池井戸潤原作ドラマ「空飛ぶタイヤ」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 運送会社である赤松運送のトラックが、タイヤ脱落事故を起こし、一児の母である女性が亡くなる。赤松運送社長である赤松徳郎(仲村トオル)は、トラックの製造元であるホープ自動車の調査結果から、「整備不良」と結論づけられたこともあり、整備士・門田駿一(柄本佑)を責める。

2) ところが、門田の詳細な整備記録や、他にも同様な事故が起こっていることもあり、ホープ自動車のリコール隠しではないかと疑うようになる。再調査を依頼するも断られ、独自調査を行おうとするが、ハブを返却してくれないことから、弁護士を通して内容証明郵便を送る。

3) 週刊潮流記者である榎本貴和子(水野美紀)の、事故リストをもとに、赤松は同様の事故を経験した会社を一つ一つ連絡をとる。その調査の中で、北陸ロジスティックス総務課長・相沢寛久に話を聞き、今までの調査記録やホープ自動車が国交省へ提出した調査報告書を手に入れ、新車の事故すらも「整備不良」で片付けていたことが明らかになる。

4) 赤松は、高幡真治(遠藤憲一)刑事に証拠を提出。さらに、ホープ自動車・品質保証部の杉本恭子(尾野真千子)が提出したリコール隠しに関する秘密会議の議事録が入ったPCが確たる証拠となり、狩野威(國村隼)専務は道路運送車両法及び業務過失致死疑いで逮捕される。

起:タイヤ脱落事故

運送会社である赤松運送のトラックが、タイヤ脱落事故を起こす。被害者は柚木妙子(山口もえ)であり、息子と歩道を歩いている最中、飛んできたタイヤの下敷きになり、ほぼ即死で、息子だけは助かった。

赤松運送社長である赤松徳郎(仲村トオル)は、若い整備士である門田駿一(柄本佑)の整備不良であると疑い、赤松は門田を解雇する。だがその後、門田の整備記録を見ると、基準よりも厳しい整備をしっかりと行っており、整備不良ではないと考えるようになる。

そんな中、週刊潮流記者である榎本貴和子(水野美紀)は、ホープ自動車の杉本恭子(尾野真千子)から、リコール隠しに関する内部告発を受け、取材を開始し、大学の同級生でありホープ銀行調査役である井崎一亮(萩原聖人)に連絡をとり、 ホープ自動車の粉飾決算発覚後、企業体質は変わったのかどうかについて話を聞く。

ホープ自動車は、品質保証部出身の専務・狩野威(國村隼)が次期社長と目されていたが、相変わらず企業の内情や役員は変わっていなかったという。

承:赤松運送の苦境

新港北署刑事である高幡真治(遠藤憲一)は、赤松運送に家宅捜索を行う。だが、門田整備士の細かに記された整備記録の内容から、整備不良が原因であると断定できなかった。この家宅捜索により、赤松運送の評判は低下。大口の取引先が次々に手を引き、倒産の危機に陥る。

同様のタイヤ脱落事故が起きていた、児玉通運社長・児玉征治(斎藤洋介)に連絡を受け、赤松は、事故の原因が整備不良ではなく、車両自体の不具合によるものだと確信するようになる。そこで、赤松は、ホープ自動車に事故車両の再調査を依頼するが、カスタマー戦略課長・沢田悠太(田辺誠一)は、「再調査の必要はありません」と突っぱねる。

赤松は、事故調査のために預けられていた車両のハブを返還するように要求する。だが、品質保証部課長・室井秀夫(相島一之)は、再調査で事実が明るみに出ることを恐れ、返還には応じない。一方、室井課長、小牧重道(袴田吉彦)、杉本らは、品質保証部の不正を暴こうと独自に調査を行っていた。

週刊潮流・榎本記者は、ホープ自動車製のトラックによる事故をリスト化し、そのほとんどが「整備不良」で片付けられていることを赤松に伝える。赤松は、独自調査を行うため、ハブを返還するよう、弁護士を通して内容証明郵便を送る。そこで、沢田は赤松に「ハブの返還までの間、保証金として1億円をお支払いします」と提案する。経営に息詰っていた赤松は、喉から手が出るほど欲しい資金だったが、それを突っぱねる。

資金繰りに喘いでいた赤松のもとに、同じ境遇だった児玉は、下請けの依頼や銀行の紹介を行い、なんとか赤松は経営を続けることができた。だが、メインバンクにしていたホープ銀行から、「事故により信用に問題がある。ただちに今まで融資した全額を返金していただきたい」と言われ、貸し剥がしとも言える所業を行われる。

転:証拠

赤松は、榎本記者が書いた記事により、ホープ自動車のリコール隠しの実態が世間に知られることを期待していたが、ホープ自動車は大口スポンサーであることもあり、榎本の記事は掲載を見送られる。

赤松は、榎本に記事原稿を見せて欲しいと頼み込み、榎本が調べていた事故を起こした企業のリスト手に入れる。話をすることすら断れながらも、赤松はリストにあった企業を一つ一つあたり、同じくホープ自動車の車両に問題があると考えていた、北陸ロジスティックス総務課長・相沢寛久と話をする。相沢は、ホープ自動車の不正を調べていたが、そのことが原因で異動させられており、最初は協力を拒んでいた。

だが、赤松の熱意に押され、ついに相沢は今まで行っていた調査記録や、ホープ自動車が国交省に提出した調査報告書を手に入れる。相沢から送付された資料を読み込み、ついに赤松は購入後1ヶ月、素行距離200 km以内の新車が事故を起こし、それも「整備不良」で片付けられていたことを突き止める。

結:リコール隠し

赤松は、国交省への調査報告書や、新車が「整備不良」とされていた事実を室井課長らにつきつける。さすがにそれらの証拠を突きつけられ、室井らは黙るしかなかった。報告を受けた狩野専務は、証拠隠滅を社員に指示する。

一方、赤松は高幡刑事に証拠を提出し、ホープ自動車の不正を暴くよう願い出る。高幡刑事は、国交省に提出した書類の中で、データの捏造があると指摘。ホイールの摩耗が基準値を越えている場合、整備不良と判断される。一方、基準値以下であれば、車両自身に問題があるということになる。

ホープ自動車は、基準値を越えていると書類に記載していたが、改めて警察が調査を行ったところ、摩耗は基準値以下であった。つまり、ホープ自動車は、リコール隠しのため、データを捏造していたのだった。

赤松は、ホープ自動車の本社に家宅捜索を行う。だが、狩野専務により証拠隠滅がなされており、証拠が出てこなった。そんな中、品質保証部・杉本は、リコール隠しのための秘密会議の議事録の入ったPCを室井に預ける。室井は、解雇を覚悟しつつも、そのPCを杉本に提出する。

議事録が決定的な証拠となり、道路運送車両法及び業務過失致死疑いで狩野は逮捕される。赤松運送の執念がついに実り、大企業の不正が暴かれることとなったのだった。

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