「エイプリルフールズ」あらすじ・ネタバレ

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宇宙人と信じこんだ中学生

登校拒否を続ける中学生・野沢遥人(浦上晟周)は、ネットの掲示板に書かれた「こんな特徴のある人は、実は宇宙人であり、近い内に宇宙船へと呼び戻される」という情報を鵜呑みにしてしまう。

そんな遥人は、「今のうちに、やりたいことはやっておけ」とのコメントに突き動かされ、いじめっ子たちのもとへと向かう。砂を入れた靴下を片手に、いじめの首謀者を倒し、思いを寄せていた同級生にキスをして立ち去る。

さらに、マンションの屋上に立ち、UFOを呼ぶ儀式を始める。そんな彼を発見した同級生や教師たちは、遥人が自殺するのではないか、と思って説得しようとする。だが、遥人は「おかまいなく」と言いつつ、UFOを呼び続ける。

夫婦のウソ

皇室と関係があるかのような口ぶりの櫻小路佑麻呂(里見浩太朗)・文子(富司純子)は、ロールスロイスをチャーターし、高級ブティックで椀飯振舞する。運転手(滝藤賢一)は、すっかり櫻小路のことを「やんごとなき身分」であると信じこんでおり、「あなたのオススメの飲食店を紹介して欲しい」と言われ、彼はいきつけのハンバーガーショップを訪れる。

2人は、そこで食事をする。だが、そこで文子は、ウェイトレスにコーヒーをかけられてしまい、「本当は庶民で、小林という名前です」と打ち明ける。文子は末期癌患者であったが、新薬によって完治し、それを祝って夫とともに豪勢に遊んでいるのだという。

だが、運転手は「粗相をしたウェイトレスを助けるために、あのようなウソをつかれているのだ」と思い、彼らが櫻小路であることを信じて疑わない。

「妊婦」のウソ

新田あゆみ(戸田恵梨香)は、対人恐怖症で病院の清掃員として働いていた。そんな彼女は、元同僚(後に文子と判明)のアドバイスにより、自称・天才外科医の牧野亘(松坂桃李)に声をかける。

2人は一夜をともにするが、牧野はSEX依存症で次々に女性に声を掛け、関係をもっていく。牧野はあゆみのもとを去って連絡を絶ってしまう。再び勇気を振り絞り、芋けんぴをむさぼりながら牧野に電話をする。ようやく電話に出た彼に、あゆみは「妊娠しました。子供を認知してください。籍だけ入れてください」と言う。

あゆみは、服の下にクッションを詰めて、何やら決心を固める。彼女は、モップの先端を折って牧野が食事していたレストランに乗り込む。モップを振り回し、あゆみは牧野を叩き始める。モップを取り上げられた後、あゆみはバッグから拳銃を取り出す。

モデルガンであると牧野は高をくくっていたが、その拳銃は本物のトカレフだった。その拳銃で牧野の命を狙い、「あなたを殺して私も死ぬ」と言う。だが、牧野は逃げ出し、厨房に立てこもってしまう。そんな牧野を出てこさせるため、一緒に食事をしていた麗子(菜々緒)を人質に「出てこなければこの女を撃つ」と脅す。

そんな中、客だった紳士(大和田伸也)は、あゆみを落ち着かせようと説得を試みる。一瞬の隙を突いて、拳銃を取り上げようとするが、揉み合う中であゆみは胸を揉まれてしまい、動転したあゆみは紳士の脚を撃ってしまう。

厨房にいたオーナーシェフの「もう弾は残っていないはずだ」という言葉に騙され、牧野は厨房を出ていく。だが、再び拳銃は発砲され、牧野はシェフに抗議する。接客係(ユースケ・サンタマリア)の言葉により、牧野は取り押さえられ、あゆみに謝罪するよう求める。

やさしき誘拐犯のウソ

ヤクザの宇田川勇司(寺島進)は、小学生の江藤理香(浜辺美波)を誘拐する。粗暴な言葉とは裏腹に、食事をとらせたり、遊園地へと遊びに行ったりする。

実は、宇田川は理香の父親だった。理香が2歳の時に宇田川と別れており、それ以来会ってはいなかった。宇田川は、鉄砲玉として敵対暴力団の幹部の命を狙うよう指示されていたのだった。自らが命を落とすかもしれず、最後に理香と一緒に時間を過ごしたいと考えていたのだった。

理香は、養父との他人行儀な関係に悩んでおり、「義務教育を終えたら、自分1人で生きていく。女なら、誰でもできる仕事があるんでしょ?」などと考えていた。さらには、万引きを繰り返すなど、素行不良であった。そんな理香を公正させるべく、「大人な社会見学」へと出向く。

