簡単なあらすじ
1) 松平元康(阿部サダヲ)は、今川に反旗を翻す。そのため、今川氏真(尾上松也)は人質である瀬名(菜々緒)に自害を命じる。次郎法師(柴咲コウ)が身を挺して守ろうとする中、「人質の交換」で瀬名は辛くも難を逃れる。
2) 直親(三浦春馬)のもとに、元康からの感謝の書状が届く。今川の内情を知り、もう先がないと考えた直親は、元康に寝返ることを考える。そこで、元康の鷹狩りへの誘いに出向くことにした。
3) だが、直親を出迎えたのは偽者であった。感謝の書状も、今川の企てた罠であったのだった。直親の謀反の証拠を手にした今川は、直親に駿府へと出向くよう命ずる。一方、次郎は元康や瀬名に後ろ盾となるよう嘆願するか、聞き入れられなかった。
4) 直親は、次郎に別れを告げて、駿府へと向かう。誰もが直親が生きて戻ってこれるとは思っていなかった。直親はわずかな供を連れて出かけるが、間もなくして今川の兵に囲まれる。
詳細なあらすじ
松平元康(阿部サダヲ)は、今川に反旗を翻す。そのため、今川氏真(尾上松也)は人質である瀬名(菜々緒)に自害を命じる。次郎法師(柴咲コウ)が身を挺して守ろうとする中、そこに元康の使者が現れ、「人質の交換」を提案するのだった。
瀬名は、辛くも難を逃れ、岡崎の元康のもとへと向かうことになる。佐名(花總まり)は、親子で敵味方の関係となるも、佐名は瀬名に「今川を手にしなさい」と言う。佐名はその後、元康の謀反により自害へと追い込まれた。
次郎は井伊に戻ると、直親(三浦春馬)は笑顔で迎え入れる。今川の内情を聞く直親は、「今川は盛り返せぬかもしれんな」とつぶやく。
寿桂尼(浅丘ルリ子)は、元康が駿河へと攻め込んでくると考えていた。氏真は、悪い流れを変えることができない、と考えていた。そこで寿桂尼は、「事が起きる前に握りつぶすのです」と提案する。
次郎のもとに、元康からの御礼の品が届く。瀬名の命を救ったことへの感謝を示し、そして直親宛ての書状が届く。鷹狩りへの誘いが、そこには書かれており、直親はそのことを小野政次(高橋一生)に相談する。政次は「俺も今川と共倒れは御免だ…ただ、2つお守りくだされ。一切を口外せぬこと、そして一切を私にお教えいただくこと。さもなくばいざという時にお守りできぬ」と言う。
直親は、元康のもとへと向かう。だが、出迎えたのは偽者(星田英利)であったが、「よくぞ妻子をお守りいただいた。今後は、井伊に報いる」と言う。
直親は、政次に「今川が滅べば、次郎の還俗もできる。そうすれば、次郎と一緒になることもできよう」と言う。だが、政次は「今まで、自由にできなかった分、次郎様のいいように」と言う。そこに次郎が現れ、久しぶりに3人で顔を合わせる。
次郎のもとに「元康様からお礼の品が届きました」と言う。そこで、次郎は今川に謀られたと気づく。
政次は、今川邸に出向く。そこで、「直親が元康と内通している」と寿桂尼から言われる。政次は「殿の字とは異なるようですが」と言う。寿桂尼から「そなたは、この件に加担しているのか?」と問われ、政次は「私は父の代から、井伊の目付けにございまする」と言う。
直親は、元康に書状を送り、今川に対抗する後ろ盾となってもらうことを考える。その書状を持ち、次郎と南渓和尚(小林薫)は元康に交渉しに行く。だが、「派兵する余力はない」と断られ、次郎は瀬名に嘆願しに行く。次郎は、瀬名と竹千代を人質に、元康の派兵を取り付けようと考えていたのだった。
だが、瀬名は「人質の価値はございません」と断る。瀬名は「私が井伊に捨ておかれては、今川を手にすることはできませぬ」と言うのだった。追い出された次郎は、諦めることができず、何度となく門を叩く。
政次は、父に言われた「お前は儂と同じ道を辿る」との言葉を思い出していた。そんな中、今川からの兵が押し寄せてきた。直平(前田吟)は、迎え撃つことを決意する。だが、直親は「私が申し開きに出向けば済むこと…このたびのことは、私の失態」と言う。
直親は、政次が姿を現さないことについて、「政次は井伊を守ったのではないか」と考えていた。
直親は、しのに「この子、虎松は井伊を蘇らせる…虎松を頼むぞ」と言う。そして、虎松に「覚えておいて欲しいことが一つだけある…生きていれば、必ず好機はある」と伝えるのだった。
次郎は、成果を得られずに井伊へと戻る。そこに、直親が声をかける。直親は、駿府へと旅立つ前に「約束を守ることができず、すまなかった」と、平穏な井伊を守ることができないことを謝罪する。
だが、次郎は「我が命乞いなどせねば、目をつけられなかった…我が女子でなければ」と言う。そんな次郎に、直親は「それは困る…おとわが女子でなければ、我の唯一の美しい思い出がなくなってしまう」と言うのだった。
直親は、経を読むことを依頼するが、次郎は「あれは死者を悼む経だ。断る」と言う。そんな次郎を、直親は「戻ったら一緒になってくれ」と言い残し、駿府へと旅立つ。次郎は、直親に「待っておるからな。どんな手をつかっても、戻ってくるのじゃ」と言う。
直親は、駿府へと向かう。誰もが直親が生きて戻ってこれるとは思っていなかった。直親はわずかな供を連れて出かけるが、間もなくして今川の兵に囲まれる。