映画「フラガール」あらすじ・ネタばれ

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簡単なあらすじ

1) 昭和40年、主要なエネルギー資源は石炭から石油に代わり、福島県いわき市の常磐炭鉱は、大幅な人員削減が行われようとしていた。再雇用を目的とした町おこしで、温泉を利用したリゾート施設・常磐ハワイアンセンターが開業することとなった。

2) 吉本紀夫(岸部一徳)部長は、地元の女性をダンサーとして雇うことを考え、指導を行うために東京から元SKD(松竹歌劇団)のダンサー・平山まどか(松雪泰子)を招聘する。まどかは最初、借金のために仕方なくやってきており、やる気もなかったのだが、必死に練習しようとする木村早苗(徳永えり)や、母親に「ダンスを続けるなら家を出ろ」と言われ、母親と仲違いしながらも谷川紀美子(蒼井優)フラダンスを続ける彼女たちに指導を行っている内に、熱意を持って教えるようになる。

3) 早苗は、父がリストラされたため、夕張に行くことになった。紀美子は、親友との別れを悲しむが、フラダンスに打ち込み続ける。常磐ハワイアンセンターを宣伝すべく、キャラバンツアーが行われ、次第に観客を魅了するようになっていく。

4) ついに常磐ハワイアンセンターが営業開始となる。観客席には、紀美子の母の姿もあった。紀美子は、早苗から贈られたハイビスカスの髪飾りをつけ、母の前で見事なソロダンスを披露するのだった。

起:ダンサー募集

昭和40年、主要なエネルギー資源は石炭から石油に代わり、福島県いわき市の常磐炭鉱は、大幅な人員削減が行われようとしていた。再雇用を目的とした町おこしで、温泉を利用したリゾート施設・常磐ハワイアンセンターが開業することとなった。

「地元民の、地元民による、地元民のための施設」をコンセプトにしているため、吉本紀夫(岸部一徳)部長は、指導を行うダンサーを招き、地元の女性たちがステージで踊るようにしたいと考えていた。

そのため、吉本は元SKD(松竹歌劇団)のダンサー・平山まどか(松雪泰子)をいわき市に招聘し、指導を依頼する。吉本はいわき市の若い女性たちを集め、ダンサー希望者を募るが、露出度の高い衣装もあり、残ったのはダンサーの憧れる木村早苗(徳永えり)、その友人の高校生・谷川紀美子(蒼井優)だけだった。

紀美子は乗り気ではなかったが、早苗に頼まれ、仕方なくレッスンを受けることにする。そして、父親に連れてこられた熊野小百合(山崎静代)、事務員の佐々木初子(池津祥子)が練習生となった。

承:早苗と紀美子

4人はダンス経験もなく、借金のため、仕方なくいわき市にやってきたまどかは、指導する気もなかった。だが、まどかがレッスン場で踊る華麗なフラダンスを見て、紀美子たちはレッスンに力を入れ始める。

学校を休んでいたことが発覚してしまい、紀美子は母親に連れ戻される。ダンスを続けたいという紀美子は、家を出ることを選ぶ。そんな中、常磐炭鉱はリストラを進め、家計を支えるためにダンサーを目指す女性がレッスンに参加し始める。まどかは、次第に指導を行うことに力を入れ始める。

早苗はステージ衣装を着て、弟たちにその姿を見せていた。だが、そこにリストラを宣告された父・木村清二(高橋克実)が帰ってきてしまい、早苗を殴りつける。騒ぎを聞きつけたまどかは、傷ついた早苗を見て激怒し、銭湯で入浴中の清二のもとへ怒鳴り込み、紀美子の兄・洋二朗(豊川悦司 )に止められる。

早苗は、父が夕張で仕事を求めるため、一緒に引っ越さねばならなかった。彼女を見送るため、フラガールのメンバーたちは集まっていたが、まどかは遠く離れたところにいた。吉本に、お別れを言うように促されたまどかは、早苗を泣きながら抱きしめるのだった。

紀美子はその場にいなかったが、早苗が軽トラックに乗って移動していたところ、彼女は土手を走って追いかける。紀美子は泣きながら、声を張り上げて早苗を見送るのだった。その後のレッスンで、意気消沈する紀美子に、まどかは「心で泣いてても、笑顔でステージに立つの。それがプロなのよ」と言う。

転:キャラバンツアー

早苗を欠いたメンバーで、紀美子はリーダーとなる。ついに常磐ハワイアンセンターの宣伝のため、ダンスを披露するキャラバンツアーが始まる。最初はぶつかりあってステージから転げ落ちてしまったり、野次を飛ばす客とケンカになったりと散々な出来であったが、次第に客を魅了するダンスを披露することができるようになった。

そんな中、炭鉱では落盤事故が起こり、熊野小百合(山崎静代)の父親が重傷を負ったと知らせが入る。まどかは、「帰ろう」と提案するが、小百合は「踊らせてください」と、涙をこらえつつ願い出る。村に戻ると、小百合の父はすでに息絶えていた。

まどかは、ダンサーたちを庇い、「彼女たちは責めないでください。私が決めたことです」と言う。「この村には、村のやり方がある・・・出てってくれ」と村人たちに責められたまどかは、村を出ていくことを決める。

だが、紀美子や小百合たちはまどかが乗る列車の横で、フラダンスを踊る。「フラダンスには、手話の要素がある」とまどかに教えられた紀美子たちは、ダンスで思いを伝えるのだった。まどかは村を出ることをやめ、ダンサーたちの指導を行うことを決める。

結:紀美子と千代

早苗は、紀美子に花飾りを贈る。実家に届いたため、紀美子の母・千代(富司純子)が紀美子に届ける。レッスン場にいた紀美子が踊る、見事なダンスを目の当たりにした千代は、ついに紀美子がダンサーとして働くことを認めるのだった。

常磐ハワイアンセンターでは、温水設備がまだ整っておらず、室温が保てずに木が枯れてしまう恐れがあった。そこで、猪狩光夫(三宅弘城)は、ストーブを貸してもらうよう、一軒一軒頼んで回る。だが、常磐ハワイアンセンターの人間を「裏切り者」と考える人々は冷たく、貸してはくれなかった。

その様子を見ていた千代は、ストーブを貸し、さらにはほかの村人たちにもストーブを貸してくれるよう頼む。「裏切る気か?」と言われるが、千代は「暗い炭鉱の中で仕事をするということが、”働く”ということだと思い続けてきた。だが、別の働き方もあるんだと、娘の姿を見て思った」と言うのだった。

ついに常磐ハワイアンセンターは営業開始となり、フラダンスが披露される。紀美子は、早苗の贈ってくれた花飾りをつけ、ソロダンスに臨む。その直前、まどかは紀美子の母の姿を客席に見つけ、紀美子に教える。紀美子は、見事なダンスを母の前で披露するのだった。

一方、まどかを追って借金の取立てにやってきた石田(寺島進)を、紀美子の兄・洋二朗はまどかに近づけまいとする。そして、借金の証文を取り上げ、飲み込んでしまうのだった。

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