簡単なあらすじ
1) 「ルパン三世」に、死刑が執行される。検死報告で、司法解剖が行われ、ルパン本人であると確認された。だが、その遺体はルパンのクローンであった。そのクローンを作った人物は、マモーという人物であり、ルパンに不老不死の力が得られるという「賢者の石」を盗ませる。
2) マモーは、1万年前から自らのクローンを作り、不老不死を叶えようとしていた。だが、クローンを作り続け、コピーを重ねていくと、次第にオリジナルから離れてしまう。そこで、マモーは脳だけをリンゲル液に保存し、機械によりコピーを操っていたのだった。
3) マモーは、アメリカ政府をも脅し、医学・生命工学の機密情報など、不老不死になるための情報を渡すよう迫る。そして、期日以内に返答がない場合は、核ミサイルで攻撃すると脅していたのだった。マモーは、自らの位置を知る由もないと高をくくっていたが、ルパンを追跡して、アメリカ政府はマモーの居場所を特定する。アメリカ政府は、マモー目掛けてミサイルで総攻撃を仕掛ける。さらに、ルパンはマモーの核ミサイルを破壊する。
4) マモーは、脳だけとなった自らをロケットで飛ばし、宇宙の片隅にあるという、不老不死を実現した地を目指すという。そこで不老不死となり、再び地球へ舞い戻ってこようとする。だが、ルパンはその脳を覆うガラスに時計爆弾をセットしていた。宇宙空間で爆発し、マモーの脳は宇宙空間へ投げ出され、太陽へと向かっていくのだった。
詳細なあらすじ
「ルパン三世」に、死刑が執行される。検死報告で、司法解剖が行われ、ルパン本人であると確認された。だが、銭形警部はその報告を信じようとはしない。棺に入ったルパンの胸に、銭形警部は杭を打つ。
だが、遺体は火を上げ、本物のルパン三世が現れる。ハンググライダーに乗り、ルパンは飛び立って行く。その様子を見て、銭形は「生きていやがったんだ!…地獄の底まで付き合ってやる」と叫ぶ。そして、ルパン目掛けて拳銃を乱射する。
ルパンは、エジプトに入国した。そのことを知った銭形は、ピラミッドへと向かう。ピラミッドは、厳戒態勢で警備されていた。だが、ピラミッドに異常が検知された。ルパンは、すでにピラミッド内部にいたのだった。
ツタンカーメンの棺の下から、ルパンは石を盗み出す。途端に、侵入に使った機材が倒れ、けたたましい警報が鳴る。出入り口は塞がれていたが、ルパンはバイクに乗って正面突破する。出口の警備兵は、石川五ェ門が倒していた。ルパンはピラミッドから逃げおおせる。
峰不二子は、マモーの用意した邸宅にいた。不二子は目を覚まし、シャワーを浴びる。マモーは、「仕事が終わったら会えるよ」と言う。
不二子は、パリにいるルパンに会いに行く。ルパンは、ピラミッドから盗み出した「賢者の石」を不二子に渡す約束をしていた。ルパンは、デートを要求するが、ガスを噴射して身動きを封じる。その隙に不二子は石を盗んで立ち去る。
だが、ルパンは石に盗聴器を仕掛けていた。不二子は、墓場でマモーに会おうとする。マモーは、石を手下のフリンチに渡せと指示する。マモーは、天から現れ、石を破壊する。マモーは、中に盗聴器が仕掛けられていると見抜いていたのだった。
「賢者の石」を持つ者は、不老不死の力を持つのだという。偽物を渡されたマモーは怒り、ルパン一味に向けてヘリで襲撃する。パリの街中をクルマで走り、ヘリを撒こうとする。逃げ場を失ったルパンは、下水道へと逃げる。だが、そこにもヘリは現れ、再び走り出す。五ェ門は、斬鉄剣でヘリを斬り、爆発する。
不二子が現れ、「あなたは、とんでもない人を敵に回したのよ。石を渡して逃げて」と言う。だが、ルパンは不二子のクルマを奪い、再び逃げ出す。
