簡単なあらすじ
1) 壇上深冬(竹内結子)は、指導医の認定を得るために、論文を書いていた。深冬は、指導医の認定をとれば病院にとって役に立つと考えていた。そんな中、外来に、腹痛を訴える少女・ユリカがやってくる。ユリカは、祖母の家に預けられている際、腹痛が夜間に生じるという。
2) 小児外科治療学会のトップ・蒲生教授は、心の問題と考え、「心因性による腹痛」と診断していた。深冬は、母親がいても、同様に腹痛が生じるのか調べるため、母親が付きそった上でユリカを入院させる。
3) ユリカは、夜尿をした際、腹痛が生じていた。そこで、排尿によって膀胱が小さくなった際に、腸捻転を起こしているのではないか、と考えられた。だが、それは蒲生教授の診断に異を唱えることとなり、壇上記念病院に圧力がかかる。
4) 深冬は、ユリカを転院させようとするが、沖田は「それなら、この病院を辞める」と言う。病院の未来ではなく、まずは目の前の患者に向き合うべきだと考えた深冬は、ユリカの手術を行う。開腹により腸捻転と診断がつき、無事に手術が成功するのだった。
詳細なあらすじ
沖田一光(木村拓哉)は、壇上虎之介(柄本明)院長の快気祝いに参加する。そこで虎之介院長は、「ウチの病院の小児科立て直しを頼む」と頼む。
壇上壮大(浅野忠信)は、虎之介の冗談めいた「院長を沖田君に」という言葉を真に受け始める。一方、壇上深冬(竹内結子)は、指導医の認定を得るために、論文を書いていた。深冬は、指導医の認定をとれば病院にとって役に立つと考えていた。
井川颯太(松山ケンイチ)は、沖田のオペに入らせて欲しい、と頼み込む。沖田はその願いを了承する。一方、沖田は壮大の脳外科手術に入り、深冬の手術のために研鑽を積む。
深冬の外来に、腹痛を訴える少女・ユリカがやってくる。ユリカは、祖母の家に預けられている際、腹痛が夜間に生じるという。他院では、心の問題、つまりは「心因性」の疾患であると診断されていた。診察により、腹部にはオペした痕があり、「1年前に、ジャングルジムから落ちた」ということが判明する。脾臓と膵臓に損傷が見られていたという。
オペを行ったのは、小児外科治療学会のトップ・蒲生教授であった。蒲生教授は、「心因性」と考えていた。だが、深冬はその診断に疑いを抱き、少女と母親を入院させる。沖田は病院に泊まり込んで、腹痛が見られるかどうか確認することにした。
あおい銀行は、壮大の経営手腕を支持し、融資を行う。虎之介院長は、沖田が病院を引っ張って行くと言うが、銀行員は壮大が引き続き経営をしてもらいたい、と言う。
ユリカは、夜尿してしまった後に腹痛が現れた。夜尿しないよう、祖母の家にいる時では、念入りに排尿させていたのだった。その際、腹痛がみられていた。膀胱が縮小した際に、腸捻転が起きていると深冬は考える。
バルーン検査でも、腸捻転の疑いがあった。だが、確定はできず、開腹しないと分からなかった。そんな中、虎之介に蒲生教授から圧力がかけられる。「蒲生教授には逆らうな」と虎之介は深冬に言う。
癒着が少なく、なおかつ捻転が見られる部位に近いため、下腹部正中切開を選択しようと沖田は考える。だが、深冬は「蒲生教授には逆らえない」と言い、ユリカを他院へと紹介しようとする。その言葉を聞き、沖田は「なら、この病院を辞める。なんのためにここにきたのか、それは目の前の患者を救うためだ」と言う。
壮大は、沖田を呼び出して話をする。沖田は、「辞めると言ったのは、冗談なんかじゃない…無責任なのは、目の前の患者を放り出そうとした、この病院なんじゃないのか」と言う。壮大は、「深冬を切れるのはお前だけだ」と言い、残るよう遺留する。
ユリカの転院が決まる。深冬は、母親に説明し、「先生に診ていただいて、本当によかったです」と感謝される。
沖田は、ユリカを受け入れてくれる病院を探していたが、なかなか見つからなかった。壮大は、沖田に「例の腸捻転の手術、俺が許可する。ここでやってくれ。ただ、深冬には関わらせないでくれ。俺には、深冬を守る責任がある」と言う。
沖田は、ユリカの手術に臨む。だが、そこに深冬もおり、「沖田先生、お願いがあります。私にユリカちゃんのオペをやらせてください」と言う。沖田は、「今さらなんなんだよ。自分のやりたいことが分からないような医者に切られる、患者の身になれ」と言って断る。だが、深冬は「私が背負わなきゃいけないのは、病院の未来じゃなく、患者さんの未来。私にオペをさせてください」と言い、頭を下げる。
沖田は、ユリカの手術を深冬にさせる。深冬が執刀していると気付き、虎之介は止めに入ろうとする。だが、腸捻転と判明し、虎之介は何も言うことができなかった。
壮大は、深冬と沖田が手術をする様子を見て、かつて嫉妬した2人の仲睦まじそうな光景を重ねていた。
深冬は、「手術は無事に終わりました」と母親に言う。虎之介は、蒲生教授に電話をして、「誤診を黙っている変わりに、深冬の論文を正当に評価して欲しい」と言うのだった。
深冬は、母親として、医師として「覚悟が足りなかった」と反省する。「今までの自分とは、違う未来が開けたみたい…沖田先生のおかげ。ありがとう」と深冬は言う。
深冬は、柴田由紀(木村文乃)に「愛されてるんですね…いや、旦那さんにではなく」と言われる。一方、壮大も沖田に「まだ深冬のこと、好きなのか?」と詰め寄る。