簡単なあらすじ
1) 鮫島零治(大野智)は、柴山美咲(波留)に告白すべく、和田英雄(北村一輝)に教えを乞う。アドバイス通り、零治は「仕事以外で2人きりになる」といったことを実行に移す。
2) 零治は、シェフ引き抜きのため、食事を食べに行くのに美咲を同行させる。そこで告白を行おうとするが、恥ずかしさや怖さから、零治はついに告白できなかった。自分の不甲斐なさを痛感し、零治は美咲との恋を諦めようとする。
3) 美咲は、零治に避けられていることを気にしていた。零治が、社長室で泊まり込み覚悟でメダカの孵化を見ていることを知り、美咲は「一緒に見ていいですか?」と申し出る。メダカが孵化した瞬間、我を忘れた零治は、美咲に「お前のことが好きだ」と告白し、驚く。
起:舞子の恩
鮫島ホテルズの社長秘書・村沖舞子(小池栄子)は、鮫島零治(大野智)とのことを思い出していた。零治は、鮫島旅館の一人息子だった。イギリスのホテル経営者を育てる学校に留学していた。だが、旅館の経営が立ち行かなくなり、父親の頼みで零治は中退して帰国。
零治は人員整理や改装を行い、たった2ヶ月で経営を立て直した。その手腕が話題となり、次々に経営再建を依頼され、ホテル経営に乗り出すことになった。舞子は、そこの旅館の仲居だった。不倫の末に退職することになったが、そこで零治は舞子に声をかけ、秘書となった。その恩を返すべく、舞子は零治に恋のサポートをしようと考えていた。
承:和田のアドバイス
鮫島ホテルズの社長・鮫島零治(大野智)は、社員・柴山美咲(波留)への片思いが上手くいかず、「社内恋愛のエキスパート」を自称する和田英雄(北村一輝)に教えを乞う。
零治は、和田に伝授されたテクニックを使ってみる。美咲(波瑠)に、「好きな色は何色だ?」と尋ね、答えを聞いて何事もなかったように立ち去る。「翌日、質問の意味を訊かれたら脈ありだ」と言われ、零治は不安な夜を過ごす。
翌朝、美咲から「あの質問の意味は?」と言われ、零治は喜ぶ。さらに零治は和田に相談し、伝授されたテクニック通りにことを運べ、と言われる。「職場以外で2人きりになる状況を作れ」というミッションを実行に移ることにする。
舞子は、「新しいホテルに作るフレンチレストランのシェフ探しに、彼女を同行させてはどうか」と提案する。だが、零治は「彼女を連れて行く理由としては薄い」と言い、躊躇する。そこで、石神剋則(杉本哲太)に「全員にくじを引かせ、手品を使って彼女に当たりクジを引かせてはどうでしょうか」とアドバイスされ、実行に移す。
作戦通り、美咲は当たりクジを引き、零治は大喜びする。堀まひろ(清水富美加)は、「社長と2人きりで過ごすんだよ?」と心配するが、美咲はただ単に仕事で一緒に行くだけ、と言う。
転:告白失敗
和田に「移動は、小型車で行け。狭い空間だと、相手に親近感を抱きやすいんだ。それに、社長が可愛い小型車だと、その意外性が良いんだ」とアドバイスされた通り、零治は小型車で向かう。そして、美咲の好きな色であるという緑をファッションに取り入れていた。
さらに、和田に「新入社員の警戒心を解くため、夕日の見える砂浜を訪れるんだ」と言われた通り、零治は海に行く。そこで、美咲に「キノコ、お好きなんですよね?社長の撮った写真が載ったのを見てしまいました」と言われ、零治は大喜びする。
和田に電話し、「スポンジ状態になった女性に、どうすべきか…愛の言葉を染みこませるだけだ。言えなければ、アルコールを味方につけろ」と言われる。零治は食事の時にかなりの量のワインを飲んだにも関わらず、告白できなかった。
さらにアドバイスを求め、和田に「薔薇を用意してもらい、クルマのトランクに仕込め。それで別れ際に渡すんだ」と言われ、零治は試みる。だが、美咲の去り際、花束を渡すことはできなかった。
失意の零治は、「今度こそは言えると思ったよ…あそこまで追い込めば、さすがに言えると思った。それでも言えなかった。俺は、恥ずかしいから言えないと思ってたんだ。でも、違った。怖かったんだよ。ただただ怖かったんだよ。自分の気持ちを知られて、彼女に嫌われるのが怖かった。10歳も年下の彼女に振られるのが怖かったんだ」と舞子たちに告白する。
さらに零治は、「どうして…『好き』の二文字が言えないんだ?どんな困難も乗り越えて、会社を成長させてきた、この俺が。会社の目標のため、何十人もクビにしてきた俺が、どうして彼女に『好き』の二文字が言えないんだ?」と悩む。
村沖と石神に、「今までありがとうな。でも、俺はもう疲れたよ。彼女を好きになって、ふがいない自分に、もう疲れたんだよ…柴山美咲のことを好きだった俺のことは、もう忘れてくれ」と言う。
結:零治の告白
後日、零治は、「和田の作戦で上手くいけば、あいつに一生、恩人ヅラされるところだった。もうこれからは、メダカとキノコだけに愛情を注いでいくことにした。これで仕事だけに専念できる」と言う。
零治は、引き抜きを考えていた田中シェフの店に再び訪れる。「立て続けにいらっしゃっていただいておりますが、ステイゴールドホテルに世話になると決めました。熱意を感じたからです。和田社長には、最大の賛辞をいただきました」と言われ、零治は「普段は、赤ワイン1~2杯の私が、軽々1本飲んでいる。それは、あなたの料理の力です。…言葉足らずですみません。私は、本当に好きなものには、好きだとは言えないので。ただ、私はあなたの料理を愛している。また来ます」と言う。
その言葉に田中シェフは、「和田社長に断りの電話を入れます。…よろしくお願いします」と、零治のホテルでシェフを行うと申し出る。
和田社長に詫びを入れる舞子は、「付き合おう」と言われて戸惑う。言葉では「イヤです」と言う舞子だったが、その態度は完全に拒絶をしている様子ではなかった。
零治は、社長室で孵化しそうになっている卵を見ていた。社長が泊まりになるかもしれない、と聞いた美咲は、「一緒にメダカが孵化する様子を見ていいですか?」と言う。美咲は、「私、なにか失礼なことをしました?あの時以来、避けられている気がして」と言うが、零治は「いや、そんなことは…」と言う。
そんな中、メダカがついに孵化する。その様子を見て喜ぶ零治は、ついに「お前のことが好きだ」と告白。その告白に、自らも「え?」と驚いてしまう。
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