「記憶探偵と鍵のかかった少女」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 他人の記憶の中に入り込み、どのようなことがあったのか探るという能力を持った「記憶探偵」であるジョン・ワシントン(マーク・ストロング)は、かつては活躍していたのだったが、息子を失った悲しみで妻が自殺してしまい、仕事も引退し、アルコール依存症となってしまっていた。

2) だが、家族との思い出の家を売らねばならぬほど困窮し、ジョンは復帰を望む。そんな彼に、上司であるセバスチャン(ブライアン・コックス)は、食事を食べようとしない16歳の少女アナ・グリーン(タイッサ・ファーミガ)の依頼を受けさせる。

3) アナの記憶を辿る内、彼女の周りで同級生が毒物を飲まされ、殺害されそうになっていることや、彼女の性的な写真を撮ったとして逮捕された教師がいることが明らかになる。ジョンは、アナの周辺について調査を行う。だが、最終的にはアナを信じ、両親に「アナは問題を抱えているが、既に解決し、入院で精神的な治療を受ける必要はない」と進言し、アナは入院を免れる。

4) ジョンは、アナに呼び出され、そこでアナの両親が倒れていることに気づく。アナの安否を心配するジョンは、監視カメラのモニタールームに閉じ込められたあと、森で彼女に会うが、アナは姿を消してしまう。警察は、ジョンが「アナをさらおうと考え、両親を睡眠薬で眠らせた。アナと逃亡しようとするが、抵抗されて殺害した」と疑い、アナ殺害容疑で逮捕する。ジョンが罠にはめられたと信じるセバスチャンは、別の記憶探偵にジョンの記憶を辿らせるのだった。

5) アナは、両親に監視されている生活から解放されるため、ジョンを利用したのだった。後に彼女が生きていることが判明し、ジョンは釈放される。ジョンは、妻が亡くなった家を見に行く。その家は、幸せそうな家族の手に既に渡っており、その様子を遠くからジョンは眺めているのだった。

起:記憶探偵

他人の記憶の中に入り込み、どのようなことがあったのか探るという能力を持った「記憶探偵」が存在する世界で、彼らの証言は裁判でも利用されていた。

ジョン・ワシントン(マーク・ストロング)もまた、高い能力を持つ記憶探偵として活躍していた。だが、息子を失った悲しみで妻が手首を切ってバスタブの中で死亡していたことから、ジョンは「記憶」の映像の中で水に関係したものを見ると、妻の死亡現場を思い出してしまい、相手の記憶を探ることができなくなってしまう。

ジョンは、アルコール依存症となり、記憶探偵を引退していた。だが、困窮して妻との思い出の家を手離さなければならない状況となり、ジョンは復帰を考える。

ジョンは、上司であるセバスチャン(ブライアン・コックス)に話をしに行き、仕事をもらう。復帰して初めての仕事として、食事を食べようとしない16歳の少女アナ・グリーン(タイッサ・ファーミガ)を担当することになる。

承:アナとの出会い

アナの母親・ミシェル(サスキア・リーヴス)は大富豪であり、再婚相手のロバート(リチャード・ディレイン)と暮らしていた。アナは、寄宿舎のある学校で事件に巻き込まれた後、24時間監視された上で部屋に閉じ込められていた。

ジョンは、アナの記憶を辿る。最も古い記憶の中では、継父・ロバートはメイドと浮気をしている現場を見て、「盗み見は良くない」と叱られ、クローゼットに閉じ込められていた。さらに、母・ミシェルのペーパーナイフを持ち叩き落される拍子に手を傷つけてしまったことを記憶で見る。

後日、アナの専属看護師であるジュディス(インディラ・ヴァルマ)が、監視カメラの死角で、階段から下に落下して負傷する。ロバートは、アナがやったものだと考え、彼女を更正させるため、病院施設に入院させようとする。

アナが通っていた学校での記憶を見る。そこで、アナは同室の女生徒たちにクローゼットに閉じ込められる。後に、アナをイジメていた少女たちは、紅茶を飲み、彼女たちは吐血して苦しみだす。

紅茶から毒物が検出され、同じ毒物がアナのベッド下から発見された。アナは、彼女たちを毒殺しようとしていたと疑われるが、「仲の良かったマウシーがやったの」と言うのだった。

