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池井戸潤「下町ロケット ヤタガラス」あらすじ・ネタバレ・結末

   

登場人物

・佃製作所
佃航平:佃製作所社長
山崎光彦:技術開発部長
津野薫:営業第一部長
唐木田篤:営業第二部長
江原春樹:営業第二部
軽部真喜男:中堅エンジニア
立花洋介:トランスミッション開発チーム
加納アキ:トランスミッション開発チーム

・帝国重工
財前道生:宇宙航空部
藤間秀樹:社長
的場俊一:役員
奥沢靖之:機械製造部部長
佃利菜:エンジニア、佃の娘

・その他
殿村直弘:元佃製作所の経理部長。現在は、家業の農家を手伝っている。
島津裕:エンジニア、ギアゴースト退社後、佃製作所に入社。
野木博文:北海道農業大学教授
伊丹大:ギアゴースト社長
重田登志行:ダイダロス社長
戸川譲:キーシン社長

簡単なあらすじ

1) 佃製作所社長の佃航平は、帝国重工・財前道生に無人農業ロボットの開発への参加を提案され、無人コンバイン「アルファ1」のトランスミッション開発を行うのだった。一方、無人コンバインを同じく開発する「ダーウィン・プロジェクト」には、帝国重工・的場役員に恨みを持つギアゴースト社長の伊丹大、ダイダロス社長の重田登志行らが参加していた。

2) アルファ1は「ランドクロウ」と名を変えて販売されるが、ダーウィンの方が先行発売されていたこともあり、売り上げを伸ばしていた。そこで的場はダーウィンの下請け企業に圧力をかけ、販売中止に追い込む。だが、その行為により、重田らの策略により、下請法違反で告発されてしまう。結果、的場は辞任に追い込まれる。

3) ダーウィンは、自動運転中に停止してしまうとの報告が数多く寄せられる。原因は、トランスミッションの欠陥であったが、ギアゴースト社の伊丹社長は、エンジニアの島津裕がすでに退社してしまっており、なすすべもなかった。一方、佃製作所に入社した島津は、自らがかつてギアゴースト社時代に開発したトランスミッションの欠陥を改善しており、ランドクロウに搭載されたトランスミッションはエラーを起こすことはなかったのだった。しかも、その改善策については特許出願をすでに終えていた。

4) 伊丹社長は、佃に特許を使わせて欲しいと願い出るのだが、自分を裏切った伊丹社長に対し、佃は拒否する。だが、ダーウィンを使用して困っている農家を見過ごせず、佃は伊丹に対して特許の使用を認めるのだった。結果、ダーウィンはリコールが行われるのだった。

あらすじ

財前道生は、宇宙航空部でロケット開発を推進していたが、帝国重工で藤間秀樹が新社長に就任したことから、無人農業ロボットの開発を行うこととなった。準天頂衛星ヤタガラスのGPSを利用し、正確な位置情報をもとに無人コンバインなどを動かすことを目指していた。

財前は、佃製作所に依頼し、コンバイン用のトランスミッションを納品してもらうよう依頼する。さらには、佃の大学時代の同級生・野木博文北海道農業大学教授に、プロジェクトへの参加をしてもらうよう、口説き落とすことも依頼される。

野木教授の開発した自動走行技術を必要としていたのだが、以前、共同研究していたキーシンの戸川譲に技術を盗まれており、彼はプロジェクト参加に二の足を踏んでいたのだった。佃は、農家の高齢化などが進み、無人技術は今後さらに必要となっていくことを訴え、野木教授の研究を活かすべきであると語りかける。佃の説得により、野木社長は協力することとなった。

無人農業ロボットプロジェクトは、宇宙航空部の水沢部長が進めてきたものだったが、的場俊一役員が奪い取る。結果、佃製作所のトランスミッションを採用は見送られてしまう。さらには、ライバルとなるギアゴースト、ダイダロスの無人コンバイン「ダーウィン」が開発されていると分かると、中・小型のコンバインでは競合する可能性があると、大型コンバインを製作・販売するるよう的場は指示する。

ダーウィン開発には、ギアゴースト社長・伊丹大、ダイダロス社長・重田登志行、キーシン社長・戸川譲らが携わっていた。重田はマスコミを上手く利用し、大々的にダーウィンを宣伝する。ついには、農業イベントでダーウィン帝国重工のアルファ1がお披露目されることとなり、アルファ1は停止、用水路への転落という失態を演じてしまう。

帝国重工・藤間社長は、財前の主張していた中・小型コンバイン開発をするよう指示し、さらには佃製作所のトランスミッションを採用することが決定される。佃は、元ギアゴーストの副社長でエンジニアの島津裕を口説き落とし、佃製作所に入社してもらい、トランスミッション開発を強力に推進していく。

佃は、元部下の殿村直弘の田畑が台風により水害に遭ったことから、協力・手伝いを申し出る。殿村家の農地で、無人コンバインのテストを実施し、そこで島津は、自身の開発したトランスミッションに欠陥があると気付くのだった。その欠陥を修正し、島津は佃に「特許出願を行う」ことを提案するのだった。

一方、ダーウィンに搭載されているギアゴースト社製のトランスミッションは、島津の開発したものだった。その欠陥に気づけず、さらには修正することもできなかったダーウィンは、テスト走行でも停止していた。だが、ダーウィンはそのまま販売されてしまうのだった。

ダーウィンは先行販売されたこともあり、帝国重工のアルファ1、後にランドクロウとして発売された無人コンバインに大きく販売数で差をつける。だが、停止するトラブルが多発し、報告が数多く寄せられる。

的場は、ダーウィンの下請け企業を洗い出し、圧力をかけてダーウィンのサプライチェーンを妨害する。結果、ダーウィンは製造中止に追い込まれるのだが、ダイタロスの重田らは元ケーマシナリーの顧問弁護士だった中川を使い、下請法違反により的場を告発する。結果、的場は辞任に追い込まれるのだった。的場に恨みを持つギアゴースト社長・伊丹大は、的場の失脚を知るが、残っていたのは虚しさばかりであった。

伊丹は、ダーウィンに搭載されたトランスミッションの欠陥を改善すべく、ランドクロウのリバースエンジニアリングを行う。結果、特殊なギアを使用していることが判明し、さらには特許がすでに佃製作所によってとられていることが明らかとなる。伊丹は、裏切った佃製作所に頼るよりほかはなかったのだが、佃は頑として使用を認めなかった。

だが、ダーウィンを使用し、頻回に停止してしまうことで困っている農家の人々を目にし、佃は「日本の農業の未来」のためと特許使用を伊丹に認めるのだった。結果、ダーウィンはリコールを行うこととなった。

伊丹は島津に謝罪し、的場への恨みで我を忘れていたことを反省するのだった。一方、帝国重工の機械製造部はトランスミッション内製化に向けて研究・開発を重ねていたが、遅々として進まなかった。結果として、外部機関の評価書に「佃製作所・島津に指導を仰いだ方が良い」とまで書かれてしまい、かつて島津を冷遇した奥沢部長は屈辱で怒りをあらわにするのだった。

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