簡単なあらすじ
1) マスコミを巻き込んだ劇場型犯罪・連続誘拐殺人事件は、犯人とされる栗橋浩美(山本裕典)、高井和明(満島真之介)の交通事故死で幕を閉じたかに見えた。だが、彼らの同級生である網川浩一(坂口健太郎)は、自著を出版し、「真犯人Xがおり、彼らは操られていただけだ」と主張する。
2) ルポライター・前畑滋子(中谷美紀)は、事件について雑誌に連載を行い、一躍有名人となる。だが、犯人を刺激するような発言をしたことがリークされ、世間からのバッシングを受ける。そして、髙井和明の妹・由美子(清水富美加)が自殺したことから、彼女を追い詰めたことについても滋子は批判を受けるようになる。
3) 滋子は、栗橋の周辺取材を続け、事件の真相に迫ろうとする。その中で、網川が彼らに深く関わっていたことから、網川に取材を申し入れる。そこで、網川は自分が真犯人であることを仄めかす。そこから滋子は、網川について取材を行い、証拠を集めようとする。
4) 網川は、滋子と生放送番組で討論し、さらに滋子への批判を強めようとする。滋子はそこで、「真犯人Xは、自らに作家性があると思いこんでいる。だが、真犯人Xはメリーランド州の事件の単なる模倣犯です」と言う。これは滋子のウソであったが、「模倣犯」と言われ、激昂した網川は「これは僕が考えたんだ!摸倣なんかじゃない!」と叫び、自白したも同然だった。網川は逮捕され、母親を殺害したことも明かすのだった。
ここがポイント
網川浩一(坂口健太郎)に追い詰められながらも、ルポライター・前畑滋子(中谷美紀)は網川の周辺取材を重ねる内に、網川こそが真犯人Xであると突き止める。
そして、世間のバッシングという逆風の中、不退転の決意で滋子は生放送番組での網川との対談に臨む。そこで滋子は、網川が「単なる模倣犯」であると刺激し、冷静さを欠いた網川は、自身が真犯人Xであると口を滑らせてしまう。
被害者遺族が網川の逮捕によって救われるわけではないが、網川の化けの皮は剥がされ、事件は解決を迎えるのだった。
起:被害者の会
マスコミを巻き込んだ劇場型犯罪・連続誘拐殺人事件は、犯人とされる栗橋浩美(山本裕典)、高井和明(満島真之介)の交通事故死で幕を閉じたかに見えた。
ルポライター・前畑滋子(中谷美紀)は、HBSの番組で、事件を扱ったニュース番組のレポーターを務めるようにもなる、有名ライターとなっていた。だが、塚田真一(濱田龍臣)は、「被害者のプライバシーは暴かれていたにも関わらず、犯人たちのことは踏み込んで書いていない」と滋子の記事について指摘する。
主犯・栗橋浩美(山本裕典)は犯人に相応しいと考えられたが、共犯とされている高井和明(満島真之介)については、違和感を感じていた。
滋子は、編集長の板垣雅子(高畑淳子)から電話を受ける。高井の妹・由美子(清水富美加)から連絡があったのだという。由美子は、網川浩一(坂口健太郎)に付き添われてやってきた。マスコミの取材攻勢を受け、由美子は人目を忍んでいる様子だった。
由美子は、「兄は変わったところがありましたが、暴力を振るうような人間ではありません。兄は無実です。そのような記事を書いてもらえませんか?」と言う。だが、真一は「被害者家族の前で、同じことを言えますか?」と反論する。
網川は、スマホで真一の名前を検索する。そこで、真一が一家惨殺事件の生き残りであると気づく。
有馬義男(橋爪功)は、孫娘を殺害され、娘の事故に遭って未だ意識不明であった。そんな中、日高道子がやってくる。彼女は、娘・千秋を殺害された母親だった。弁護士を伴い、「犯人の動機などが不明であることから、被害者家族で集団訴訟を起こし、民事裁判で真実を明らかにしましょう」と言う。
