簡単なあらすじ
1) ヒロ(天海祐希)は、超治(沢村一樹)のことが好きになってしまい、偽装結婚の生活を解消する。1年後、約束通り再会した2人は、それぞれのパートナーを紹介し合う。
2) 超治は弟子丸保(工藤阿須加)と、ヒロは水森しおり(内田有紀)とパートナーになっていた。超治は、放浪の旅の果てに、保と運命の再会を果たして結ばれた。ヒロは、ユウの同級生とのいざこざを解決する中で、しおりたちと家族となることを選んだ。
3) 2人はお互いにパートナーを紹介する。そんな中、ヒロは、超治の母・華苗(富司純子)が気力をなくし、寝込んでしまっていると超治に伝える。「会いに行ってあげてください」と言うが、ヒロは超治に頼まれ、一緒に富山へ向かうことになる。
4) 超治は、母親と関係を修復する。その晩、2人はダブルベッドの部屋が1つしか空いておらず、やむなくその部屋に泊まる。そこで超治は、「また、初めて結ばれたあの日に戻れないかな…俺たち、一緒にいた方が良いと思うんだ」と言い、ヒロの手をとる。
起:再会
ヒロ(天海祐希)は、超治(沢村一樹)のことが好きになってしまい、偽装結婚の生活を解消する。ヒロは元の独身生活に戻り、超治は自分探しの旅に出る。「1年後、お互いに付き合っている人がいたら、またこここで同じ時間に会おう。そして、恋人を紹介しよう」と約束する。
1年後、ヒロと超治は、約束の場所で再会する。お互いに雰囲気が変わっているのを感じ、2人は1年間、どのように過ごしてきたのか話し合う。ヒロは、悪態をつくことをやめて、雰囲気が柔らかくなっていた。超治は、1年間の放浪でワイルドになっていた。
ヒロは、もったいぶる超治に業を煮やし、自らパートナーとの出会いを語り出す。きっかけは、小学生になった水森しおり(内田有紀)の娘・ユウ(井上琳水)が、図書館で騒ぎを起こしたことだった。ユウは、同級生を突き飛ばしたのだという。だが、理由は黙っていた。
ユウの担任の先生がやってきて、「相手の親御さんに謝っていただけますか?」と言う。しおりは、ユウがしおりの悪口を言われて怒ったのだと知っていた。「気にしちゃダメよ」としおりは言うが、そんなしおりにユウは反発する。
親子喧嘩したユウを、ヒロは郷田家で一晩預かる。郷田家には、離婚した八重子(坂井真紀)やその子供、天人(佐藤二朗)が戻ってきていた。ヒロは、郷田家の和気あいあいとした雰囲気で笑顔を見せるが、そこでも同級生を突き飛ばした理由を明かさなかった。
ヒロはその晩、天人に「俺と結婚するか?」などと言われるが、「天ちゃんは私にとって家族なんだ。帰ってきた時に、いて欲しい家族」と断る。
八重子は、勝手にヒロの名前で結婚相談所に登録していた。結果、図書館の館長・須藤利一(田中要次)がマッチングされており、驚く。館長はヒロに交際を断られ、新たな恋を探そうとしていた。
承:ユウとの「かぞく」
ヒロは、ユウが突き飛ばした同級生の親が、「別のクラスに移せ」と要求していると知らされる。ユウが、ヒロとの大事な思い出である、借り物競争の時の「かぞく」と書かれた紙を破られてしまい、同級生を突き飛ばしたのだった。
「ユウは変なの?」と訊かれたヒロは、否定する。さらに、「ヒロちゃんは、私たちのことが好き?」と訊かれて頷くが、「ユウのお父さんになってくれる?」と言われ、答えに窮する。
ヒロが、誰とパートナーになったのかを言わないまま、超治の部屋に幼稚園の先生・原すみれ(柴本幸)がやってきた。原は、「園長代理に帰ってきてもらいたんです」と言いにきたのだった。超治は、原に幼稚園のことを任せ、戻るつもりはないと話す。
転:それぞれのパートナー
超治はヒロと別れてから、ゲイであることを隠さず、世界一周の旅に出ていた。その旅の終着地として、超治はハワイへ行ったのだという。そこで、弟子丸保(工藤阿須加)と運命的な出会いを果たし、付き合うようになったのだという。
