簡単なあらすじ
1) 母・メアリー(アマンダ・サイフリッド)により、赤ん坊の時にロンドンの孤児院へと預けられたピーター(リーヴァイ・ミラー)は、12歳になってから、母親の「別の世界で、必ず会えると約束するわ」と書かれた手紙や、母が残したパンフルートを見つける。
2) 黒ひげ(ヒュー・ジャックマン)率いる海賊に連れ去られたピーターたちは、採石場で働かされる。そこから逃げ出したピーター、ジェームズ・フック(ギャレット・ヘドランド)たちは、タイガー・リリー王女(ルーニー・マーラ)と出会う。
3) タイガー・リリーはピーターに、「あなたの母親は、妖精の王子と恋に落ち、あなたを産んだ」と明かされる。母親と会うのを心待ちにするが、そこに黒ひげたちが襲ってくる。
4) 黒ひげは、「お前の母親は俺が殺した」と明かす。母親は、黒ひげに襲われた人々や妖精を助けるため、黒ひげに立ち向かって殺害されたのだった。タイガー・リリーとともに、ピーターは妖精の国へと向かい、フックや、ティンカー・ベルら妖精たちの力を借りて、黒ひげを倒す。ピーターは、フックと仲の良い友人としてネバーランドで暮らすのだった。
起:母・メアリーとの別れ
メアリー(アマンダ・サイフリッド)という若い女性は、ロンドンの孤児院に赤ん坊のピーターを預ける。彼女は「愛してるわ」と言って、置き手紙を残し、パンフルートのついたネックレスを掛けて、ピーターにキスをして立ち去る。
12年後、第二次世界大戦まっただ中、少年となったピーター(リーヴァイ・ミラー)は、孤児院で成長していた。責任者である修道女のバルナバスに目をつけられ、ピーターは、嫌がらせを受けていた。子供たちに配給された食料を、バルナバスが隠していると考え、ピーターは親友のニブスとともに、隠し場所である地下室を見つけ出す。
大量の食料や金貨などとともに、ピーターは自分の記録や、母・メアリーの「ピーター、愛してる。別の世界で、必ず会えると約束するわ」と書かれた手紙を見つける。だが、ピーターたちが地下室にいるのをバルナバスは発見し、折檻する。
承:ネバーランドへ
大量の金貨があったことや、孤児院の少年たちが何人か急に消え去っていることから、ピーターは、バルナバスが「孤児たちを売っているのではないか」と考える。
ピーターの読み通り、少年たちが寝静まると、海賊たちは開いた天井から、少年たちを連れ去る。バルナバは、海賊たちに分かるように海賊の旗を掲げていた。ピーターとニブスは逃げ出そうとするが、バルナバスに行く手を阻まれ、ピーターもまた連れて行かれることとなった。
少年たちを乗せた船は空を飛び、ニブスは孤児院の屋根に飛び降りて逃げることに成功する。だが、ピーターは飛ぶことができず、ネバーランドへと連れ去られてしまう。
少年たちは、巨大な採石場に連れてこられ、そこに黒ひげ(ヒュー・ジャックマン)が現れる。黒ひげは、「君たちを解放した」という一方で、採石場で働くことを強制すると子供たちに宣言する。黒ひげは、妖精の粉を吸って若さを保っていたのだった。不老不死の命を得ようとした黒ひげは、妖精を獲り尽くし、子供たちに採掘させていたのだった。
鉱山で、現場監督をしているスミー(アディール・アクター)に、「妖精の粉を掘っている」のだと教えられる。そこで、ピーターはジェームズ・フック(ギャレット・ヘドランド)に会うが、気難しいフックとは仲良くなれそうになかった。
ピーターは、妖精の粉を含む輝いている岩を見つけるが、横取りされてしまう。ピーターは抗議するのだが、逆に自分が盗人であると言われ、罰せられてしまう。黒ひげのところへ連れて行かれ、他の素行の悪い少年たちとともに、空飛ぶ船からせり出した板の上に立たされる。
