「下町ロケット」あらすじ・ネタバレ

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背景・設定

佃航平は、宇宙科学開発機構の研究員であったが、ロケット実験の失敗の責任をとり、辞任。現在は、家業の佃製作所を引き継いで社長として経営を行った。

そんな佃製作所は、主要取引先の京浜マシナリーから取引終了を一方的に告げられてしまう。結果、10億円もの営業赤字となり、さらにはライバル会社の大手企業・ナカシマ工業から、特許侵害で訴えられてしまう。

裁判沙汰となったため、銀行も追加融資を断り、さらには取引先が手を引く中、裁判が長期化すれば倒産は目に見えていた。創業以来のピンチを迎えた佃製作所に、帝国重工の宇宙航空部長・財前から、「水素エンジンのバルブに関する特許を20億円で譲って欲しい」と話を持ちかけてきたのだった。

登場人物

カッコ内はTBSドラマ版の俳優。

佃製作所
佃航平(阿部寛):宇宙科学開発機構の研究員であったが、ロケット実験の失敗の責任をとり、7年前に辞任。以後、佃製作所の社長として経営に携わる。

殿村直弘(立川談春):白水銀行から出向している経理部長。現在は、佃製作所の社員として、同社を支える。外見とは裏腹に、熱い一面を持っている。

ナカシマ工業
三田公康(橋本さとし):事業企画部の法務マネージャーであり、佃製作所を特許侵害で訴えることを提案した人物。

中川京一(池畑慎之介):ナカシマ工業の顧問弁護士であり、佃製作所の裁判を担当する。

帝国重工
財前道生(吉川晃司):宇宙航空部の開発担当部長である。佃製作所の技術力の高さを買って、同社のバルブを採用しようとしている。

富山敬治(新井浩文):宇宙航空部の宇宙開発グループ主任である。水素エンジンの開発責任者であるが、佃製作所に特許申請で先を越されてしまう。佃製作所のバルブ採用を阻止しようと躍起になっている。

水原重治(木下ほうか):宇宙航空部の本部長である。

神谷・坂井法律事務所
神谷修一(恵俊彰):ナカシマ工業の顧問弁護士であったが、資金や法を盾に中小企業に訴訟を起こし、買収するといった手口に疑問を持つようになって独立。佃製作所の裁判の弁護を担当し、ともに戦う。知財訴訟のエキスパート。

TBS版ドラマスタッフ

・演出 福澤克雄
・脚本 八津弘幸
・プロデューサー 伊與田英徳、川嶋龍太郎

あらすじ

起:特許訴訟
佃航平が社長を務める佃製作所は、主要取引先の京浜マシナリーから取引終了を一方的に告げられてしまう。結果、10億円もの営業赤字となり、資金繰りに窮する。さらには、ライバル会社の大手企業・ナカシマ工業から、特許侵害で訴えられてしまう。

そもそもはその特許技術も佃製作所が開発したものだったが、特許申請の内容に問題があり、その隙を突くようにして新たにナカシマ工業が特許申請を行い、結果、訴訟を起こされてしまったのだった。

ナカシマ工業の事業企画部の法務マネージャー・三田公康は、このような手口で訴訟を行い、相手方の企業が経営に行き詰まったところで、その企業を買い叩くといったことを繰り返していた。三田の狙いは今回もライバル会社・佃製作所の買収であった。

承:帝国重工・財前の接触
佃は、顧問弁護士の頼りなさや、裁判の長期化で経営が行き詰まることを懸念していた。そんな中、元妻の和泉沙耶に知財の裁判を扱うエキスパート・神谷修一弁護士を紹介してもらい、風向きが一気に変わる。

ナカシマ工業を逆に特許侵害で訴え、技術にも精通した神谷弁護士の堅実な法廷戦術により、形成は逆転する。さらには、マスコミによってナカシマ工業の悪どい手口が報じられることもあり、和解勧告で結果、50億円もの和解金を得ることに成功する。

一方、裁判が行われていた最中、帝国重工の宇宙航空部長・財前道生から、「佃製作所が特許をとった水素エンジンのバルブに関する特許を20億円で買わせて欲しい」と交渉される。帝国重工が飛ばすロケットに載せるため、水素エンジンを制作していたのだったが、その特許申請を佃製作所に咲きを越されてしまっていたのだった。

裁判の決着がまだ着いておらず、経営のためにはその20億円は喉から手が出るほど欲しいものだったが、ロケット研究に関する熱意を持ち、夢を捨てずに研究を続けていた佃は、その申し出を断ったのだった。

転:佃の夢
帝国重工の財前は、そんな佃が裁判で訴えられるという窮状を知り、「特許を安く買い叩くことができるのではないか」と考え、佃に接触したのだった。だが、佃は財前の申し出を断った。さらには、「ロケット開発という夢を叶える」ため、自ら水素エンジン用のバルブを製作し、帝国重工に提供することを考える。

だが、「部品供給よりも、特許使用料を手に入れた方が良い。リスクが高過ぎる」と、若手社員を中心として社内では反対の声も大きかった。迷う佃だったが、夢をかなえることや、ロケット研究・開発への熱意を再燃させるのだった。

財前は、佃製作所を訪れ、その施設のレベルの高さや、確かな技術力を知り、次第にバルブの提供を受けようと考える。だが、部下の富山敬治は、佃製作所に特許申請で先を越されたということもあり、部品供給を受けるよりも、特許を買うことを考えていた。

結:悲願達成
富山は、佃製作所の工場・経営状態を悪く見積もろうとして欲しいと話を持ちかけるが、、佃製作所の社員たちの熱意に押し切られた他の評価者たちに拒否される。さらには、厳しいテストを佃製作所に課すが、それもまた佃製作所のバルブは、パスするのだった。

佃に反発した佃製作所の社員・真野賢作が部品をすり替えたことで、異常値が出たということや、帝国重工のフィルターが原因で起こった実験失敗の責任をとらされそうになるが、佃製作所の社員の一致団結や、財前の協力もあり、佃は乗り越えていく。

ついに、佃製作所が製作したバルブが水素エンジンに搭載されることが決定され、帝国重工のロケットが打ち上げられる日を迎える。打ち上げは見事に成功に終わり、佃は以前の打ち上げ失敗の雪辱を果たすのだった。

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