そんな中、宇田川と舎弟(高橋努)との会話を理香は聞いてしまう。宇田川は父親であり、鉄砲玉として出向かなければならない、という事実を知っており、理香は宇田川を止めようとする。

そこに、理香の母から連絡を受けた養父がやってくる。養父は、櫻小路の運転手だった。宇田川は運転手に土下座して詫び、理香のことを託す。

「妊婦」のウソ2

麗子は、牧野に「あなた、本当は彼女のことが好きなんでしょ」と指摘する。若い女と見れば声をかける牧野が、あゆみを誘わなかったのは、きっと好きだから傷つけたり騙したりしたくなかったからではないか、と語りかける。

あゆみと牧野の出会いは、あゆみが対人恐怖の人々のためのセミナーが開かれるということを知らせるポスターを見ている時、声をかけたのがきっかけだった。「これを食べれば、上手くいく」と芋けんぴを差し出されたことで、それを信じたあゆみは芋けんぴを食べ、次第に同僚と打ち解けることができたのだった。

あゆみは、拳銃の銃弾が残り1発だと知り、自ら命を絶とうとするが、接客係はそれを止める。落ちた拳銃を拾い、脚を撃たれた紳士は、あゆみを撃とうとするが、そんな彼女を救おうと、牧野が飛び出す。

牧野、あゆみらはともに無事だったが、その衝撃であゆみは破水してしまう。救急車を呼ぶが、その救急車は、その場を逃げ出した紳士の運転する車によって事故に巻き込まれてしまい、レストランに辿り着くことはなかった。

牧野は医学部に親のコネで裏口入学するも中退しているという経歴だったが、麗子に説得され、あゆみの子供を取り出そうと手伝う。臍帯が首に巻き付いてはいたが、牧野は必死になり、子供は無事に生まれた。

夫婦のウソ2

櫻小路夫婦は、船に乗ってクルージングディナーを楽しみにしていた。だが、カルテットであるはずのシンガーたちは、2人しかいなかった。残りの2人は、あゆみによるレストランの籠城に巻き込まれてしまっていたのだった。

残り2人の飛び入り参加ゲストを募っていたため、櫻小路夫婦は名乗りを上げて歌う。楽しい時間を過ごす中、文子は夫に「ありがとう、ウソをついてくれて」と感謝する。文子は、自分が末期癌患者であり、もうこれ以上手の施しようがないと言われていることを知っていたのだった。

夫婦2人のかけがえのない時間が、街の夜景の見える船の上でゆっくりと過ぎていった。

やさしき誘拐犯のウソ2

宇田川は、敵対組織の幹部のいるゴルフ練習場へと向かう。舎弟に別れを告げ、カバンを持ちながら幹部に近寄っていく。

だが、そのバッグの中に拳銃はなかった。バッグの中に入っていたのは芋けんぴであり、それを幹部へと差し出す。あえなく暗殺は失敗し、宇田川は舎弟とともに食事に行く。そこで、理香が似たようなバッグを中華料理店ですり替えたのだと気づく。宇田川のバッグをあゆみは持ち帰ってしまい、結果、その中には拳銃が入っていたのだった。

宇田川は、ヤクザから足を洗う決意をする。

「妊婦」のウソ3

あゆみは、無事に子供を出産し、病院へと運ばれた。そこには牧野が付き添っており、2人はキスをする。

病院に、事件のことを聞いた、オーナーシェフの友人で小野刑事(高嶋政伸)がやってくる。給仕係は、「彼女が撃ってしまったのは、正当防衛です」と主張し、刑を軽くして欲しい、と願い出る。だが、小野刑事は「それは無理な話だ」と言う。

小野刑事は、殺人犯を取り逃しており、その過去に囚われていた。脚を撃たれ、事故を起こしたという紳士の病室を訪れ、事情聴取を行おうとするが、そこで紳士こそが、小野刑事が取り逃がした男であると判明し、「正当防衛だ…」と笑いながらつぶやく。

宇宙人と信じこんだ中学生2

遥人は、なかなかUFOが現れないことで、疲労困憊となる。再び掲示板を見ると、そこには「エイプリルフールのウソだ」と書かれており(このウソを書き込んだのは、小野刑事が詐欺容疑で逮捕した占い師)、「現実に立ち向かえ」という言葉に勇気をもらい、前を向いて現実と向きあおうとする。

だが、そこには巨大なUFOが現れ、遥人を連れ去ろうとするのだった。

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