民事裁判の件について情報を入手していた編集長・板垣雅子(高畑淳子)は、滋子に再び記事を書くよう言うのだった。
滋子のもとに、網川が差し入れを持ってやってくる。滋子は、「これはオフレコなんだけど、ホテルで被害者家族による集団訴訟のための発足式が開かれる」と明かす。
網川は、「今、創作活動をしているんです」と、執筆をしていることを明かす。そして、「前畑さん、面白い物語を書きたいのなら、生き餌を与えないと…ネットに流れていました」と言い、不気味な網川の一面を垣間見る。滋子は、ネットで検索し、自分の不用意な犯人への挑発が原因で、木村庄司が殺害されたことを仄めかすような内容が、掲示板に書き込まれているのを発見して驚く。
警察の記者会見で、木村庄司の死の原因が、前畑滋子の発言であるという質問が飛ぶ。「殺人幇助じゃないか」と指摘されるが、警察は「幇助には当たらない」と言う。
集団訴訟のための発足式に、滋子が現れる。そこで、滋子は「浅井優子という弁護士は、日弁連に登録されていませんでした。これは、着手金詐欺です!」と言う。木村庄司の妻は、滋子に詰め寄り、騒ぎになる。さらに、そこに由美子が現れ、「兄は無実です!」と発言する。被害者家族は由美子に詰め寄り、場は騒然とする。
止めようとした真一は、突き飛ばされて頭を打ってしまい、流血する。真一は、救急車で搬送される。
由美子は、滋子に「私、兄のことを恥ずかしいと思っていたんです。でも、もう恥ずかしいと思わない。これは償いなんです」と言う。
承:真犯人
滋子は、真一の入院した病院を訪れる。義男に会った滋子は、土下座して「ウソをついて近づいて申し訳ありませんでした」と言う。義男は滋子を許し、「あんたは思ってるほど悪い人間じゃない…私が真一君に付きそう。あんたは、自分の仕事に戻りなさい」と言う。
滋子は、連載をやめようと考えていることを明かす。だが、義男は、「俺は、事件の真相を知るために今、生きている。あんたの連載、俺は全部読んでるんだ」と言う。その言葉に奮起し、滋子は再び記事を書き始める。
ネットニュースで、「高畑滋子が高井和明の妹を焚き付け、被害者家族の会に乱入させた」とする記事が掲載される。さらにそこには、滋子が木村庄司の殺害の原因にもなっていると書かれていた。
抗議の電話が鳴り続け、怪文書のFAXが届き続けるようになる。個人情報が流れており、夫・昭二(杉本哲太)は「連載をやめよう」と言うが、滋子は「いや、書き続けなければならないの」と言う。そのことが原因で、2人は口論になってしまう。
滋子は、栗橋の周辺取材を行う。学校の教諭に会い、そこで「栗橋君は問題を抱えておりました。お姉さんの亡霊が見えると言っていて…でも、4年生のときに見えなくなったようです」と証言を得る。そして、4年生のときに「ピース」という生徒が転校してきたことを元同級生から知る。
そして、別の同級生から「ピース」は、高井を栗橋が絞め殺そうとしていたこと、ピースが転校してきてから、栗橋は高井と遊ばなくなったことを知る。
網川が、自分のあだ名が「ピース」だったことを話していたことから、網川がピースであることに気づいた滋子は、網川に取材を申し込む。
滋子は、網川に栗橋との関係を尋ねる。すると網川は、「オフレコなら」と言う。網川は「これは、明日出版される本です」と言って、一冊の本を渡す。そして網川は、自らが栗橋を操って事件を展開させていた黒幕であると仄めかすのだった。
滋子は、板垣編集長に報告し、「網川の本性を暴く必要があります」と言う。だが、証拠もなかったため、板垣編集長は「誹謗中傷に負けず、自分の筆で暴け」と言うのだった。
