簡単なあらすじ
1) 緒方彰吾(眞島秀和)が潜伏先のレンタルルームから転落死し、望月幸平(伊藤英明)はその場から逃げ出そうとする。だが、逃走する間際に警察官に発見され、幸平は相馬誠一郎(佐藤隆太)刑事から追跡されることになる。
2) 真理亜(木村佳乃)は、クルマのGPS情報から幸平の居場所を見つけ出す。そして、警察に引き渡す一方、「4時まで黙っていたら、必ずあなたの無実は証明される」と告げるのだった。
3) 4時を迎え、真理亜は弁護士とともに警察署に現れる。そこに緒方の遺書が届き、緒方が誘拐犯であるという真理亜の話が裏付けられ、幸平の無実が証明される。2人きりになったところで、真理亜は「遺書は、私が緒方君に書かせたもの。でも、私は殺してない。緒方君には、遺書を書いた後、身を隠してとしか言ってない」と明かす。
4) 幸平は、事務所前に落ちていたコーヒー豆から、真理亜が2億円を店のコーヒー豆の袋に隠したのだと分かる。早朝、店を訪れた幸平は、2億円を持って逃走しようとする。だが、そこに横路正道(宮迫博之)が現れ、幸平の背後からスタンガンを押し当て、2億円を奪う。
起:幸平の逃亡
緒方彰吾(眞島秀和)が潜伏先のレンタルルームから転落死し、望月幸平(伊藤英明)はその場から逃げ出そうとする。だが、コインパーキングを出ようとしたところ、目撃者探しを行う警察官に見つかってしまう。
静止を振りきって逃走した幸平は、相馬誠一郎(佐藤隆太)刑事に犯人であると疑われる。真理亜(木村佳乃)が犯人であると考えた幸平は、杏南(相武紗季)に助けを求める。だが、杏南の部屋に相馬刑事がやってきて、幸平はベランダから逃げ出す。
再びクルマを走らせようとしたところ、後部座席に真理亜がいて驚く。真理亜は、クルマの盗難防止用のGPSを頼りに幸平の居場所を見つけたのだった。喫茶店で話をすると、幸平は「お前が緒方を殺したんだろ?」とテーブルの下でナイフを突き付けて白状させようとする。
だが、真理亜は至って平静であり、「警察を呼んだから、すぐ来るわ。でも、大丈夫。4時まで黙っていればあなたの無実は証明される」と言う。
承:幸平の窮地
幸平は、任意聴取を受ける。そこで、次々、自分にとって不利な証拠が集まる。緒方のいたホテルの非常用階段に幸平指紋が発見され、緒方の持っていたナイフの先の血液が幸平のDNAと一致したのだった。
幸平は、真理亜の言葉を信じて黙秘を貫く。そんな中、杏南が現れる。彼女は「2人で密会するため、近くのホテルで落ち合うことになっていたんです。幸平君の無実のため、そのことを話しにやってきました」と言うが、相馬刑事は「通話履歴を調べると言ったから、保身のためにそんなウソをついているんでしょ?」と見破る。
真理亜が弁護士を伴って警察署にやってくる。弁護士は、杏南に「退職金を渡します。もう店には近づかないように」と言い、現金を手渡す。
真理亜は、緒方こそが誘拐犯であり、誘拐事件後も、緒方がトランクに身を潜めて幸平に襲いかかり、幸平を助けるためにスパナで緒方を殴ったことを明かす。幸平が緒方の死亡現場にいたのは、自分の代わりに緒方に自首をすすめるためだったと言い訳する。そして、緒方の血液が付着した血液や、侵入のために盗まれたクルマの鍵を警察に提出する。
さらに、4時となった時、緒方の遺書が警察署に届けられる。その遺書には、真理亜が話した通りの内容が記載されていた。幸平の無実が証明され、2人は幸平のカフェへと向かう。
転:2億円のありか
真理亜は、詰めかけた報道陣に料理をふるまう。そんな中、杏南がやってきて土下座して詫びる。「店にいさせてください。もうご迷惑をお掛けしませんから」と言う杏南に、真理亜は「許します。幸平の力になってあげてね」と言う。そんな彼女に、杏南は「あなたはそう言うと思った」と内心ほくそ笑む。
幸平は、店員が帰った事務所で、高級コーヒー豆を1粒発見する。その豆を見つけ、なおかつ緒方の部屋のクーラーボックスにコーヒー豆があったことから、2億円が店内のコーヒー豆袋に隠されていることに気づく。
早朝、幸平は店にやってきて、ついに2億円と対面する。そのカネを持って逃げ出そうとするが、そこで真理亜からの電話がかかってくる。
「緒方君からの手紙が届いたの。そこには、プリペイド式携帯電話の電話番号が書かれていた。彼は、私のお願いした通り、遺書を書いて姿を消そうとしていたの。でも、何者かに殺されてしまった。私たち以外に敵がいるわ。気をつけて」と言う。
結:急襲された幸平
真理亜の声に耳を貸さず、幸平は真理亜が緒方を殺害したと考え、逃亡しようとする。だが、そこで背後からスタンガンを押し当てられる。その犯人は、横路正道(宮迫博之)だった。
横路は、幸平の店にやってきていた。その直前、真理亜は2億円をコーヒー豆の袋に隠していた。そして、緒方が送った宛名書きを手に入れていたのだった。さらに、警察の元部下から緒方の使っていた部屋にコーヒー豆入りのクーラーボックスがあったことや、豆を購入したのが緒方であることを知り、2億円は店に送られたのだと突き止めていたのだった。
横路は元警察官であるが、野球賭博に手を出し、カネに困るようになった。ついには押収品を横流しし、それが発覚して退職することになっていたのだった。そんな横路は、意識を失って横たわる幸平を見下ろしていた。