映画「悪夢のエレベーター」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 小川順(斎藤工)は、妻・麻奈美(本上まなみ)が妊娠中に浮気していた。愛人・須藤陽子(芦名星)の部屋にいたところ、麻奈美から産気づいたとの電話を受け、慌てて向かう。ところがその途中、エレベーター内で意識を失ってしまう。

2) 目を覚ますと、エレベーター内には3人の男女、チンピラ風の安井三郎(内野聖陽)、ゴスロリ少女・愛敬カオル(佐津川愛美)、ジョギングへと向かう途中であったという牧原静夫(モト冬樹)が乗っていた。小川は、急停止したエレベーター内で頭を打って、意識を失ってしまったのだという。4人はそれぞれ、自分の過去・秘密を打ち明け、小川も不倫していることを告白する。

3) 4人はもしものときのため、「遺書」を遺すことになり、ヴォイスレコーダーに小川は妻を愛しているが、裏切ってしまっていることを告白する。だがそこで違和感を感じ、「偶然乗り合わせた」という安井たちの言葉がウソだと見抜く。安井は、しまったという顔をして、小川に麻酔薬を打って眠らせるのだった。

4) 安井の正体は探偵であり、麻奈美に小川の不倫の調査依頼を受けていた。さらに、追加で「夫に私を本当に愛しているか確認して欲しい」と依頼されていたのだった。そこで安井は、アルバイトのカオル、友人の牧原とともに、一芝居打つことにしたのだった。安井は、エレベーターに乗った小川を麻酔薬で眠らせ、閉じ込めた上で3人の芝居で騙し、本音を聞きだそうとしたのだ。

5) ところが、小川は2回目の注射をされた後、死亡してしまう。安井たちは、小川を屋上から落とし、自殺を偽装するのだった。ところがその後、安井は依頼人である麻奈美から「妹から、変なメールがあった」と電話を受け、その妹というのが、カオルであると思い至る。そこで、カオルが麻酔薬と毒薬をすり替えたことに気づくのだった。

6) 境界型人格障害で入院していたというカオルが、意図的に小川を殺害し、なおかつ小川の愛人である陽子を殺害しようとしていると気づき、安井は陽子の部屋へと走り出すのだった。

起:エレベーター内の4人

小川順(斎藤工)は、妻・麻奈美(本上まなみ)が妊娠中に浮気し、酔いつぶれた愛人・須藤陽子(芦名星)をマンションに送り届ける。陽子の部屋にいたところ、麻奈美から産気づいたとの電話が入る。

小川は、目を覚ました陽子に邪魔されながらも、麻奈美のもとへと急ごうとする。その途中、乗ったエレベーターで意識を失った小川は、しばらくした後に目を覚ます。

エレベーターには、ほかにチンピラ風の安井三郎(内野聖陽)、ゴスロリ少女・愛敬カオル(佐津川愛美)、ジョギングへと向かう途中であったという牧原静夫(モト冬樹)が乗っていた。慌てる小川は、なんとかしてエレベーターから出ようとするが、扉は閉まっており、警備会社への連絡もできなかった。

小川は携帯電話で外に連絡しようとするが、バッテリーは切れて電話をかけることはできなかった。4人はエレベーター内に閉じ込められ、小川は救助を待つしかないと悟るのだった。

そんな中、牧原は「相手に触れることで、過去にあったことを読み取ることができる」という能力を持っていると告白するのだった。そして、カオルに触れて「焼け落ちた建物が見える」と言う。実際、カオルは放火をしたことがある、と認めるのだった。

カオルは、中学時代のイジメで引きこもるようになり、話をするのは姉だけだったという。そんな彼女と話をするために、「レンタル友達」というボランティアをする青年が家にやってくるようになる。だが、カオルはその青年が姉目当てにやってきていると思い、そのボランティア団体の施設に放火をして燃やしたのだという。そして今日、カオルは自殺をするためにマンションにやってきたと告白するのだった。

次に牧原は、安井に触れる。牧原は、安井が出所して間もなくであると言い当てる。安井は、空き巣であり、番犬に噛まれて逃げることができず、逮捕されてしまったのだった。そして今日、安井は盗みに入る家にやってくる途中、エレベーターに閉じこめられた、と告白するのだった。

牧原は次に、小川について話をする。牧原は、小川が愛人宅にきていたことを言い当て、小川は驚く。

承:小川の疑問

それぞれの秘密が明らかとなったところで、安井たちは「もしものことがあったときのため、遺書を残しておこう」と提案する。小川もそれに同意し、カオルは自らも遺書代わりに音声を吹き込んだヴォイスレコーダーを差し出す。