保は、世界中の偉人たちの伝記を読んで、その偉人たちの生誕地を巡っていたのだという。月光に照らされた虹・ムーンボウを見て、涙ぐんでいた超治の話を保は聞いていた。超治は、「俺がゲイじゃなかったら、ヒロを幸せにしてやれたのかもな…親友のヒロに、偽装結婚なんか、頼んじゃいけなかったんだ」と言って後悔し、そんな保は「この人のことを支えてあげなきゃ」と思ったのだという。
超治は、思いが叶って保と付き合うことになり、ヒロは祝福する。そんな3人のもとへ、ヒロのパートナーがやってくる。そのパートナーとは、しおりだった。ヒロは、しおり、ユウと家族になったのだという。
図書館で同級生にユウはからかわれ、立ち去る。さらに、同級生は足の不自由なしおりにわざとぶつかって倒す。見かねたヒロは、そんな同級生に「謝りなさい」と言うが、しおりは「ヒロさん、いいんです。ユウと仲良くしてあげてね」という。
だが、同級生の母親はなおもユウを責めるため、しおりはついに「ユウのことを言うのはやめてください」と言う。しおりのような「変な人がいると、子供に悪影響だ」と言う母親に対し、ユウは、保護者会で「同性愛は異常なことではない。私たちは異なること以上に、共通のことが多い。感じる痛みは同じなの」と訴えた超治の言葉を引用して話をする。
「この人たちと、どんな関係なんですか?」と問われ、ヒロは「家族になりたいと思っています」と言う。こうして、ヒロはしおりやユウと家族になったのだった。ユウは、ヒロに促され、怪我させた同級生に謝る。
結:あの日の夜
1年前の約束通り、ヒロと超治は、お互いのパートナーを紹介し、親友としての関係になった。そんな中、ヒロは、超治が母・華苗(富司純子)と絶縁状態であるのを心配していた。ヒロが電話したところ、華苗は体調を崩して寝込んでしまっていた。美容院も畳み、老人ホームに入ろうとしているのだという。
華苗は、超治がゲイであることを隠し、ヒロに偽装結婚を依頼したことに怒ったのだった。ヒロは、超治に「お母さんに会いに行ってあげてください」と言う。
ユウは、超治に「ヒロちゃんをとらないでね」と言う。超治は、その言葉に一瞬、戸惑う。超治との再会で、しおりもまた心を乱され、「結婚式を挙げて欲しいの。ユウと3人での家族結婚式」と提案する。ヒロはその提案を受け入れる。
数日後、ヒロは超治から、「実家に帰るから、一緒に来てほしい」と言われる。ヒロは、超治に強引に誘われ、華苗の住む富山へ行くことにする。そのことをしおりに言うことができず、「研修で地方に行くことになりました」とメールする。
華苗の美容院を訪れると、本当に具合が悪く寝込んでいた。「仮病なんか使ったのが悪かったのかしらね」などと、気力を失ってしまった様子だった。
ヒロは、超治親子に「お父さんが亡くなった時、泣いていたお母さんに『僕がお母さんを守るから』と言って抱きしめたっていうのはどうしたの?私が偽装結婚を引き受けたのは、そのことがあったからかもしれないのよ」と言う。さらに、「私が、アンタら親子にやりたくもないことを押し付けられて。でも、何があってもケ・セラ・セラ、生きたいように生きている親子に引っ張られて、私は変わった。元の元気なお母さんに戻って!」と発破をかける。
華苗は、ゲイの人々の本を読み、息子の苦しみを理解しようとしていた。親子の関係を修復することができ、華苗は元気を取り戻した。
富山のホテルに泊まることになったが、ダブルの1部屋しか空いてなく、2人は同じベッドで寝ることになる。超治は、初めて結ばれた日のことを話す。「またあの日に戻れないかな…俺たち、一緒にいた方が良いと思うんだ。ヒロと会ってから、胸がザワザワするんだ…」と言って、超治はヒロの手をとる。
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