武上悦郎(岸部一徳)刑事は、栗橋が山間部の別荘に女性たちを監禁していたことを会議の場で明らかにする。
転:網川の筋書き
網川は、「真犯人は第3の人物 X」とする著書を出版し、世間の耳目を集める。そこで、「作家はペンで物語を書く。真犯人は、犯罪で物語を書くんです」と言う。
滋子へのバッシングは激化し、夫婦仲は悪くなっていた。居づらなくなった真一は、義男に「ウチにくるか?」と言われ、真一は「お願いします」と言う。
滋子は、「お化けビル」を訪れ、取材を続ける。そこで、マネキンが打ち捨てられた穴を発見する。なかなか来ないバスに業を煮やした滋子は、食堂を訪れる。そこで、網川のファンであるという店員から、「氷川高原に別荘を持ってる」と知る。
滋子は、氷川高原の別荘が女性たちの監禁場所であると推理し、板垣編集長に伝える。板垣は、群馬に宿をとるよう指示し、滋子に取材させるのだった。
真一は、家族を殺害した犯人の娘に付き纏われ、「俺は、お前の父親を絶対に許せない。減刑嘆願書にはサインしない」と断言する。娘は、「1人にしないでよ!」と真一に向かって叫ぶ。
義男と真一は、高井由美子と網川に会う。義男は、「あなたの心情は分かる。だが、あなたのお兄さんが無実であるという証拠がない」と言う。不安そうな由美子を置いて、真一は「僕は用事があるので失礼します」と言う。
義男は、「由美子さん、あなたと網川さんは、昔からのお付き合いですか?」と尋ねる。だが、由美子は「最近です。私達がマスコミに追われている時、声をかけてくれました。道で偶然会って…被害者の会に行くよう、言ってくれたのも(網川)浩一さんです」と言う。その言葉に、義男は「道で偶然会ったというのは、どうもね…網川君のことは信用し過ぎない方がいい」と言う。
そこに記者が現れ、由美子の突撃取材が行われ、動揺する。真一は、「網川は、あなたを利用しているだけだ」と言う。
網川は、由美子に取材をしにきたカメラマンの名前を教え、イメージの中で殺害させようとする。だが、由美子はそれができなかった。落胆した網川は、「君の兄・和明は、多くの人を殺した。(栗橋)浩美が教育してね」と言う。絶望した由美子に、網川は毒物を与え、飲ませるのだった。
死にゆく由美子に向け、網川は「ウソだよ。殺したのは浩美。浩美を教育したのは、僕だ」とつぶやくのだった。
滋子は、丸2日かけて網川の別荘を探し回るが、見つけられなかった。そんな中、由美子が「自殺した」とのニュースを観て驚く。失意の中、滋子は帰宅する。夫・昭二は「どのツラ下げて帰ってきたんだ。親父が脳卒中で倒れたっていうのに…携帯に何度も電話した。それなのに、折り返しもせずに…」と言う。
滋子は、嫌がらせの電話で仕事にならなかったため、新たな携帯電話を支給されていたのだった。「昭ちゃん、ごめん」と謝るが、昭ニは「俺たち、もう限界だ。離婚しよう」と別れを切り出す。「お前が仕事ばかりしてるのは、外の世界にしか興味ないからだ。…俺は、学のある女房より、家族のことを世話してくれる女房の方が良かった。もう、俺は自分をごまかしきれない。滋ちゃんの生き方に合わせられない」と言うのだった。
滋子は、居場所を失い、家を出て有馬豆腐店に向かう。真一に会い、「来ちゃった」と言う。
義男は、「いつになったら、人死にが終わるのか…」とつぶやく。真一は、「昨日、由美子さんに会いました。…人形になっているみたいな。網川さんに操られているようでした」と言う。
滋子は、「真犯人は、網川浩一なの」と言う。義男は、拳を握りしめ、「大豆を仕込んでくる…前畑さん、しばらくここにいていいから」と言う。滋子は、「どうして有馬さんは強いんですか?」と問う。
