簡単なあらすじ
1) 咲坂健人(竹野内豊)は、しらかぜ荘の代理人として、土井垣建設に損害賠償請求を行う裁判を担当する。土井垣側の弁護士・岬&マッキンリーの弁護士・岬伊知郎(正名僕蔵)は、「4,500万円相当が妥当」と言うが、それでは足りないと考えていた。
2) 咲坂は、「経営再開後の損害賠償も行う」と主張する。だが、岬弁護士は、「天候不順や災害もあり、経営状態が悪化した可能性もある。爆発事故だけが原因とは言えないはずである」と反論する。
3) 咲坂は、周囲の旅館全てを調査し、他の旅館は稼働率があまり下がってはおらず、しらかぜ荘だけが稼働率が極端に下がっていると指摘する。
4) しらかぜ荘側の主張である、「3億円の損害賠償請求」が認められ、咲坂たちは歓喜に湧くのであった。一方、そんな中、夏目佳恵(松雪泰子)は知人の弁護士から引き抜きの話をされるのであった。
起承転結:
咲坂健人(竹野内豊)や夏目佳恵(松雪泰子)たちは、熱海優作(賀来賢人)の幼なじみ・島津勝太(渋谷謙人)家族が経営する伊豆の温泉旅館『しらかぜ荘』を救うため、代理人を務める。
夏目は、民法第717条「土地の工作物等の占有者及び所有者の責任」を盾に第一回口頭弁論で戦う。所有者が土井垣茂(福田転球)側であることは明らかであったが、土井垣は払うつもりはない、と言う。
岬&マッキンリーの弁護士・岬伊知郎(正名僕蔵)は「4,500万円が妥当」と主張する。利根川浩一郎裁判長は、どうやら岬弁護士側の主張に納得しているようだった。利根川裁判長は、納得した意見に対しては、鼻の穴が膨らむのだという。
咲坂は、到底4,500万円では納得できず、「もっとぶんどれる材料を見つけよう」という。中小企業である土井垣設備を岬&マッキンリーが弁護する理由は、荒木田正直衆議院議員がバックについているからであると咲坂は指摘する。土井垣は、荒木田の講演会長を務めていた。
咲坂は、「旅館再開前だけでなく、再開後の賠償もさせるんだ」と提案する。営業再開後の損害賠償について請求を行うと土井垣側に主張すると、利根川裁判長は「営業再開後の経営が、事故の影響で妨げられた理由は?」と質問する。
咲坂は、「ネットを見れば分かります。現在、『しらかぜ荘』と検索を行うと、『爆発』が関連キーワードとして現れてしまうんです」と、爆発の影響が大きく関係していると主張。だが、岬弁護士たちは、「天候の悪化や災害が原因です」と、爆発のみが原因ではないと反論する。
咲坂たちは、「天候不順や災害が原因ではない」と証明することに悩んでいた。「悪魔の証明」という難問に、彼らは挑むことになる。
猫田純一(杉本哲太)は、咲坂に「方法ならあるよ。俺、昔に似たような案件をやったことがあるんだ」と言う。猫田の提案は、「統計学で立証する。周囲の温泉施設の経営状態に、天候不順・災害でどの程度影響があったか調べるんだ」と言う。
そんな中、荒木田の秘書が神宮寺法律事務所に「陣中見舞い」としてやってくる。圧力や利益供与を仄めかすが、神宮寺たちは戦う姿勢を崩さない。神宮寺法律事務所では、社員全員が一丸となって調査を行う。
咲坂は、第三回口頭弁論を迎え、「恐らく今日、結審されるはずです」と島津の妻に言う。まず、熱海はしらかぜ荘でどれほどの広告費がかけられたのかを示す。さらには、天候不順や災害のせいではないことを示すため、周囲にある48施設の稼働率を示す。昨年は高い稼働率を誇っていたしらかぜ荘であったが、今年度は異常に低い数値を示しており、他の施設はあまり減ってはいなかった。
「爆発事故以外、何が関係しているというんですか?」と、咲坂は言う。そこで、「計3億円の損害賠償を求めます」と主張し、利根川裁判長は納得した様子であった。
咲坂の元に、裁判所から電話がかかってくる。利根川裁判長は、「被告が和解に応じました。賠償額は3億です」と伝える。神宮寺法律事務所は、歓喜に湧く。
熱海は、勝太に和解を報告し、「お前が弁護士でよかったよ」と感謝され、「あんな検索キーワード、ぶっ飛ばすくらいの旅館にしろよ」と言う。
夏目は、知り合いの弁護士から引き抜きの話をされる。「倍の報酬が見込めるし、別れたダンナと一緒の職場なんていやでしょ?」と言われる。
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