ルパンは、銭形とフランス警察から逃げ出す。だが、そこに巨大なトレーラーが現れ、パトカーを蹴散らす。トレーラーはルパンを追い立て、ガードレールから外に押し出す。だが、ルパンはガードレールを伝って再び道路上に戻る。
ルパンは、機転を利かせ、森の中でトレーラーを撒く。トレーラーの行く手に道をなく、湖の中へと沈んでいった。だが、そこに飛行機が現れ、爆弾を投下する。
ルパンはアジトへと向かうが、そこも壊滅状態だった。次元は、「アジトの場所を教えたのは不二子だ。あの女と縁を切れ。さすがに愛想も尽きた」と言う。
不二子は、「殺されかけた」と言い、ルパンのもとへと現れる。マモーのもとから、命からがら逃げ出したのだという。だが、次元と五ェ門は不二子を信じず、ルパンたちのもとから立ち去る。
ルパンは、不二子と2人きりの夜を過ごす。ルパンは襲いかかろうとするが、料理に混ぜた睡眠薬で眠らされてしまう。不二子は、ルパンをマモーの部下フリンチに引き渡す。次元は、ルパンが拉致されたと気づくが、ルパンたちが乗った飛行機は飛びだってしまう。
FBIのゴードンは、次元を尾行していた。FBIは、次元と五ェ門を捕らえる。彼らの前に、スタッキー大統領特別補佐官が現れる。マモーは、自らを神と名乗り、「医学や生命工学の機密情報、そして私が要求する物を寄越せ」と言い、アメリカ政府を脅迫したのだと明かす。
マモーの要求していた物は、ルパンによって盗み出されていたため、スタッキーは次元、五ェ門に接触したのだった。
ルパンがさらわれた飛行機から落とされた紙には、「water」と書かれていた。偶然、水に濡れた紙には、「カリブ海」と書かれていた。
拉致されたルパンは、マモーの島に連れてこられていた。まるで迷路のような場所で、ルパンはフリンチに追われる。そこで、ヒトラーのクローン人間に出会う。
ルパンは、仮装パーティーでも行われているのかと思う。そこで、ルパンはマモーに出会う。マモーは、「神」であると自ら名乗る。そして、「永遠の命を得ることができる」と言うが、ルパンは「永遠の生命など興味ない」と言う。
次元と五ェ門は、カリブ海で最も大きな個人所有の島「ハワードロックウッド」を訪れる。彼らを、銭形やゴードンたちが追跡していた。
ルパンは、賢者の石を奪い返す。そして、「お前の知らないところに捨ててしまうからな」とマモーに言う。
ルパンは、石を奪って逃げ出す。そこに不二子が現れ、「永遠の若さが手に入ったのよ。少しは嬉しそうな顔をしたらどう?」と言う。
マモーは、「君には失望した。…不二子、君もだ。まだ私のことを信じていないようだな」と言う。ルパンは、「瓶詰めの胎児を見た。アレとこの石で何をしようとしているんだ?」とマモーに訊ねる。
マモーは、「1万年にもおよび、優れた人々のクローンを作ってきた。…世界は滅び、私が選んで保存した人物だけがここに残るのだ」と言う。ルパンは永遠の命を得るにふさわしくないと思うマモーは、「不二子だけでいい。君だけ永遠の命を得るのだ」と言うが、「ルパンがいないのはいやよ」、と不二子は断る。
マモーは、ルパンの脳内を分析しようとするが、ルパンは夢を見ないことが判明する。マモーはルパンを亡き者にしようとするが、そこでアメリカ軍が空爆を開始する。
マモーは、不二子に向けて発砲する。だが、次元は彼女を救い、マモーの額を撃ち抜く。マモーの島は、空爆で火の海と化した。
五ェ門は、フリンチを斬ろうとする。だが、フリンチは合金チョッキを着ており、斬鉄剣は刃こぼれしてしまう。だが、斬鉄剣を折りながらも、フリンチを倒す。銭形に追われながら、次元と五ェ門はボートで逃げ出す。
銭形のもとを、警視総監が訪れる。「ルパンは、ある人物に関わっている。もう我々の手に負える相手じゃない。一緒に日本へ帰ろう」と言う。