義男は、「俺は強くなんかない。…どんなに苦しくても、日常を繰り返す。歯を食いしばっても日常を繰り返すんだ。俺は豆腐職人だ。毎日、毎日、同じ豆腐を作り続けるんだ」と言う。その言葉に、滋子は「私の日常は…私は書きます。そして、この人死にを終わらせます」と言うのだった。
結:対決
網川の両親は、網川が誕生した翌年に離婚していた。母親が資産家・天谷の愛人であったため、父親が「自分の子ではない」と言い出したためだった。母親は離婚後、天谷の愛人に戻った。天谷は、網川浩一を養子に迎えようとしたが、本妻が反対。本妻によりDNA鑑定が行われ、浩一は天谷の子でもなかった。
浩一は10年間、厄介者として扱われ続けた。そして、母親も彼の育児を放棄した。練馬のマンションに、網川浩一は1人残された。不動産屋で話を聞き、滋子は、氷川高原の別荘の名義が、網川浩一ではなく、天谷清美であることを知る。
滋子は、再び氷川高原を訪れ、別荘にたどり着く。滋子は、鍵の掛かった窓を破って侵入しようとする。だが、それを武上刑事が止める。武上刑事は、「栗橋の写真から、別荘が監禁場所であるとわかった。転落したクルマのNシステムの履歴から、氷川高原に行ったことが判明した。そして、氷川高原には網川浩一の母親名義の別荘があった」と、網川を疑っていることを明かす。
滋子は、「網川は、筋書きが『大川公園で腕が見つかったことの前から始まっている』ことを仄めかしていました」と言う。その言葉に、武上刑事は「栗橋の彼女・岸田明美が行方不明となっている。お化けビルの近くにヒールが落ちており、DNA鑑定の結果から、岸田明美のものと判明した。その2年前の事件から始まっているのではないか」と言うのだった。
網川は、「前畑滋子さんを生放送で登場させ、連続誘拐殺人事件の総括をしたい」とHBSのプロデューサー、ディレクターに提案する。「サッカーのサドンデスと同じです。僕を論破しない限り、次の人死にが起こる」と言う。
滋子は、番組出演の依頼を受ける。真一は、「網川は滋子さんを公開処刑するつもりです」と止めるが、滋子は出演する決心を変えなかった。義男は、「ケンカになったら、単に負けるのは許さねぇ。火だるまになっても、網川みたいなもんに負けるんじゃねぇ」と言う。
緊急生特番が行われると知り、武上刑事は滋子に確認する。滋子は、「武上さん、ごめんなさい。これには事情が…捜査のことは喋りません」と言う。武上は、「社会的に抹殺される。それでもいいのか?」と言われ、滋子は「それでも一矢報います。火だるまになる覚悟です」と言う。
武上は、「前畑を見殺しにはできません。別荘のガサ入れの礼状を請求します」と上司に提案し、了承を得るのだった。
滋子はスタジオに呼ばれる。そこには、事件の被害者や栗橋、高井らの写真が巨大パネルとなって飾られていた。そこに網川がやってきた。
滋子は、網川と対峙し、「真犯人Xは存在するか」というテーマで討論することになる。網川は、木村庄司の死について責任が滋子にあると指摘し、滋子はその責任を認める。だが、由美子を被害者の会に連れ出したのは否定する。
「由美ちゃんの目を見て、ちゃんと話してください」と詰め寄る網川に、滋子は「私の連載は誤報でした。髙井和明さんは無実だと思っています」と言う。網川は、由美子の死を悲しむふりをして泣き真似をする。
放送終了間際、滋子は「反論はありません。ですが、網川さんの言う真犯人Xについて、私も取材しました。その子供は、父親に拒絶され、母親に捨てられました。その子供は、庭の古井戸に事故を装って何度も突き落とされたそうです。事故で死んでくれればいい、と思われていたそうです。体は残ったが、心は闇の中で死んだ…Xは、自分の生い立ちを作家に重ね、自分には作家性があると思い込んだ。それこそXの悲劇、いや、喜劇です」と言う。
