簡単なあらすじ
1) とわ(新井美羽)は、鶴丸(小林颯)と夫婦になることを拒み、出家をしようとして髪を切ってしまう。とわの出家騒動は、政直によってすぐさま、今川義元(春風亭昇太)の耳にも入る。「度重なる井伊家の行いは言語道断」と書状を出し、とわを人質として差し出せ、と命じる。
2) 南渓和尚は、とわに泣きつかれ、「とわが出家をすることを認めてもらってはどうだ?今川が怒るのは、言うことを聞かぬから。出家を行い、頃合いを見て転俗すればどうだ?」と提案する。南渓和尚は、太原雪斎(佐野史郎)にまず出家について相談するが、雪斎は「人質となるのが妥当」と言う。
3) 南渓和尚は、寿桂尼(浅丘ルリ子)に取り次いで欲しい、と佐名(花總まり)に依頼する。一度は断られたものの、井伊のことを助けようと、佐名は寿桂尼に取り次ぐ。さらに、何度となく負けても蹴鞠で龍王丸に挑み続けるとわの姿を見て、雪斎もまた進言し、今川義元は「帰ってよし」と、井伊へ帰ることを許す。
4) とわは、出家することを条件に、井伊に帰ることを許され、父と再会することができて喜ぶ。
詳細なあらすじ
とわ(新井美羽)は、鶴丸(小林颯)と夫婦になることを拒み、出家をしようとして髪を切ってしまう。その姿を見て、父・直盛(杉本哲太)や母・千賀(財前直見)は腰を抜かす。
とわは、小野政直(吹越満)に対しても「どうして、かようなことをするのじゃ。鶴丸は、そなたのしたことを嫌がり、恥じておった」と言う。政直は、その言葉に立腹して「これでは、夫婦約束は無理ですな」と言って立ち去る。
とわの出家騒動は、政直によってすぐさま、今川義元(春風亭昇太)の耳にも入る。「度重なる井伊家の行いは言語道断」と書状を出し、とわを人質として差し出せ、と命じる。
直盛は、「人質に出さねば、成敗致す」との一文に、娘を差し出すことを決める。だが、直平(前田吟)は、「佐名(花總まり)のようになってもいいのか!」と激昂する。佐名もまた、今川に人質に出された女性であり、南渓和尚(小林薫)の妹だった。
南渓和尚は、とわに泣きつかれ、「とわが出家をすることを認めてもらってはどうだ?今川が怒るのは、言うことを聞かぬから。出家を行い、頃合いを見て転俗すればどうだ?」と提案する。
とわは、南渓和尚の太原雪斎(佐野史郎)との話し合いに同行する。そんな中、直平により鶴丸がさらわれてしまう。そのことが今川の耳に入れば、とわの身が危ない、と考えてすぐさま直盛は動き出す。
とわは、駿府の賑わいや立派な屋敷に目を丸くする。屋敷で、とわは佐名、そして娘の瀬名に出会う。とわは、佐名の身の上を「”お手つき”をされた後、飽きたら雑巾のように捨てられた」と聞かされる。
南渓和尚は、太原雪斎と話し合いを行うが、「人質に差し出すのが妥当」と言われてしまう。その後、南渓はとわに、「佐名に依頼して、寿桂尼に文を取りついでもらうように頼んでくれ」と言う。だが、佐名は激怒してその手紙を破り捨てる。
直盛は、鶴丸を解放するよう直平を説得する。だが、直平は拒絶する。さらに、鶴丸は「ならば弟もさらった方が良いでしょう。私だけならば、見捨てるだけです」と言う。
とわは、人質として差し出されることとなる。南渓和尚は、「直訴してみようと思ってな」と言うが、政直は付き添いを断る。一方、寿桂尼は「とわを出家させて欲しい」との文を読み、とわと会う。寿桂尼は、「蹴鞠でも見ぬか?」と誘う。
「龍王丸に勝てば、なんでも褒美をもらえる」と聞き、とわは挑戦するのだった。すぐに鞠を落としていまうのだが、とわは「もう一度、お手合わせを」と言い、何度負けようとも、「もう一戦」と、怪我をしながらも何度も挑む。
ついにとわは龍王丸に勝利する。「褒美をくださいませ」と言い、懇願する。「ご褒美がなくては、井伊が潰れてしまいます」と言う。
そこに今川義元が現れる。とわは、「龍王丸様に勝ちました。褒美をいただきたく、ぜひおとりなしを」と願い出る。寿桂尼や雪斎が進言したこともあり、義元は褒美をとらせることにし、とわは出家を条件に井伊に帰ることを許されるのだった。
南渓和尚は、寿桂尼に取り次いでくれた佐名に「いつも、そなたは井伊を救ってくれるな」と礼を言うのだった。とわは無事に父の元に帰る。