簡単なあらすじ
1) 鮫島零治(大野智)は、柴山美咲(波留)に告白する。美咲は、「考えさせて下さい」と、答えを保留にし、零治はその答えを待ち続けなければならなかった。
2) あきらめを見せつつも、村沖舞子(小池栄子)や石神剋則(杉本哲太)に励まされ続け、零治は美咲の答えを待つ。そんな中、零治は和田英雄(北村一輝)に「待つだけではなく、彼女に素敵な男性と思われるように振る舞うんだ」とアドバイスされ、石神の婚約パーティーでサプライズを演出する。
3) ついに美咲は、「今日、ジムでお返事をさせてください」と言う。だが、約束の時間を仕事で大幅に遅れてしまう。そんな彼女を、零治は待ち続けていた。
4) 美咲はついに現れ、「私も社長と同じ気持ちです」と、交際の提案を受け入れる。ついに2人は晴れて恋人同士となるのだった。
起:告白の返事
鮫島零治(大野智)は、柴山美咲(波留)に「お前が好きだ」と告白する。美咲は、驚いた後、「…考えさせて下さい」と言って立ち去る。零治は、「ええ?!」と、状況が飲み込めない。
会議室でホワイトボードに「考えさせて下さい」と書き、村沖舞子(小池栄子)と石神剋則(杉本哲太)に相談する。「せっかく好きだと言ってやったのに、この仕打ちだ」と、零治は憤る。だが、舞子は、「社長との未来を真剣に考えた上での発言ですよ」と言う。
零治は、美咲の好きだと言っていた緑色のネクタイをする。出社したところ、美咲を見かけて気まずくなる。零治は、蛭間太陽(西堀亮)が取引先に「考えさせてください」と言いつつ、断ろうとするのを見かけ、「社長に気をつかっているだけで、断るつもりだ」と苛立つ。
エレベーターで2人きりになり、美咲は「例の答え、おまたせして申し訳ございません。もう少し、時間をいただけますか」と言うが、零治は苦しい時間を過ごす。
美咲は、堀まひろ(清水富美加)を飲みに誘い、「入社1ヶ月で社長と付き合って結婚したって子の話を聞いて、『気持ち悪い』って言ったでしょ?でも、いざ自分がその立場になったら、すぐに断れなくて…」と相談する。まひろは、「真剣に向き合おうとするのは、偉いと思います」と励ます。
承:零治の苦悩
石神は、零治のために恋愛小説や恋愛の助けとなる本を読み漁り、手助けをしようとしていた。そんな中、石神は零治が勇気を出して告白したことを受け、「大変申し上げにくい話ですが、このたび、結婚することになりました」と言う。石神は、零治と舞子を差し置いて自分だけ幸せになっていいものか、と悩んでいたというが、舞子は「逆に失礼です」と言う。
舞子は、和田英雄(北村一輝)からパーティーに一緒に出席して欲しいと言われ、困惑する。「仕事があります…」と言うが、舞子は和田のことを拒絶できない様子だった。
零治は会議で、金沢のホテルで、利用頻度の低い託児スペースをなくしてシルバー層向けのサービスに活用することを提案する。だが、美咲は「利用頻度が低いからと言って、廃止してしまうのは時期尚早ではないでしょうか」と反対意見を出す。
真っ向切ってたてつくような美咲に、「俺のことを嫌いなら、はっきり言えば良い」と苛立つ。だが、そこで石神に「社長は、美咲さんのそういうところが好きなのではないですか?」と指摘。
そこで、零治は、「アイツは、誰にもで意見する、小学校の頃の学級委員に似ているからだ。懐かしく思っただけで、これは愛情ではない」と言い出す。舞子は「そうした学級委員が好きなのではないですか?」と言うが、「俺は図書委員が好きだった」と言う。
舞子は、「現実から逃げてはいけません」と諭した上で、「和田社長に相談してはどうですか?」と勧める。
零治は、ジムで舞子と2人きりになる。そこで舞子は、再び「もう少しだけ、お時間を頂けませんでしょうか?」と言う。零治は平静を装い、「こっちのことは気にするな。ゆっくり考えてくれ」と言うが、内心は「いつまで待たせるんだ!」と思っていた。
転:和田のアドバイス
零治は、和田に相談する。和田は、「待つのがなんでツライか分かる?ただ待ってるからなんだ。建設的ではないからだ」と指摘する。さらに、「待っている間、何をするかで恋が成功するかどうかが決まる。今、彼女の心は、YESとNOで揺れている。今、素敵だと思われれば、YESに傾く」と、彼女の目に魅力的に映るようにするべきだ、と言う。
零治は、自分のイメージアップのため、美咲たち社員を招いて、石神の結婚パーティーを開く。社員たちは「接点がない…」と困惑するが、音無静夫(三宅弘城)の後押しもあり、全員参加となる。
零治は、「新しい運転手を連れてきた」と紹介する。「石神さんが1週間、新婚旅行に行っている間に運転手として雇った」と言う。さらに、多額の結婚祝いをプレゼントする。美咲にアピールしたかったのだが、美咲はまひろを介抱して見ていなかった。
まひろは、美咲に「自分のホテルを建てたいという夢があるなら、社長はうってつけじゃないですか」と言う。だが、美咲は「私は、手を引っ張ってもらいたいんじゃないの。自分の力で進まないと、より遠くには進めない。夢を原動力に生きてきたから、なおざりにはできない」と言う。
零治は、美咲の返事がないことについて、舞子に愚痴る。そして、「優しさを与え続けるモテる男にはなれない」と言う。
結:美咲の答え
美咲は、社長室に金沢の託児スペースの改善案を渡しにやってくる。そこで美咲は、「社長は今日、ジムにはいらっしゃいますか?」と尋ねる。そこで返事をするのだと美咲は言う。
だが、美咲は急に食器メーカーのフランス人の対応のため、出かけなければなかった。零治は、19時までならばジムにいると言い、美咲は18時までに帰社できると言われていた。担当者の会議が長引き、美咲は帰社が遅くなる。
零治は19時を過ぎ、ジムを出る。美咲は会社に電話をかけるが、社員は全員帰宅していた。石神たちは、「何か事情があるのでは…」となだめる。しばらく思案した後、零治は「走り足りない」と言ってジムに戻る。
美咲は、走って会社に戻る。一方、零治の脳裏には、今までの美咲との思い出がよみがえっていた。
舞子は、「もう、十分お待ちになっていると思います」と言うが、零治は走り続ける。そこに美咲がようやく到着する。
「もう、いらっしゃらないと思いました」と美咲は言うが、零治は「俺も、ついさっききたところなんだ」とウソをつく。「…返事、おまたせして大変申し訳ありませんでした」と言う美咲に、零治は「メダカの孵化を見てから、あっという間の日々だった」と言う。
美咲は、「ずっと悩んでました。仕事のこと、自分の夢のこと。そして、社長とのこと。お断りしようと思ってたんですけど、ここに来る途中、どうして自分が走ってるのか、ようやく分かったんです。私も、社長と同じ気持ちです」と返答する。
「それはつまり…俺と交際していただけるということか?」という零治に、美咲は「はい、こちらこそよろしくお願いします」と言う。
喜びを隠せない零治は、舞子や石神に「お前たちに秘密にしていたことがある。小学校の時に好きだったのは、図書委員ではなく、正義感の塊のような学級委員だ」と言う。零治が美咲同伴での出席を目指していたホテル協会のパーティーは、来週に迫っていた。
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