小川は、ヴォイスレコーダーに妻・麻奈美に対する愛を告白する。そして、自らの過ちについて語ろうとしたところ、ふと疑問に思うことがある、と言い出すのだった。

小川は、自分がエレベーターに乗った際にカオルが乗っていなかったこと、自分は5回から降りようとしていたにも関わらず、1階から7階に向かう安井が乗っているのはおかしい、と疑問を口にする。

するとそこで、安井はしまった、という表情をして、さらに牧原は「凡ミス」などと言う。混乱する小川に、安井は麻酔薬を打って眠らせようとするのだった。

転:小川の死

安井の正体は探偵であり、麻奈美に夫の不倫調査を行ってもらうよう依頼されていた。実際、小川は不倫をしており、そのことを安井は報告する。そこで麻奈美は、「夫が本当に私を愛しているのか、調べてもらいたい」とさらに依頼を行うのだった。

安井は、高額な報酬を前に断れなかった。そんな中、アルバイト希望でやってきたカオルが、「時が過ぎた。世界は目まぐるしく回った。時は動きがなくじっと立ち止まって、千年を過ごした。そして誰もいなくなった」と、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』の一節を諳んじたことを気に入り、安井は雇うことにする。

カオルの提案で、「エレベーターに小川を閉じ込め、本音を聞き出す」という案を、安井は実行することにしたのだった。

ゲイバーを経営する牧原とともに、マンションの管理人(大堀こういち)を買収してエレベーターに小川を閉じ込め、3人で一芝居打って小川の本音を引き出そうと安井は計画する。

エレベーターに小川が乗ったところで、小川は麻酔薬により眠らせ、「4人でエレベーター内に閉じ込められた」と思い込ませようとした。実際、小川は正直な気持ちを吐露したのだが、途中で安井たちのたくらみに勘付いてしまう。

仕方なく安井は小川を再び眠らせようと、麻酔薬を打った。ところが、それにより小川は死亡してしまうのだった。

結:カオルの正体

安井は、小川が死亡してしまったことで途方に暮れる。そこでミステリー好きなカオルは、「屋上から落として、自殺の偽装を行いましょう」と提案する。安井はその案に乗り、麻奈美に「今、車で帰っている最中です。本音を聞きだすことには成功しましたが、私たちの正体に気づかれてしまいました。今、ご主人は愛人と別れ話をしに向かっています」と電話し、アリバイ工作を行う。

その上で、小川の遺体を屋上から落とそうとするのだが、屋上への階段には扉があり、鍵がかかっていた。そこで安井は、マンションの管理人に「借金の取立てを行う」と言ってあったことから、「朱肉を貸して欲しい」と言いに行く。

だが、安井の狙いは屋上への鍵であり、朱肉を探している最中に、鍵を盗む。そんな中、安井は管理人の部屋にあるテレビに、エレベーター内の映像が映っていることにぎょっとする。「監視カメラは全てダミー」と聞かされていたにも関わらず、動いていると思った安井は、管理人に詰め寄り、「いくら欲しい?」と言う。

安井は、管理人と揉みあいになる。その後、管理人はテレビに強くぶつかり、倒れた拍子にテレビが顔面を直撃し、頭部から激しく流血して動かなくなってしまう。

その後、安井と牧原は、小川の遺体を屋上へと運ぼうとするのだが、途中、小川の愛人・陽子が屋上から飛び降りようとしていると気づき、彼女を止めるのだった。

その後、再び小川の遺体を屋上へと運ぶのだが、そこに血だらけの管理人が現れ、朱肉を差し出そうとする。そこで小川は、管理人の頭部をスパナで殴り、殺害するのだった。

小川の遺体は落下し、屋上には靴と遺書代わりのヴォイスレコーダーが残されていた。安井は、管理人の遺体を部屋へと運ぶのだが、そこでエレベーター内の監視カメラの映像かと思っていたのは、実はエレベーター内で撮影された単なるAVであることが判明し、安井は愕然とする。

疲労困憊の安井のもとへ、麻奈美から「変なメールが届いたんです。妹からの、『時が過ぎた。世界は目まぐるしく回った。時は動きが無くじっと立ち止まって 千年を過ごした。そして誰もいなくなった』という・・・妹は、ちょっと問題のある子で。境界型人格障害っていう病気があって、最近まで入院していたんです」という電話がある。

麻奈美に妹の名前を聞き、安井はカオルこそが麻奈美の妹であると気づくのだった。安井はそのとき、カオルが「自殺志願者のゴスロリ少女」として語った放火、姉のエピソードは、本当の話なのではないかと考える。そして、カオルが麻酔薬と毒物をすり替えて渡したのではないか、と思い至る。

慌てて安井は、カオルと牧原のもとへと向かう。だが、そこにカオルの姿はなかった。牧原は、「カオルちゃんなら、『忘れ物がある』って言ってどっかに行ったわよ」と告げる。その言葉で、安井はカオルが陽子を殺害しに行ったのではないかと考え、陽子の部屋へと走り出す。

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