ルパンたちは、コロンビアのホテルに泊まっていた。そこで、ルパンはマモーがクローン技術でコピー人間を作っていることを指摘する。ルパンたちのもとへ現れたマモーは、1万年前から自らのクローンを作り、生き続けているのだと明かす。そして、人類に戦争などを起こさせるなど、「歴史は、私の干渉により生じたものだ」と言う。
さらに、「処刑されたのは、オリジナルの君だった可能性もあるよ」と言い、高笑いとともにマモーは消え去る。
不二子は、催眠によりマモーにさらわれてしまう。「本当に神なら、今すぐ天変地異でも見せてみろ」とルパンは言う。するとその直後、地震によりホテルは倒壊する。
マモーが要求のタイムリミットに指定した期日が近づき、スタッキーは「マモーが現れたら、徹底的に攻撃しろ」という。そして、「それでハッキリする。この世で神がいるのだとすれば、それは我々だけだ」と言うのだった。
ルパンは、地震で壊滅した街にいた。街の外れにある大穴を見つけ、「地下原子力発電所の痕だ。これで大地震が起きた理由は説明がつく」と言う。そして、ルパンは時計爆弾を作り、「信心深い奴には向かねぇ仕事だ」と次元に言い残して、1人でマモーのもとへと向かう。
ルパンは、ハワードロックウッドの所有する古代遺跡の場所へと向かう。そこで、何機ものミサイルを発見する。そして、マモーのクローンに襲われるのだった。
クローンには染色体の情報伝達には限界があり、クローニングを繰り返すとオリジナルからは離れてしまうのだという。そのため、マモーはある時期からオリジナルを、特殊なリンゲル液に自らを浮かべ保存したのだという。
マモーは、不二子にボタンを押すように言う。そのボタンは、世界を壊滅させる核ミサイルを発射させるものだった。マモーは、「生き残るのは私たち2人だけだ。アダムとイブのようにね。今度、世界を我が物にするのは、私たちだ」と言う。
マモーは、核ミサイルの発射ボタンを押した、とアメリカ大統領に通達する。「居場所は分からないだろう」とマモーは高笑いするが、「居場所は分かっている」と言われ、マモーは慌てる。
そこにルパンが現れる。ルパンは、核ミサイルを全て破壊したと明かす。マモーの古代遺跡が壊れゆく中、ルパンは不二子に逃げるよう言うが、マモーは不二子を催眠術で眠らせる。
ルパンは、マモーを追跡するが、レーザー光で攻撃される。近づくことができない中、意を決してルパンはマモーに近づく。レーザー光が襲いかかる中、ルパンは斬鉄剣の破片を取り出し、反射させてマモーを攻撃する。マモーはレーザー光により焼け死ぬ。
マモーの遺体の中に、ルパンは機械片を見つける。そして次の瞬間、カプセルのようなものに入った巨大な脳が現れる。「私がオリジナルだ」と言う。マモーの実態は脳だけで、コピーを操っていたのだった。
ルパンは近づこうとするが、念動力で弾き飛ばされてしまう。だが、ルパンはそのガラス表面に時計爆弾を取り付ける。
マモーは、「宇宙の彼方にある、不死を実現した高度な文明のある地へと旅立つ。そこで真の神となって、再び地上へ降り立つ」と宣言し、脳を乗せてロケットで旅立つ。だが、時計爆弾が取り付けられており、脳は宇宙空間に放り出され、太陽へと近づいていった。
ルパンは、廃墟と化した古代遺跡で目を覚まし、「マモー、感謝しな。やっと死ねたんだ」とつぶやく。不二子に近づこうとしたところ、銭形に逮捕される。「なんとかしろよ」とルパンは言い、不二子は「まともにキスができたらね」と言う。
ルパンは不二子にキスをするが、その直後、アメリカの発射したミサイルが襲いかかってきた。スタッキーは、「秘密を知るものは、全て生かしておくことはできない」と言う。スタッキーは、ゴードンすら葬ろうとしていた。
ルパンは、銭形と手錠で脚をつながれながらも、ミサイルの爆撃から逃げ続ける。次元と五ェ門は、「それが奴の宿命」と言う。