「ユージュアル・サスペクツ」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) アメリカ・カリフォルニア州のサンペドロ港で、停泊していた船が爆発。船内からは、銃殺された多数の遺体が発見された。生き残りは、障害があって片足を引きずるヴァーバル・キント(ケヴィン・スペイシー)と、ハンガリー人のコバッシュだった。FBIのデヴィット・クイヤン捜査官(チャズ・パルミンテリ)は、キントに事情聴取を行う。

2) キントは、4人の仲間とともに宝石屋を襲った。その後、伝説の存在であるギャング”カイザー・ソゼ”の使いであるという、コバヤシ弁護士から「麻薬密輸船を襲って、ドラッグを奪え」と指示されたのだという。身内を人質にとられ、キントを含む彼らは船を襲うより他はなかった。

3) 船で、次々と仲間が射殺されていった。その中でキントは、仲間のディーン・キートン(ガブリエル・バーン)が、カイザー・ソゼらしき人物に甲板付近で射殺されたのを見た、と証言する。だが、クイヤン捜査官は、キートンが自らの死を偽装しただけであり、カイザー・ソゼの正体はキートンなのではないか、と考える。

4) キントは釈放されるのだが、しばらくオフィスを見回していたクイヤン捜査官は、オフィスの中にある”単語”が、いくつもキントの証言に登場していることに気づく。キントの証言は全くのでたらめであり、その場で創作されたものだった。クイヤン捜査官は、キントを追って通りに出るが、すでにキントは姿を消していた。さらに、もう1人の生き残りであるハンガリー人のコバッシュの証言で作成された「カイザー・ソゼ」の似顔絵は、キントそっくりであった。カイザー・ソゼの正体は、キントだった。

ここがポイント

まさに「どんでん返し」の代表作とも言える作品。アカデミー脚本賞を受賞している。
「語り手=犯人」という叙述トリックを、効果的に使用している。

船の上で起こった、ギャングの大量死事件。生き残ったヴァーバル・キント(ケヴィン・スペイシー)は、船に乗ることになった6週間前の経緯を語り、犯人は、伝説の存在であるギャング”カイザー・ソゼ”であると証言する。

キントの話を信じたFBIのデヴィット・クイヤン捜査官(チャズ・パルミンテリ)は、キントを釈放するのだが、間もなく、キントの証言がでたらめだと気づき、そして証言を行っていたキントこそが”カイザー・ソゼ”であると判明する。

起:船上での大量死事件

アメリカ・カリフォルニア州のサンペドロ港で、停泊していた船が爆発し、その船から銃殺された多数の遺体が発見された。その船は、マフィアの麻薬密輸船であり、マフィア同士の抗争によるものと警察は考える。

船に乗っていた生存者は、脚に障害のあるヴァーバル・キント(ケヴィン・スペイシー)と、ハンガリー人のコバッシュだった。コバッシュはヤケドを負って病院で治療を受けており、通訳を呼んで証言をさせることになっていた。

一方、FBIのデヴィット・クイヤン捜査官(チャズ・パルミンテリ)は、キントに事情聴取を行う。キントは、事件の6週間前に遡って話を始める。

承:6週間前の出来事

ニューヨーク警察署で、ある事件の容疑者として、「ユージュアル・サスペクツ」(いつもの容疑者)が集められた。

その面々は、元汚職刑事のディーン・キートン(ガブリエル・バーン)、強盗のマイケル・マクマナス(スティーヴン・ボールドウィン)、 フレッド・フェンスター(ベニチオ・デル・トロ)、爆弾作りのトッド・ホックニー(ケヴィン・ポラック)、そして詐欺師のキントだった。

そこで出会った5人は嫌疑不十分で釈放され、宝石仲買商のレッドフット(ピーター・グリーン)に宝石強奪の話を持ちかけられ、5人で計画を実行する。だが、奪ったケースに入っていたのは、宝石ではなくドラッグだった。話が違う、と彼らは話を持ってきた宝石商に抗議するが、それは弁護士コバヤシ(ピート・ポスルスウェイト)による指示だったと明かす。

コバヤシは、伝説の存在であるギャング”カイザー・ソゼ”からの指示を伝える。その指示とは、「麻薬密輸船を襲って、ドラッグを奪え」というものだった。彼ら5人の共通点は、「カイザー・ソゼからそれぞれ何かを盗んでいる」ということであった。そして、5人がニューヨーク警察署で顔を合わせたのも、意図して集められたのだ、とコバヤシは言う。

転:船上での出来事

逃げ出したフェンスターは殺害され、残る4人は、身内を人質にとられ、否応なしに密輸船を襲わざるを得なかった。だが、密輸船に侵入したものの、そこにドラッグはなかった。そこで仲間たちは射殺され、ソゼは船に火を放って逃げたのだという。キントは、”カイザー・ソゼ”らしき人物がキートンを射殺したのを目撃したのだと証言する。

だが、クイヤン捜査官は、キートンが”カイザー・ソゼ”であり、死んだように偽装しただけではないか、と推理する。そして、「船に集められたのは、”カイザー・ソゼ”のことを知る者たちで、”カイザー・ソゼ”はその者たちを消すために今回の計画を実行したのではないか」と考える。

クイヤン捜査官は、検察側の証人として出廷して欲しい、とキントに迫るが、キントは拒否する。キントは事情聴取を終え、警察署を立ち去る。クイヤン捜査官は、キントの証言について考えつつ、オフィスの中を見回す。

すると、キントの証言の中に登場した単語が、いくつもオフィス内にあることに気づく。宝石仲買人「レッドフッド」の名前は、指名手配犯の名前と同一であり、マグカップの下には、「コバヤシ」という陶器会社の名前が書かれていた。

結:カイザー・ソゼの正体

キントの証言は、オフィスに存在するものの単語を繋ぎ合わせて作られた、ウソだったのだ。そのことに気づき、クイヤン捜査官は、あわててキントを追う。

ヤケドを負ったハンガリー人コバッシュは、病院で通訳に対して証言を行っていた。コバッシュの証言に基づいて作成された”カイザー・ソゼ”の似顔絵は、キントそっくりであった。その似顔絵が、警察署にファックスで届けられていた。キントこそが、”カイザー・ソゼ”であったのだった。

クイヤン捜査官は通りに出るが、すでにキントは姿を消していた。少し前、キントは足を引きずっていたのだが、次第に足を引きずることなく歩行できるようになっていた。そして、そんな彼を、”コバヤシ”がクルマで出迎えていたのだった。

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