黒ひげは、ピーターを板から蹴り落とすが、ピーターは落ちなかった。ピーターは、飛ぶことができたのだった。低い位置から地上に落下したピーターは気を失う。目が覚めると、そこに黒ひげがいた。黒ひげは、「原住民の言い伝えで、空を飛ぶことができる少年が、俺の命を奪うのだという」と言い、「お前は俺を殺すのか?」と問い詰められる。
ピーターは、牢獄に入れられるが、そこにフックもまた連行されてくる。フックは、岩の壁を吹っ飛ばす爆薬を仕掛け、「ピーターの母親を探すのを手伝う」という条件で、黒ひげの船で一緒に逃げ出すことに同意する。
吊るされた船を降ろそうとするが、海賊に邪魔される。ピーターは、フックが期待したように飛ぶことができず、ロープを切って、フックやスミーたちとともに、船で逃げ出す。だが、海賊たちの船で攻撃され、フックたちは陸に不時着する。そこには危険な鳥獣がおり、ピーターたちは逃げ回る。
タイガー・リリー王女(ルーニー・マーラ)に救われるが、ピーターらは捕らえられる。原住民に処刑されそうになるが、ピーターがパンフルートを持っていたため、処刑を免れる。タイガー・リリーは、「ピーターの母親は妖精の王子と恋に落ち、そのことに黒ひげは嫉妬した」のだと教える。
転:黒ひげの追跡
ピーターは、言い伝えの「黒ひげを倒す少年」であることを証明するために飛ぶ必要があったが、前のように飛ぶことができなかった。そんな中、黒ひげたちが原住民たちの近くへやってきていた。
黒ひげに殺されると脅されたスミーは、黒ひげにピーターたちの居場所を教えてしまう。原住民たちの村へ、黒ひげや手下たちが襲ってくる。黒ひげは、ピーターを追跡する中で、「お前の母親メアリーは、自分が殺した」と明かす。
メアリーは、黒ひげに囚えられていたが、妖精の王子に見初められ、助けだされた。だが、妖精の王子はメアリーを助け出すため、人間の姿になる必要があった。妖精が人の姿になると、1日しか生きることができず、王子はメアリーのために自分を犠牲にしたのだった。
ピーターは、母親が死んでいたと知り、ショックを受ける。彼は、海賊たちから逃げ、フックやタイガー・リリーとともに妖精の国へと向かう。妖精の国へ向かう途中、大きなワニが現れ、ピーターは水中に落ちてしまう。ワニによって底へと引きずり込まれそうになるが、人魚によって助けられる。
人魚たちの力で、ピーターは、母・メアリーの過去を知る。メアリーは妖精たちや原住民を守るため、黒ひげと戦った。その戦闘の結果、メアリーは命を落としてしまったのだった。
フックは、「元にいた世界へ帰る」と、捨てられていた船で帰ろうとする。ピーターとタイガー・リリーは、妖精の国の入り口と辿り着く。だが、黒ひげは原住民の村にあった地図を見つけており、先回りしてそこに待っていたのだった。黒ひげは、ピーターからパンフルートを奪い、鍵として使用して妖精の国へと入る。
結:黒ひげとの決着
船に括りつけられたピーターたちだったが、そこにティンカー・ベルら妖精たちがやってくる。ピーターが黒ひげに殺害されそうになったところ、フックは船に乗って加勢しにやってきた。
フックは、飛び乗ってきた黒ひげの右腕・ビショップと戦い、船が傾き、ビショップは落下して死亡する。同じく、船から落ちそうになったフックを、ピーターは飛んで助けに行く。
ピーターは、妖精たちに「みんなで一斉に戦わなきゃダメだ」と呼びかける。妖精たちは、黒ひげに群がり、戦う気力を奪われた黒ひげは、船を壁に衝突させる。その後、黒ひげは深淵へと落下していくのだった。
ピーターの前に、妖精たちが固まりとなって母・メアリーの姿を映し出す。メアリーは、「愛してるわ」と言った後で、彼を「ピーター・パン」と呼ぶのだった。
フックの新しい船・ジョリー・ロジャー号に乗り、ニブスを始め、他の孤児たちを救いにロンドンの孤児院へ戻る。ピーターとフックがネバーランドへ飛んで行く際、ピーターはフックに「僕らはずっと友達かい?」と質問する。フックは、「もちろんさ」と応じるのだった。