簡単なあらすじ
1) 梅田美奈(尾野真千子)は、ハジメ(横山歩)の「試し行動」に手を焼きながらも、その期間がようやく終わってほっとする。だが、安堵したのも束の間、今度は「赤ちゃん返り」に悩まされることになる。
2) ハジメは、美奈から片時も離れず、さらにはオムツやおしゃぶりをして、粉ミルクを飲みたがった。5歳ながら、まさに「赤ん坊」になってしまったのだった。児童相談所の職員・堂本真知(余貴美子)に相談すると、「赤ん坊のように扱ってやってください。そうすれば早く終わります」と言う。
3) 美奈は、1日中、ハジメに抱きつかれ、トイレにも気軽に行けなかった。そんな生活の中、気持ちを夫・信次(江口洋介)にも理解してもらえず、美奈は苛立っていた。そんな中、堂本が突然やってくる。そこで、ハジメの気持ちや葛藤について説明し、さらには「あなたは今、ハジメ君の命を背負ってるんです」と、再びハジメを引き取る覚悟を持つようにアドバイスする。堂本は去り際、実は信次がこっそりと堂本に相談に乗ってもらうよう、連絡していたことを明かす。
4) 美奈と信次は、ハジメを「出産」することにする。擬似出産を行うことで、ようやく美奈も「母親」となることができた。そこからハジメは少しずつ自立し、美奈と信次のことを「お父さん、お母さん」と呼ぶ。
5) 美奈は、堂本に「これから、どうすればいいんでしょうか…」と相談する。堂本は、「それは、自分たちで考えてください。ハジメ君に、親であると認められた以上、今度はあなたたちが、どのような人間にハジメ君がなって欲しいか、考える番です」と言う。
詳細なあらすじ
梅田美奈(尾野真千子)は、ハジメ(横山歩)の「試し行動」に手を焼きながらも、その期間がようやく終わってほっとする。だが、安堵したのも束の間、今度は「赤ちゃん返り」に悩まされることになる。
ハジメは、美奈から一日中離れなくなり、常に抱きつくようになってしまう。家事を行うにも一苦労だった。信次(江口洋介)は、児童相談所の職員・堂本真知(余貴美子)に相談し、「赤ちゃんのように扱ってください。そうすれば満足感があり、早く終わります」とアドバイスされる。
ハジメは離れてくれず、美奈はピアノ教室も休まざるを得なかった。胸に吸い付く行動もみられ、美奈は戸惑ってしまう。
信次は、妹・不破春代(坂井真紀)に頼み、おんぶ紐などを貸してもらうように手配していた。春代は、「叱るときは、叱るべき」と言って、無理に離そうとするが、ハジメは春代に噛み付いてしまう。結果、「本当に、その子と上手くやっていけんの?無理だと思うよ」と言い残し、春代は帰ってしまう。
ハジメは、オムツをつけさせ、ミルクを飲みたがるようになり、おしゃぶりをするようになっていた。一方、美奈は、信次が若い女性に物件を案内しているのを見かけ、苛ついてしまう。
春代は、「お母さんが、介護士さんを泣かせてしまった」と信次に報告する。そして、春代は「美奈さんに様子を見てくるように頼んで欲しい」と言い、美奈は仕方なくハジメとともに義母を訪れる。
だが、女性介護士・新井を泣かせたのは、義母ではなかった。新井は、梅田巧(速水もこみち)と付き合っており、妊娠していた。義母は、「コイツといても、幸せにならない」と言い、別れるように言う。新井は、今にも泣き出しそうになって出て行ってしまう。
義母は、「この子と、ずっと向き合っていかなきゃいけないんだよ。大丈夫なの?」と言う。その言葉に、美奈は一緒にやっていく自信がなかった。
信次は、美奈に「ハジメと一緒にピアノを弾いてみたら?」と提案する。美奈は、ドレミの歌を弾く。ハジメは、すぐに覚えてメロディを奏でるのだった。
美奈は、「もしかして、ピアノの才能があるの?」と思い始める。ハジメがピアノに夢中になっているのを見計らい、美奈はトイレに向かう。彼女がトイレから出ると、ハジメはわざとお漏らしをする。
美奈は、父・追川真美(藤竜也)から高級オーディオセットを贈られる。「こんな高いものをもらう理由がありません」と言うが、真美は「あの子には、ピアノの才能があると感じたからだ」と言う。
「並々ならぬ才能があると感じた」と言う真美に、奈美は「じゃあ、私が子供の頃、才能がないって感じたんですか?」と言う。
真美は、「シの音がゆがんでる」と指摘した。ピアノを弾いてみると、まさしくその通りであり、「ハジメには才能がるのかもしれない」と考える。
信次は、高級オーディオセットに驚く。美奈は、「送り返す。子供に何か買い与えれば、育てる気になって。それがイヤなの」と言う。そこから、美奈は信次と言い合いになってしまう。
「こっちはもう、クタクタなの。夜も眠れないし」と、美奈は苛立ちをぶつける。信次も「どうすればいいんだよ…」と、どうすべきか分からないようだったが、美奈自身も分からない。
堂本が突然訪問してくる。赤ちゃん返りが始まって1週間、どんな生活を送っているのか、その辛さを美奈は打ち明ける。夜も眠れず、1日が始まることに絶望しているような生活を美奈は続けていた。そして、信次にも「あなたには、私の気持ちは分からない」と苛立っているのだと告白する。
堂本は、美奈の好きな『アニー』の「NOというのは、YESと言うのが怖いからよ」というセリフを引用し、「ハジメ君も、この家にいていいんだろうかって葛藤しているんです。…周囲に理解してもらおうとするのもやめた方がいいです。他の人がやろうとしないことをやっているんですから」とアドバイスする。
堂本は去り際、「実は、旦那さんから連絡があって来ました。奥さんは連絡しづらそうにしているので、相談に乗ってやって欲しいとのことでした」と言う。
信次が帰宅すると、クマのきぐるみを着ていた。商店街のイベントで使ったものを信次は借りてきたのだった。だが、ハジメは興味を持たなかった。美奈は、「あなたって人は…本物の父親だね」と言う。
美奈は、「私も…本物の母親にならなきゃね。ねぇ、信ちゃん、協力してくれる?この子を産むの」と言う。本当の母親になるため、「出産」の疑似体験をすべきなのではないか、と考えていたのだった。
美奈は、「今から、あなたを産んであげるから」と言い、信次をお腹の上に乗せ、いきむ。信次は傍らで応援し、美奈は「出産」を行って、ハジメは二度目の誕生を経験するのだった。
ハジメに、美奈は「はじめまして。愛してます」と言葉をかける。信次は、「今日がハジメの誕生日だ」と言う。ハジメは、「泣いていいんだよ」と美奈に言われ、初めて声を上げて泣くのだった。
美奈は、そこでようやく自分のことを「お母さん」と呼ぶことができた。ハジメは、その日からようやく次第に親離れすることができた。そしてついに、ハジメは「お母さん…お母さん…」とつぶやく。信次に対しても、「お父さん」と言い、その言葉に美奈と信次は泣いて喜ぶ。
美奈は、堂本に「これから、どうすればいいんでしょうか…」と相談する。堂本は、「それは、自分たちで考えてください。ハジメ君に、親であると認められた以上、今度はあなたたちが、どのような人間にハジメ君がなって欲しいか、考える番です」と言う。
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