「紅の豚」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 第一次世界大戦中、イタリア空軍のエースパイロットであったポルコ・ロッソは、ファシスト党の独裁に反旗を翻し、現在では自分に豚になる魔法をかけ、アドリア海で求めに応じて空賊を討伐する賞金稼ぎを生業としていた。

2) 空賊は、ポルコ打倒のため、アメリカ人パイロットのドナルド・カーチスを雇う。カーチスはポルコを襲撃し、ポルコの飛行艇はエンジントラブルに見舞われて墜落してしまう。

3) ポルコは、17歳の少女フィオ・ピッコロによる設計で、飛行艇を新たに作る。そして、カーチスに再戦を挑むのだった。決闘では、カーチスが勝ったらフィオを妻とし、ポルコが勝ったら飛行艇作りによる借金をカーチスが肩代わりすることとなった。

4) ポルコは、カーチスに勝利し、フィオを自分とこれ以上関わらせないよう、マダム・ジーナに預ける。ジーナは、ポルコに密かに好意を持っていたが、「いつかポルコが昼の庭にやってくる」ことを待ち続けていた。ポルコがジーナのもとを訪れたかどうかは秘密のまま、物語は終わる。

起:カーチスとの出会い

第一次世界大戦中、イタリア空軍のエースパイロットであったポルコ・ロッソは、ファシスト党の独裁に反旗を翻し、現在では自分に豚になる魔法をかけ、アドリア海で求めに応じて空賊を討伐する賞金稼ぎを生業としていた。

マンマユート団率いる空賊が、遊覧船を狙って乗客たちから金品を強奪したと連絡が入り、ポルコは深紅の飛行艇に乗って、空賊を討伐しに向かう。空賊は少女たちを人質として逃亡しようとするが、ポルコに追いつかれ、ついには白旗を揚げる。

ポルコは、昔なじみのマダム・ジーナの経営するホテル・アドリアーノのバーに向かう。そこで、仕事の邪魔をするポルコを打倒するため、空賊連合はアメリカ人パイロットのドナルド・カーチスを雇う。カーチスはジーナに好意を伝える一方、ポルコにバーで宣戦布告する。

承:新たな飛行艇、フィオとの出会い

ポルコは、飛行艇を修理するも、エンジン不調は直らず、レストアする必要があった。修理のためにミラノへと飛ぶが、そこでカーチスに襲撃される。被弾したわけではなかったが、エンジンは停止してしまい。ポルコは孤島に身を潜めてやり過ごす。カーチスは、ポルコの飛行艇の一部を持ち帰り、「ポルコを倒した」という証拠にする。

ポルコは消息不明となり、ジーナは心配する。ジーナは、これまでに三度、飛行艇乗りと結婚したものの、彼ら全員と死別していたのだった。

ジーナはポルコの行方を捜そうとするが、その時、ポルコから電話がかかってくる。ジーナの心配をよそに、ポルコは「あのアメリカ野郎に伝えておいてくれ」と、再戦をするよう伝言を頼む。「女を掲示板とでもしか思ってない」と怒るジーナに、「飛ばねぇ豚は、ただの豚だ」とポルコは言う。

ポルコは、墜落して破損した飛行艇をミラノへと運ぶ。そこには、「ピッコロ社」を営むピッコロのおやじがいた。修理を依頼するが、「こいつはもうダメだ。新しく作ったほうが早い」と言われてしまう。

ピッコロは、レース大会で使用されるほど馬力のあるエンジンを見せて、そのエンジンを搭載した飛行艇を作ろうと提案する。そして、孫娘フィオ・ピッコロに設計を任せるという。

そのことを聞いたポルコは、飛行艇作りの依頼を拒否する。だが、フィオは「飛行艇作りに大切なことは?」と訊ね、「私に任せてくれない」と願い出る。その熱意に負け、ポルコは設計を任せることにする。

フィオは、徹夜で設計図を描き、それを見たポルコは「徹夜はするな。良い仕事と美容の妨げになる」と言い、その設計案で了承する。ピッコロ社には、ピッコロの親族である女性が多く集い、総出で飛行艇を作る。

