ロサンゼルス。レイ・メリーメン(パブロ・シュレイバー)率いる強盗団が、次々と強盗事件を起こす。メリーメンの手下であるドニー(オシェア・ジャクソン・Jr)は、警察との銃撃戦を起こしたことで、メリーメンに激しく叱責される。
翌朝、ニック・オブライエン刑事(ジェラルド・バトラー)が現場に向かった。彼は、メリーメン逮捕のため躍起になっており、刑事の権限を逸脱した強引な捜査をしていた。一方、メリーメンもニックに手下を殺害されており、恨みを持っていた。
ニックは、バーテンダーのドニーが強盗に関与していると考え、彼を暴行した上、誘拐して激しく詰問する。メリーメンの次なる犯行の情報を引きだそうとするが、口を割らなかった。
メリーメンは、連邦準備銀行にある3,000万ドルを強奪する予定を立てていた。ドニーは、警察のスパイとしてメリーメンの計画に参加する。メリーメンは、ドニーを中華料理店の配達員として働かせ、連邦準備銀行への侵入経路を確保したのだった。
また、ニックもメリーメンお気に入りのストリッパーを利用し、情報を引き出そうとしていた。だが、ニックは、そのことで浮気を知られて妻子が出て行ってしまう。さらに、離婚届にサインさせられてしまうのだった。
計画決行の日、メリーメンたちは連邦準備銀行に侵入し、人質をとる。メリーメンは人質を殺すことは脅しではないことを証明するため、人質の一人の女性を撃つのだった。ニックたちのチームが突入する前、メリーメンたちは床の穴を通り、地下道から逃げ出す。ニックたちが入ると、メリーメンが撃った女性は生きていた。
ドニーは、現金を袋に入れ、隠す役割を担っていた。料理の配達員を装っていたが、怪しまれて彼はその場を立ち去る。ニックは、ドニーを捕らえて、メリーメンたちがどこに行ったのかを吐かせようとする。一方、メリーメンはドニーとほかの手下たちを切り離していた。彼らは逃げ出そうとしていたが、渋滞につかまってしまう。
ニックはメリーメンたちに追いつき、メリーメンの手下たちは射殺されていた。メリーメンだけとなり、ニックはついに彼を捕らえ、反撃される前に射殺するのだった。
ニックがメリーメンのバンを調べると、現金は裁断された紙幣にすり替えられていた。また、拘束されていたドニーが消えていた。ニックは、現金を奪って消えたのは、ドニー以外にいないという考えに辿り着く。
ニックは、ドニーの勤めていたバーに行き、そこで強盗の一味とドニーが写った写真を発見する。ドニーは、盗まれた現金をゴミ収集車に入れて運び出していたのだった。
ドニーは、ロンドンのバーで働いていた。そこに客がやってきて、「宝石店にお勤めですか?」と質問し、彼にビールを渡す。彼の次なる計画が動き出していた。
解説
クリスチャン・グーデカスト監督は、本作が初監督作である。
刑事・強盗犯を、手玉にとった人物がいるというどんでん返しが待っており、単なる犯罪スリラーだけに終わっていない作品となっている。本作には、メリーメンの手下レヴィ・エンソン役でラッパーの50セントが出演している。
なお、本作の続編製作が発表されており、グーデカスト監督、ニック・オブライエン刑事役のバトラーら主要キャストが続投するのだという。