独身女性会社員の川崎恵子(山口果林)は、買い物をして帰り道を歩いていた。自宅マンションの近くを通ったところ、遊んでいた少年にサッカーボールを買い物袋に当てられてしまう。卵が割れてしまい、謝らない少年を叱っていたところ、その母親である川崎由紀子と口論になる。
腹を立てて帰宅した翌日、由紀子宛の手紙が誤って自分の部屋のポストに入れられていた。恵子は届けようとするのだが、昨日の一件もあり、バカバカしくなった恵子は届けるのをやめる。
恵子は、由紀子宛の手紙を開ける。その手紙は不倫相手からの手紙であり、恵子はある嫌がらせを思いつく。それは、不倫相手の手紙に書かれた日付を書き換え、改めてポストに入れておくというものだった。そうして2人が逢うのを妨害するのだった。
恵子は、由紀子が不倫相手を待っている駅に行き、わざと挨拶して由紀子が動揺するのを見て楽しんでいた。そのようなことを何度か恵子は繰り返し、溜飲を下げていたのだった。
ところがある日、恵子が帰るとマンションで騒動が起きていた。それは、由紀子が夫に不倫を知られてしまい、夫を殺害してしまったのだという。由紀子は逮捕され、恵子は動揺する。さらに、事情を聞きにきた刑事に「逮捕された由紀子が、誰かに不倫のことで脅されていたみたいなんです。不倫をバラされたくなかったら、300万円払えと」などと知らされ、さらに由紀子は動揺し、不倫相手の手紙を燃やす。
その一件があった後、見知らぬ相手からの手紙が届く。由紀子の事件があったこともあり、恵子は関連を考えるが、そこには何も書かれていなかった。だが、その手紙は何度も、何度も届けられ、ポストがいっぱいになる。
由紀子は悲鳴を上げ、急いで引っ越しをする。その様子を見ていた近所の女性3人は、「あの2人、何かとうるさくて厄介だったからね」などと言って笑い合う。由紀子、そして恵子に彼女たちは嫌がらせの手紙を書いて追い出そうとしていたのだった。だが、1人が「300万円要求するとは、また凄いことするわね」などと言うと、残りの2人は「私じゃないわよ」と言う。では、由紀子を脅迫したのは誰なのか、と3人は首をひねる。
一方、恵子は引っ越しをしたのだが、また同じような手紙が届く。引っ越し先にすら届く手紙を受け取り、彼女は茫然とするしかなかった。
1990年9月13日放送
脚本:江頭美智留