横山秀夫「影踏み 業火」あらすじ・ネタバレ

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真壁修一は、警察の旅館や安アパートに対する一斉立ち入り検査である「旅舎検」から逃れるため、ねぐらとしていた旅館いたみを出た。ファミレスに避難していたところ、そこで「天蓋引き」という天窓などから侵入する三崎という男に声をかけられる。

三崎は、「あんんたに教えたい情報がる」と告げる。「半月前から、同業者が襲われている。盗っ人狩りだ」と明かす。黛明夫も襲われ、頭蓋骨陥没で意識不明の重体であるという。襲った人物は、盗まれたものを取り返そうとしているとのことだった。

真壁は、啓二がなかなか脳内に現れないため、墓地を訪れた。だが、それでも啓二は現れなかった。その帰り、駐車場にセダンに乗った2人組が現れた。特殊警棒を手にし、真壁を襲い掛かる。真壁は、1人を締め上げ、「誰に頼まれた?」と問い詰める。

「ジゴロだ・・・」と聞いた直後、もう一人に特殊警棒で頭を殴られる。痛めつけられた後、「シゲハラマサオの家に盗みに入ったのはお前か?妻山団地のはずれにある瓦屋根の二階屋だ」と尋問される。

真壁は、啓二から「肋骨、右腕、左手指2本の骨折、全身打撲」の状態であると聞かされる。住職が現れなければ、そのまま殺されてしまうところだったという。再び2人組が現れることも考え、真壁は病院を出ようとする。だが、外には「博磁会」のヤクザが見張っていた。監視役が喫煙ルームにいるのを見計らい、真壁は搬入口から出ていく。

真壁は、シゲハラマサオの家を調べに行く。電話帳で「重原昌男」という名前を見つけ、その住所へと向かう。近隣住民らしき老婆に話を訊くと、重原昌男は浮気を繰り返して、妻は子供を連れて実家に戻り、昌男本人も「ヤクザの奥さんとかに手を出したかなんかして、連れてかれちゃったのよ」などと言っていた。泥棒に入られた話をすると、「半月ぐらい前にやられたの。亭主が2日くらい家を空けて、どっかの女といるときにやられた」のだという。

真壁はホストのユウヤに会いに行き、ユウヤは「篠木辰義」という男がヤクザでジゴロと呼ばれている可能性を挙げる。さらには、「博磁会」の御影征一という若頭が当てはまるのではないか、と言う。

その帰り道、真壁は先日襲われたヤクザによって、袋小路に追い詰められる。だが、ヤクザは近づいただけで、そのまま消えていっただけだった。

真壁は、御影に会いに行く。しつこく手下に「御影を呼べ」と言うと、御影は会う気になったようだ。そこで御影は、「ジゴロは二五六」であると明かす。ジゴロはすなわち、盗品を売りさばく故買の大物なのだという。

ジゴロの孫娘は、重原昌男と付き合いだし、痴態を撮られてしまった。別れた後、そのテープを取り返すようジゴロは泣きつかれ、ジゴロは博磁会の組長に相談したのだった。ところが、重原の家にテープはなく、盗まれてしまっていたのだった。結果、泥棒を狩ることになったのだった。

真壁は、御影に「なんで自分をシロと思ったのか」と問い詰めようとする。だが、電話でジゴロが死亡したのだと告げられる。ジゴロとは、重原昌男の家近くにいた老婆だったのだ。

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