「臨床犯罪学者 火村英生の推理 第6話 朱色の研究 前編」あらすじ・ネタバレ

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火村英生(斎藤工)准教授は、学生の貴島朱美(山本美月)から、「2年前に知人が殺されて未解決事件を調べてほしい」と依頼された。翌朝、火村は匿名の電話で「今すぐ、オランジェ橘の806号室へ行け」と言われる。

オランジェ橘は、朱美から依頼された事件の関係者が住んでいるマンションだった。その電話を、自分に対する挑戦状と思った火村は、有栖川有栖(窪田正孝)とともに、オランジェ橘へ向かう。

空き室の多い”幽霊マンション”ことオランジェ橘に入ろうとした火村と有栖川は、若い男性とすれ違う。有栖川は、彼の香水の香りが気にかかる。

火村と有栖川は、指定された806号室に入る。部屋には鍵がかけられておらず、すれ違った男性の使用していた香水と同じ残り香が漂っていた。火村は、浴室のバスタブ内に入れられた男性の遺体を発見する。

火村は、警察に通報し、鍋島久志(生瀬勝久)刑事らは捜査を開始する。男性は着衣のままバスタブに入れられ、死亡推定時刻は5~6時間前、頸部には絞められた痕があった。火村は、男性は別の場所で殺害され、運ばれてきたと考える。

2年前の事件との関連を疑う火村は、鍋島刑事から「黄昏岬殺人事件」と呼ばれる未解決事件について話を聞く。事件のあらましは、ピアノ教師の女性・大野夕雨子(上野なつひ)が殺害され、黄昏岬という崖の下で遺体が発見されたというものだった。遺体には頭部の致命傷があり、崖下に突き落とされていた。

火村は、朱美を事件現場に呼び、彼女が遺体の確認をさせる。遺体の男性は、朱美の叔父・山内陽平(大高洋夫)と判明する。

朱美の従兄・正明(鈴之助)が呼び出される。正明は、叔父・陽平がカネに困っていた時期、一緒に暮らしていたことや、最近は会っていないにも関わらず、急に自分の住むマンションに現れたことに戸惑っていた。

火村は、正明の母・宗像真知(高橋ひとみ)から、マンションですれ違った男や、マンションの一室で同じニオイがしていたことに気づく。そのニオイから、すれ違った男の特徴を告げると、正明は「後輩の六人部四郎(山本裕典)」であると気づく。真知は調香師であり、販売されいない香水を、六人部に贈っていたのだった。

小野希(優香)刑事は、朱美に両親が亡くなった火災について訊くが、朱美は当時のことを思い出して酷く動揺し、話すことができなかった。

六人部四郎が呼び出され、事情を訊かれる。六人部は、明け方にオランジェ橘を訪れた理由を語る。差出人不明の手紙を見つけ、そこに指定された通り、深夜1時にオランジェ橘を訪れ、そこで、806号室に訪れて連絡を待つよう書かれた次の指示の手紙を発見。朝の6時まで806号室で待っていたという。

「バスタブには遺体はなかった」と、六人部は証言。だが、火村らが806号室を訪れた数分後、バスタブに急に遺体が出現したことになる。六人部は、「誰かが自分をハメようとしている」と言う。

エレベーター内には、「いなくなったペットのふくろうを探しています」という、目立ったポスターが貼られていた。306号室の人物を刑事が訪れると、「ふくろうを飼ってなどいない、ポスターを貼ってなどいない」と証言した。

火村は、自宅アパートに朱美を連れてくる。朱美は、放火事件の後、同じ悪夢を見続けていると明かす。その悪夢の中では、正明の父・庄太郎が燃えており、陽平が灯油をかけているのだという。

六人部は、鍋島刑事に事情聴取を行う。そこで六人部は、受け取った脅迫文に「放火犯はお前だ」と書かれており、過去に空き地などで火遊びしている写真が入れられていたと明かす。

火村は、事件当夜のことを再現してみようと提案する。六人部と同じように、階段を登って13階へと向かう。オレンジの封筒を見かけ、「エレベーターで806号室へ迎え」と書かれていたため、8階へとエレベーターで向かう。エレベーターには、ペットのふくろうを探しているというポスターが貼られていた。

そこで、朱美は事件当夜と異なり、外の風景が異なることに気づく。「ここは806号室の1階上、906なんです」と火村は明かす。六人部は、9階にミスリードされたのだった。その一役を担うように、ポスターが貼られ、9階で降ろされたと気付かれないようにしていた。

犯人はあらかじめ14階におり、9階のボタンを押していた。13階でエレベーターを乗った六人部は、8階で降りたと思っていたが、9階で降りていたのだった。9階のパネルは細工されており、光らないようにされていた。「906号室」の部屋の前の札は、外され、「806号室」に替えられていたのだった。

六人部の疑いは晴れたが、事件は振り出しに戻る。火村は有栖川に「黄昏岬に行くしかないな」と言う。

原作:

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