夢の検閲官(世にも奇妙な物語 2009年10月5日放送)あらすじ[ネタバレあり・結末まで]

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「夢の検閲官」前半部分(ネタバレなし)

夢を検閲することを仕事にしている男(石坂浩二)は定年を一週間後に控える中、森崎明日美(紺野まひる)のことを心配していた。

明日美は離婚し、小学生の息子・コウタロウと暮らしていた。だが、その息子も学校でのいじめを苦に自殺してしまい、悲しみやショックで彼女は安眠することができなくなっていた。

安眠指数が下がる一方である明日美。彼女は悲しみから逃れようと、昼間から酒を飲んで寝てしまう。検閲官は、夢の検閲を開始する。

息子のコウタロウが通っていた小学校が夢に現れようとして、検閲官はすぐさま思い出のペンションに差し替える。担任教師も別の人物になるように差し替える。

コウタロウをいじめていたクラスメイトが夢に出てしまいそうになり、検閲官はそのイメージも別のものへと変換する。

コウタロウ自体が夢に出そうになるが、安眠法で「子供が自殺した場合、6ヶ月は会わせるべからず」ということもあり、検閲官は明日美の夢からコウタロウを追い出す。

息子を失った悲しみの淵にいる明日美。そんな彼女をなんとか立ち直らせたいと考える検閲官の奮闘が描かれています。

「夢の検閲官」後半部分(ネタバレあり、結末まで)

明日美が眠っていると、新聞紙に火が移って火事になりそうになってしまう。彼女を驚かせて起こすため、さまざまな夢を見させるが起きない。そこで検閲官は、コウタロウを夢に登場させるよう求められるが、法は破れないと拒否する。

そんな時、コウタロウは「チワワ」とつぶやく。それは明日美が苦手とするものであり、彼女は飛び起きて、慌てて火を消す。明日美は、コウタロウが亡くなった踏切に花をたむけて手を合わせる。明日美もまた、電車に飛び込もうとするが、なんとか踏みとどまるのだった。

検閲官の勤務最終日、コウタロウが再び現れる。明日美に会いたいかと質問されたコウタロウは、「会いたくない。ママに嫌われてるから。ママは仕事ばっかりで、授業参観に来てくれたのも一回だけだった」と答える。

そんなコウタロウに、検閲官は「何度となく君のことはママの夢の中に登場していた。それは、ママが君のことを心から愛していたからだ」と伝える。検閲官は、「立ち直るきっかけになってくれるはずだ」と、コウタロウを明日美の夢に登場させる。

「最後に規則を破ってしまいましたね」と言われ、検閲官は「堅いことを言うな…これで私もゆっくり眠れる」と言う。

酒浸りになり、自らも死を選ぼうとすらしてしまった明日美。夢の中で子供と再会することで、立ち直ることはできるでしょうか。

ちなみに、この話は「2009年秋特別編」のラストエピソードで、後味良く放送が終わることを意識したようです。

「夢の検閲官」制作情報

・原作:筒井康隆(「夢の検閲官」『夜のコント・冬のコント』収録)

・脚本:いずみ吉紘

・演出:土方政人

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