急患(世にも奇妙な物語 1991年4月4日放送)あらすじ[ネタバレあり・結末まで]

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「急患」前半部分(ネタバレなし)

公園で倒れていた中年男性が、夜10時近くに救急搬送されてくる。救急隊員の情報では、患者は「全身の皮膚がただれ、変色しています。心停止し、瞳孔反応もない。ですが、時々痙攣するように動いています」ということのようだった。

外科医の七沢治郎(近藤真彦)を看護師が「七沢先生、森先生がお呼びです」と呼びにやってくるのだが、彼女はうつろな目をしていた。

七沢が階段を下りて急患室へと向かう。すると、廊下には患者がストレッチャーで運ばれている時の大量の「緑色の血液」が流れ落ちていた。

先輩医師である森(佐野史郎)に呼ばれ、急患室へと向かうと、患者は「変形を続け」ており、森は「どう理解したらいいんだ。内臓も溶け始めている」と言う。

出会ったこともない症例であり、森は「二人で調べてみないか?我々は発見者になれる」と提案する。

「緑色の血液」を流す存在に次々と乗っ取られていく医師と看護師。果たして彼らの運命は…

「急患」後半部分(ネタバレあり、結末まで)

看護師が泣いている横で、ベッドには患者の姿がなかった。どうやら、天井の換気口を伝っていったようだった。

七沢と森は、患者を捜索に向かう。一方、残された看護師は、目を見開く。その直後、耳から「緑色の血液」が流れ出るのだった。急患室では、別の若手看護師アツミもまた緑色の血液を流して死亡していた。

七沢が診察室に戻ると、そこでまた「七沢先生、森先生がお呼びです」と看護師が声をかける。「許してくれ、頼む…」という森の声を聞き、七沢は病室へと向かう。

森は、「あの時は、夜勤が続いて、私は疲れ切っていてどうかしていました。すみません…薬を確認すべきでした。私のミスです」と謝罪していた。だが、その病室には号泣している森だけだった。

森は痙攣し始めて、「奴は心の中に入った…」と言いながら倒れる。緑色の液体を吐き、七沢はその場から逃げ出す。七沢はメスを持って指先を切ると、赤い血液が流れ出して安心する。

「一体どうしたらいいんだ…」と七沢は考え始める。そこで記憶が混濁して、自分の記憶が「狂っている…」と思う。

気づくと、再び診察室に七沢はいた。七沢は再びアツミに「七沢先生、急患です」と呼ばれ、七沢は急患室へと向かう。その廊下に、緑色の液体は落ちてはいなかった。だが、ストレッチャーから起き上がった患者というのは森だった。

七沢は、メスで自分の指を切り、緑色の血液を流していた。既に七沢は何者かに乗っ取られており、偽の記憶を見させられていたのだった。

『エイリアン』を元にした作品ということでしょうかね。病院を舞台としており、ホラー仕立てになっています。あえて化け物を描かず、想像させているところが上手い演出だなぁと感じさせます。

ちなみに、脚本は『踊る大捜査線』の君塚良一さん、演出は『世にも奇妙な物語』最多演出の落合正幸さんです。

「急患」制作情報

・脚本:君塚良一

・演出:落合正幸

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