映画「君の膵臓をたべたい」あらすじ・ネタバレ・結末

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高校教師の志賀春樹(小栗旬)は、退職することを考えていた。そんな中、母校であり勤務先の高校の図書館が老朽化したため、取り壊されることとなった。そこで図書委員の生徒・栗山(森下大地)とともに、本の整理することになる。

そこで春樹は、高校時代の同級生・山内桜良(浜辺美波)のことを思い出すのだった。春樹が桜良と出会ったのは、病院の待合室だった。通院していた春樹は、そこで「共病文庫」と書かれた一冊の手帳を拾う。それは桜良の手帳であり、そこには膵臓の病気を患っている桜良の本音がつづられていた。

桜良は、秘密を知られたことから春樹に「責任をとって」と言う。クラスに友達もおらず、いつも本を読んでいるだけの春樹は、桜良に振り回されて戸惑う。桜良はそこから春樹のことを「仲良し君」と呼ぶのだった。

一方、桜良の親友・恭子(大友花恋)は、春樹が桜良と親しくなることを快く思っておらず、にらみつけるのだった。だが、桜良は春樹と同じ図書委員となり、一緒の時間を楽しく過ごすのだった。

ついには、桜良は春樹を「二人だけの博多旅行」に連れ出す。女子と二人きりの空間にどぎまぎとする春樹に、桜良は「真実か挑戦かゲーム」をしようと言い出す。トランプを一枚ずつ引き、大きな数字が出た方が質問し、相手はその質問に必ず真実を答えなければならないというものだった。

そこで春樹は、桜良のことを「僕の周りにいる人で3番目に好き」などと答えざるを得なかった。そこで桜良は、「私の膵臓を食べてもらいたい。人に食べてもらえると、その人の中で魂が生き続けるの」と言うのだった。

桜良と親しくなっていく中で、春樹は上履きを捨てられたり、桜良からもらった本をとられてしまったりする。犯人は分からなかったが、そんな中、彼は「両親は今日いない」という桜良の家へと呼び出される。

春樹は、おもわず桜良を押し倒してしまうが、我に返って大雨の中、外に出る。委員長の隆弘(桜田通)に声をかけられ、そこで隆弘が桜良の元カレであり、上履きを捨てたり本をとったのは隆弘の仕業であると判明する。

隆弘は春樹に嫉妬し、殴りつける。その様子を見た桜良は、春樹を自宅に連れて行き、隆弘に「二度と私の周りの人に近づかないで」というのだった。

その後、桜良の病状は悪化の一途をたどっていき、入院することになった。春樹は桜良のもとを見舞い、そこで桜良は彼に「私が死んだら、親友の恭子と友達になって欲しい」と頼まれる。その様子を、恭子は見かけていた。桜良は、2人が鉢合わせするように仕組んでいたのだった。

春樹が桜良に好意を持ち始めた頃、彼は桜良に「桜を見に行こう」と誘うのだった。桜良の一時退院を待ち望み、ようやくその日がやってくる。春樹は桜良がやってくるのを待ち合わせ場所で待ちながら、「僕は君になりたい」とメールを打とうとする。だが、彼は長文メールを送るのを躊躇し、かつて桜良に言われた言葉を思い出し、同じ意味を込めて「君の膵臓をたべたい」とだけ送るのだった。

だが、桜良はやってこなかった。彼女は、待ち合わせ場所へと向かう途中、通り魔に刺されて死亡してしまったのだった。春樹は茫然とし、彼女の葬儀にも参列できずにいた。

1ヶ月が経ち、ようやく彼は桜良の家を訪れることができ、遺影の前で手を合わせる。そこで桜良の母(長野里美)に「共病文庫を見せてください」と言うのだった。母親は桜良に「共病文庫を見にやってくる」と言われており、「あなただったのね」と言い、共病文庫を見せる。そこには、桜良がつづった春樹との日々が記されており、春樹はその場で読んで泣き出す。

それから12年、春樹は桜良に「君は教えるのが上手だから、先生になりなよ。向いてると思うけどな」と言われた通り、高校教師になった。だが現在、春樹は辞めようとしていた。

本の整理をしていると、春樹は桜良との思い出の本を見かける。その中には、恭子、そして春樹に宛てた2通の手紙が入っていた。春樹はその手紙を読み、結婚式を挙げようとしていた恭子のもとへと走る。桜良はその手紙の中で、春樹に「私は君になりたい」という思いを抱いていたのだと書いていた。

恭子は、桜良の手紙を読み、挙式間際にも関わらず泣き出してしまう。「友達になってください」と言う春樹に、恭子は「…はい」と言いながらも、メイクも崩れてしまったことで「こんな時に、バカ!」と言うのだった。

春樹は、他人と心を通わせることができる桜良に憧れを抱いていた。そして、桜良は、いつでも自分自身を保ち、強く生きている春樹に憧れていた。互いに憧れ、好意を抱き、「君になりたい」と願う2人の思いは重なり、「君の膵臓をたべたい」という春樹と桜良の言葉になるのだった。

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