そんな中、イタリア空軍の少佐・フェラーリンがポルコに接近する。フェラーリンは、「秘密警察が、お前のことを逮捕しようとする動きがある」と警告する。飛行艇を作っていることも秘密警察は察知しており、尾行していた。

飛行艇が完成し、ポルコは早朝に飛び立とうとする。フィオは、「調整をせずに渡せない」と言い、一緒に飛行艇に乗り込んでしまう。秘密警察が発砲する中、ポルコは飛行艇を飛び立たせ、アドリア海のアジトへと向かう。途中、フェラーリンが誘導し、イタリア空軍が張っていた網を抜けさせてくれるのだった。

カーチスは、ジーナにプロポーズしようとするが、子供扱いされて相手にされなかった。そこでジーナは、ポルコを密かに愛しており、庭で彼がやってくるのを待ち続けているのだと明かす。

転:決闘

アジトにはマンマユート団らが潜んでおり、ポルコをリンチし、飛行艇を破壊しようとする。だが、フィオは彼らに立ち向かい、「大勢で1人を叩こうとするなんて卑怯よ。恥を知りなさい」と言う。

そこに現れたカーチスは、フィオに一目ぼれする。そこで、ポルコと再戦する条件に「お前、俺が勝ったら結婚するか?」と言う。フィオは、「その代わり、あなたが負けたら、この借金、あなたが払うのよ」と、ポルコの飛行艇作りにかかった費用を賞金とすることを提案する。

ポルコは止めようとするが、空賊らに制されて、再戦が決まってしまう。勝手に決めたフィオを叱ろうとするが、思いなおして、再選する機会を与えてくれたフィオに感謝する。

その晩、アジトで寝ようとしていたフィオは、ポルコの顔が人間に戻るのを見かける。だが、驚いた次の瞬間、豚に戻っていた。ポルコは昔話をせがまれ、フィオに空軍時代の話をする。「いい奴は、みんな死んだ奴さ」と言い、戦争中に亡くなったジーナの婚約者、そして自らも死を覚悟するも助かった過去について話す。

翌日、ポルコとカーチスの戦いが行われようとしていた。賭けも行われ、大々的な祭りのような様子になり、ポルコは呆れる。

カーチスが撃ちまくる中、ポルコは撃とうとはしない。一発だけエンジンに当て、カーチスを落とすという作戦であった。「ひねり込み」というポルコの得意技で背後をとったポルコは、撃とうとするが、フィオが銃身のある位置に座っていたせいか、弾が出ない。

ポルコとカーチスは海に停まり、そこでボクシングにより勝敗を決しようとする。拮抗した戦いになり、2人とも顔を腫らせる。その中で、カーチスはジーナが、ポルコを庭で待ち続けているのだと明かす。

一方、ジーナは秘密警察とイタリア空軍が、ポルコたちに近づいていると無線連絡を受ける。ジーナは、ポルコたちのもとへ向かい、そこで相打ちで倒れていたポルコに「また1人、女の子を不幸にする気?」と訊ね、ポルコを立ちあがらせる。

結:ポルコとジーナ

ポルコの勝利に終わり、ジーナは集った大勢の人たちを解散させる。ポルコは、フィオをジーナの船に乗せる。ポルコと一緒にいられると思ったフィオは抵抗するが、ポルコは「すまない」と言ってジーナに任せるのだった。

ポルコは、ようやく立ち上がったカーチスに「一緒に飛ばねぇか?」と、イタリア空軍を遠くに導いて行くことを呼びかける。だが、カーチスはそこで、ポルコの顔に異変が起きていることに気づく。人に戻っていた様子だが、ポルコは近づいてくるカーチスに「お前の船は向こうだろ」と言う。

ポルコは、イタリア空軍を撒いて、捕まることはなかった。カーチスはアメリカに戻り、有名俳優となった。フィオは、ピッコロ社を引継いだ。そして、ジーナと仲良くなり、定期的に会うようになった。ポルコとジーナの仲がどうなったのかについては、フィオは「私たちだけの秘密」と言う。

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