ジョンは、被害者の女生徒に会いに行く。そこで彼女は、「マウシーなんかいない」と言う。そして、毒物を飲ませたのはアナであるというのだった。

転:アナへの疑惑

アナは、写真部に所属しており、その顧問である男性教諭トム・オルテガは、彼女の性的な写真を撮ったとして逮捕されていた。ジョンは、トムに会いに行くが、そこでトムは「アナにハメられたんだ」と言う。

アナはトムを誘惑したが、トムは彼女に手を出してはいない、と言う。さらに、トムはアナの母親が手を回し、問題をもみ消しているのだと指摘する。だが、ジョンはトムがウソをついていると考え、アナを信じる。

ジョンは、トムとの記憶を辿る中で、写真の現像液に刺激され、再び妻の死亡現場の記憶を思い出してしまう。ジョンが目を覚ますと、アナは先に目を覚ましており、ジョンのPCのスクリーンセーバーを変えていた。

アナは、1週間後には病院施設へと入院させられてしまうことになっていた。そこで、ジョンはアナに「なにか、キーとなる記憶を見せてくれ」と言う。そこで、幼いアナの前に現れたジョンの上司・セバスチャンの記憶を見て、ジョンは愕然とする。セバスチャンが、「屋敷には行っていない」と発言していたことや、アナに関するファイルを見せたがらなかったことなどから、彼がアナを性的虐待していたのでは、と考える。

ジョンは、アナの両親に「アナが性的に早熟だったため、様々なトラウマを抱え、問題が起きていた。ですが、もう問題ありません」と言い、病院施設への入院は不要であると進言する。結果、アナは入院させられずに済む。ジョンに感謝したアナは、「思い出の鍵なの」と、古びた鍵を渡す。

だが、ジョンは、アナが「マウシーが書いた」というメッセージを見るが、筆跡や顔文字から、それは明らかにアナが書いたものであると気づく。さらに、卒業アルバムを見ると、「マウシー」という女生徒は、写真に写った人物と全くの別人であると判明する。アナのウソに気づく中、ジョンはアナから「家で、大変なことが起きているの」と電話を受ける。

結:自由のために

ジョンは、グリーン家に急いで向かう。彼は、監視カメラのモニタールームに閉じ込められてしまう。モニターで、アナの両親が倒れているのを見かける。そこにアナが現れ、恐怖に怯えたようで館を出る。その様子を見た後、モニタールームは開き、ジョンは床に血痕を発見する。

アナを追跡しながら、ジョンは911に電話をかける。その後、森の中でアナに声をかけられたジョンは、「ごめんなさい」と言われ。手を握られる。アナはその場から立ち去り、やってきた警官たちにジョンは逮捕されてしまう。

ジョンは、その晩にあったことを刑事に伝える。そこで、両親は殺害されていたのではなく、睡眠薬で眠らされていたのだと判明する。

ジョンのPCには、アナのあられもない姿の写真が多数入れられており、靴からアナの血液が検出されたこと、手がアナの血液で血まみれになっていたことから、ジョンはアナに好意を持ち、さらうために両親を眠らせ、アナに抵抗されたため殺害したと疑われていた。

そして、「モニタールームに閉じ込められていた」とジョンは言うのだが、アナから渡されていた鍵が、その部屋の鍵であったことが判明し、「閉じ込められていた」という証言も信用されなかった。ジョンはアナ殺害の容疑で逮捕され、収監されていた。

そんな彼を救うため、セバスチャンは別の記憶探偵にジョンの記憶を辿らせていた。セバスチャンは、「アナにハメられたな。彼女は、記憶の辿り方を理解し、利用したんだ。君が水に反応して妻が亡くなったときのことを思い出してしまうことも知っていたんだ」と言う。

ジョンの記憶は証拠として採用される。さらに、アナはジョンが解放されるため、自分が生きている証拠を示すため、新聞を持ってポラロイド写真を撮り、送るのだった。アナは、監視し、部屋に閉じ込める両親たちから解放されるため、ジョンを利用したのだった。

ジョンは、妻が亡くなった家を見に行く。その家は、幸せそうな家族の手に既に渡っており、その様子を遠くからジョンは眺めているのだった。

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