「ドクターX 外科医・大門未知子 第7話」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) ピアニスト・七尾貴志(武田真治)は、「耳の聞こえないピアニスト」として世界的に有名だった。そんな彼の耳を治したい、とアシスタント・七瀬由香(知英)が神原晶(岸部一徳)に依頼する。

2) 未知子は、自ら執刀すると言い、神原は東帝大学病院に話を持ち込む。蛭間は、「この患者、ウチが買い取ろう。そちらの言い値で」と言い、神原は了承する。北野亨(滝藤賢一)が担当となり、聴性中脳インプラントの埋め込みを提案する。だが、七尾は拒否する。「楽器の生音が聴こえないのであれば、意味がない」というのが理由だった。

3) そんな中、未知子は由香が右耳の聴力低下、顔面の痛みを認めていることから、脳腫瘍の存在を疑う。頭部CTで、由香の脳には小脳橋角部腫瘍が存在していることが判明する。未知子は、彼女の手術を執刀する。

4) 由香は、未知子の手術により、聴覚や運動神経麻痺を起こすこともなく無事に腫瘍摘出が行われる。未知子は、七尾にも「私が手術すれば、完璧に聴力を取り戻すことができるけど」と言うのだが、「由香に音を届けられればいい」と考えている七尾は、微笑むだけだった。

詳細なあらすじ

神原晶(岸部一徳)と大門未知子(米倉涼子)は、ピアニスト・七尾貴志(武田真治)のコンサートで演奏を聴きに行く。素晴らしい演奏が始まるものの、神原は「信じられる?彼、耳が聞こえないのよ」と言う。

そんな中、最前列でアシスタント・七瀬由香(知英)が心配そうに見つめていた。帰ろうとしたところ、由香が神原たちに声をかける。彼女が、神原たちにチケットを送っていたのだった。

七尾は、髄膜炎の影響で19歳の時に後天性高度感応性難聴となったのだった。彼は、読話によって話をすることも可能であった。「私の頭の中で、音が鳴るんです」と言う。神原は「ミスタッチは?」と言うが、七尾は「私、失敗しないので」という。

未知子は、「私が執刀します」と宣言する。由香は喜ぶが、マネージャーの安原邦治がやってきて、七尾はすぐに未知子たちを追い返そうとする。

北野亨(滝藤賢一)は、手術のローテーションについて、蛭間重勝(西田敏行)院長に「私はただのローテーション医師になるために日本にきたわけではない」と文句を言う。西園寺猛司(吉田鋼太郎)は、「私の頭を飛び越えて話をするな」と叱責する。

神原は、「未知子が執刀医」という条件付きで、七尾の治療話を東帝大学病院に持ち込む。蛭間は、北野に執刀させようとするが、神原はその条件を飲まない。蛭間は、「この患者、ウチが買い取ろう。そちらの言い値で」と言い、神原は了承する。

北野が、七尾の執刀医となる。だが、北野は耳の疾患の執刀例はなかった。原守(鈴木浩介)は、「外部から専門医を呼ぶこともできる」と言うが、北野は断る。

未知子は、由香に声をかける。だが、聞こえていない様子だった。彼女もまた、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)で左耳の聴力を失っていた。だが、聞こえているはずの右耳も聴力低下がみられており、由香は、右顔面の痛みを感じている様子だった。神原は、「三叉神経痛?」と指摘する。

七尾は、検査を拒否する。以前から「自分には必要ない」と言い続けていたのだという。だが、ついに由香に付き添われて病院を訪れる。

七尾は、イリノイ州立セントケビン病院で高名な医師に「治療はリスクを伴う」と言われたのだという。北野は、「最新の人工内耳を埋め込むのはどうでしょうか」と提案する。

七尾の帰りを部屋の外で待つ由香は、顔の痛みを感じて、その場で倒れてしまう。そこで未知子は、由香に「検査に行くよ」と言う。由香の頭部には、脳腫瘍が存在していた。一方、七尾の内耳は骨化が進んでいた。そこで北野は、聴性中脳インプラントを提案する。

そこにマネージャーが現れ、「あなたは、耳が聞こえるようになったら、商品価値はゼロになってしまう」と言う。そこで七尾は、「大丈夫だ、安原君。私は手術を受けない」と言うのだった。

帰ろうとする七尾を、院長が引き止める。そこで、「私は聴性中脳インプラントだけは受けたくない。それでは、楽器の生音は聞こえない。会話できるのであっても、音楽が聞き分けることができなければ無駄なんです」と言う。そんな七尾に、北野は「アンタ、傲慢だよ。世の中にはどんな音でも聞きたいという人もいるんだ」と言う。

そこに未知子が現れる。未知子は、由香を伴っており、「あなた、このままでは右耳も聞こえなくなってしまう。それに、このまま放っていたら、死んでしまう」と言う。由香は、脳腫瘍であると告げられる。右小脳橋角部に腫瘍ができ、三叉神経と聴覚神経を圧迫していたのだった。

未知子は、由香を「その人が、どんな生き方を選ぼうとも良い。でも、そのためには生きていなきゃ」と説得して手術を受けさせるのだった。

由香は、七尾に付き添われて手術室に入る。未知子の執刀で、小脳橋角部腫瘍摘出術が行われる。S状静脈洞を確認し、さらに小脳へと進入する。そこで、小脳が腫脹しているのを発見する。高血圧となり、還流障害が起きていることを考え、脳圧を下げるためにマンニトールを投与する。さらに、小脳を部分切除する。

心配そうに見つめる七尾に、未知子は「私、失敗しないので」と手話で伝える。その後、小脳部分切除で血圧は元に戻った。さらに手術を進め、小脳橋角部腫瘍摘出を終えるのだった。

「また卓球しよう」と七尾に語りかけ、未知子は手術室を去る。由香は、聴力を失うこともなく、歩行にも障害は見られなかった。由香は未知子に感謝して泣いて喜ぶ。

七尾のリサイタルが行われるコンサートホールに、再び神原がいた。七尾は由香を見ながら、「私の耳には聞こえませんが、私の頭の中では音が響いているのです。私の奏でる音が、私の大切な人に、どんな風に聞こえるのか…私には聞こえるのです。私の大切な人に、私の奏でるピアノの音がどのように響いているのか。それを感じられる時こそが、私にとって至福の時なのです」と思いながら演奏を行うのだった。

未知子は、七尾に「私、あなたの耳を完璧に治してみせるけど」と言うが、「余計なお世話か」と言って立ち去る。

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