂は行ったのだった。咲坂は夏目に、「これからも反訴を繰り返す」と言うのだった。
そんな中、マミーデザインの重国社長が心労が祟って倒れ、救急搬送されたと知らされる。また、重国が金策に走り回っていたことや、帝都広告がマミーデザインについて、「人の物を盗む会社だ」などと言いふらしていたことを知らされる。
咲坂は、前園本部長に会いに行き、「傲慢なんだよ。あんたら帝都広告がやっていることはイジメだろ。どんな会社にも社員がいて、その家族がいる。真面目にやっている人たちが潰されていいわけないだろ。俺は絶対にマミーデザインを守ってやる。守りますから」と宣言する。
前園本部長は、課長に「アイツのバッジを取り上げてやれ」と、咲坂の弁護士資格を取り上げるよう、請求をしろと命じる。一方、課長は岬&マッキンリー法律事務所から420万円もの請求書が届き、頭を悩ませる。
咲坂は、再び帝都広告に「クライアントに悪口を言いふらしている」と、不正競争防止法での反訴状を送る。「時間をたっぷりかけ、完璧に反論します」と岬&マッキンリー法律事務所の香田弁護士は言うが、弁護士費用がかさむことに、課長は苦い顔をする。
夏目は、必死になって重国社長を救おうとする咲坂の作戦に乗り、「反訴の材料を探す」と協力を約束する。
咲坂は、帝都広告がマミーデザインに対し、「有利な立場から無理難題を押し付けていた」として、独占禁止法に対する損害賠償請求によって再び反訴することを考える。その反訴状を熱海に作らせる。
「こんな小さな反訴は何になるんだ」と、咲坂のことを批判する熱海に、夏目たちは咲坂の狙いを指摘する。岬&マッキンリー法律事務所の弁護士報酬の請求が、1時間で30万円という、あまりに高額な費用になり、「帝都広告の弁護士費用は2千万円を超え、音を上げる」と考えていたのだった。
帝都広告の前園本部長は、咲坂に電話をする。前園本部長は、「どれだけ反訴しても構わない。どれだけ金がかかってもいい。とことん相手になってやる」と宣言する。
そんな前園本部長に、課長は「ダメです、本部長。向こうが反訴を続けたら、2千万円どころではとどまりません」と言う。なおもマミーデザインを潰そうとする前園本部長に、課長は「もうすでに本部長の裁量を超えています。専務に報告します」と言う。
岬&マッキンリーの香田は、咲坂に電話する。香田は、「訴えを取り下げます。これ以上、争う必要がないと帝都広告は言っています」と言う。咲坂は、「これからもあのデザインを使用しても問題ないなら、同意しますよ」と言い、勝利を勝ち取るのだった。