簡単なあらすじ
1) 井伊直満(宇梶剛士)は、今川から謀反の疑いで処刑されてしまう。そんな中、亀之丞(藤本哉汰)もまた、命を奪われそうになっており、井伊直盛(杉本哲太)や南渓和尚(小林薫)らの手引で逃げる。
2) 亀之丞と「戻ったら夫婦になる」と固く約束したとわ(新井美羽)は、衣服を交換し、自ら囮となって山中を逃げまわる。結果、亀之丞は無事に逃げおおせるのだった。
3) 今川は、「政直を目付けに任じる。…鶴丸のもとへと、とわを嫁がせること」と命じる。その命令に背くことはできないのだが、とわは亀之丞と夫婦になる約束を守ろうとし、鶴丸との夫婦約束を反故にしようとする。
4) 聞き分けのないとわを、母・千賀(財前直見)は、しつけのために離れに閉じ込めてしまう。とわは、一人で考え続け、鶴丸との夫婦約束を反故にするため、自ら髪を削いでしまうのだった。
詳細なあらすじ
井伊直満(宇梶剛士)は、今川から謀反の疑いで処刑されてしまう。そんな中、亀之丞(藤本哉汰)もまた、命を奪われそうになっており、井伊直盛(杉本哲太)や南渓和尚(小林薫)らの手引で逃げる。
とわ(新井美羽)は、亀之丞を逃がすため、自ら男装して山道を歩き、囮となることを思いつく。捕えられて早朝の山にいた理由を訊ねられたが、とわは「竜宮小僧を探していました」と誤魔化す。
とわは、山道で信州へと向かう亀之丞と出会っていた。そこで、亀之丞が忘れた笛を手渡した。亀之丞は、「誰よりも強い男になって、戻ってくる」と誓う。その後、衣服を交換してとわは時間を稼いだのだった。
井伊直平(前田吟)に褒められるが、母・千賀(財前直見)は「その場で斬られていてもおかしくない」と叱る。
数日後、直満の葬儀が身内だけで行われる。その場に小野政直(吹越満)が、今川からの下知が届いたと知らせにやってくる。「政直を目付けに任じる」とその書状には書かれており、さらには鶴丸のもとへと、とわを嫁がせるように、と今川は命じたのだった。
直満は土産として、とわに鼓(つづみ)を与えようとしていた。その鼓を、とわは「亀が返ってくるまでに、叩けるようになるように」と練習し始めるのだった。
直盛は、とわに「鶴丸と夫婦約束をしてもらわねばならなくなった」と言う。千賀は、「今川よりそうせよと、下知がありました」と言う。一方、鶴丸は「井伊の頭領になるのは、私では務まりません。お断り致します」と言う。
鶴丸は、とわに「我が父が、直満どの謀反を今川に密告した」と言う。とわは、その事実を知らず、愕然とする。鶴丸は、申し訳なく思い、とわに顔向けできずにいたが、とわは「鶴は関係ない。鶴がしたことではないのだから」と言う。その一方で、とわは「亀は必ず戻ると言った。だから、我は亀を待たねばならぬ…なんとか反故にはできまいか」と言う。
とわは、夜に姿を消してしまう。山道の中で、とわはあばら家で夜を明かそうと考える。だが、そこには男(ムロツヨシ)が住んでいた。とわは、クシを渡す代わりに、食事をさせてもらう。
一晩明けて、「姫がかどわかされた」との話を聞いた男は、とわを連れて直盛のもとへと連れて行く。直盛は、男の「首をはねよ」と命じる。とわは、「我が勝手に家を出ただけじゃ」と事情を説明する。
「我がいなくなれば、夫婦約束もなくなる」と、とわは家を出た理由を説明し、「亀が可哀想ではないか!」と叫びながら泣く。
直盛は、「とわが鶴丸と一緒になってくれねば、井伊は潰されてしまう」と言う。千賀は、「鶴丸と一緒になるのは、亀之丞のためでもあるのです。亀之丞が帰ってくるまでに、井伊が潰されてしまっていたら困るでしょ?他に手立てはないのです」と言う。
とわは、「ならば、鶴丸と夫婦にならなくてもよく、井伊を潰されなくて済む方法を探せばいいのではないですか。それができぬ阿呆なのですか?」と言う。千賀は、とわを反省させるため、離れの部屋に閉じ込める。
とわは、一人で解決策を考える。結果、とわは「鶴丸と夫婦とならぬ」ため、髪を自ら切ってしまう。