そして、『JUST BECAUSE』という本を取り出す。その本のストーリーと、今回の連続誘拐殺人事件が酷似していた。『JUST BECAUSE』では、「友人は無実だと主張する男こそが、犯人」であった。動機を問われ、犯人は「面白かったから。君たちだって楽しんだだろう?」と答えるのだという。
滋子は、「まさに猿真似。真犯人Xは、盗作をした。この物語は、Xのオリジナルじゃなかった。メリーランド州の事件の模倣犯です」と指摘する。激昂した網川は、「これは僕が考えたんだ!摸倣なんかじゃない!」と叫ぶ。
滋子は、「さっきの発言、まるで君が犯人のようだけれども、私達、そう受け止めていいのかな?」と問う。網川は、滋子を一瞥した後、呆然とした足取りでスタジオを去るのだった。
テレビ局の出入り口が封鎖され、武上刑事たちは網川を追いかける。滋子は、精根尽き果て、椅子から転げ落ちる。
メイクルームに戻った滋子に、昭ニから電話がかかってくる。控室に1人でいると滋子が言うと、「俺が迎えに行く…網川はまだ捕まっていない。控室に鍵をかけて、それまでそこにいろ」と言う。
滋子は昭ニに、「あの本の内容は、ウソなの。網川の物語を、盗作だと言ったら、あのニコニコ顔が崩せると思って…まさか、自白すると思わなかった」と言う。網川は、マネキンの多くある美術倉庫に鍵をかけて立てこもる。
武上刑事たちは、扉の前を取り囲み、扉を焼き切ることを要請する。そんな中、網川は真一に電話をかけ、「僕は書き続けるよ。今度は、君の物語をね」と告げる。「君の家族が惨殺する物語。僕は死刑になるけれども、拘置所にいる間に、物語を書く…樋口めぐみを殺せ。そうでなければ、物語は終わらない。君には殺す権利がある」と言う。
「僕は何者なんだろう…」とつぶやく網川に、義男は、電話を代わって「お前は人でなしの人殺しだ。本当のことは、どんな道をみつけても、ブーメランのように返ってくる。世間はな、お前が弄べるほど簡単なもんじゃねぇんだ!この人でなしの人殺し。二度とここに電話をかけてくるな!」と言って電話を切る。
真一は、めぐみのもとを訪れる。「俺はお前のことは助けられない。でも、きっとお前を助けてくれる人はいる」と言う。めぐみは、「助けてくれる人なんかいない。網川さんに、本を書いてもらう。お父さんを死刑になんかさせない」と言う。真一は、めぐみに「お前にはお母さんがいるだろ。ウチに帰れ」と言い、帰るためのお金を渡すのだった。
網川の別荘に家宅捜索が入り、人骨が発見されたことを武上刑事は扉越しに言う。「お前が、2年前に始めた物語は終わりだ!」と告げる。網川は、鍵を開けて出てくる。そこで、網川は「2年4ヶ月前ですよ、刑事さん。僕の物語は、母を殺したところから始まったんです。死体を隠すなら、死体の中」と明かす。
網川が逮捕されたことを、番組で知った滋子と昭ニは喜ぶ。義男は、病室で眠り続ける真智子(室井滋)に、網川が逮捕されたことを話に行く。そこで、真智子は目を覚ますのだった。真智子は、「鞠子は?」とつぶやく。彼女は、娘が殺害されたことを知らなかった。
酔った義男は、「鞠子を返してくれよ!」と泣き叫び、1人で悲しみに打ちひしがれるのだった。
事件解決により、義男は心臓発作を起こして入院してしまう。有馬豆腐店は閉店した。閉店の知らせが貼られていたのだが、風で吹き飛ばされてしまう。閉店を知らない滋子は、「お豆腐ください」と外から呼びかけるのだった。