峠の茶屋(世にも奇妙な物語 1991年2月14日放送)あらすじ[ネタバレあり・結末まで]

スポンサーリンク

「峠の茶屋」前半部分(ネタバレなし)

会社員の中村直美(伊藤かずえ)は、東京の会社で毎日忙しく時間に追い立てられるようにして働いていた。そんな直美の趣味はバイクでのツーリング。

週末、直美は田舎道でバイクを走らせていた。夜も更けてきた頃、直美は旅館に泊まる。温泉で一息つき、同じくバイク乗りであるという女性に東京での暮らしの愚痴をこぼす。

翌朝、旅館を発つ前、仲居に「バイクに乗っている女性は?」と質問すると、「なんでも急用で夜中に出て行かれた」と言われる。直美は再びバイクに乗り、途中の峠の茶屋に寄る。

直美は店主に「こんな静かなところで、のんびり暮らせたらなぁ」とつぶやこうとする。すると、店主は「お嬢さん!お茶のおかわりは…」と声を荒げてその声をかきけそうとする。

東京の愚痴をこぼす直美に、主人は「この世に理想郷など存在しませんよ。煩わしくとも、人のいる街が一番いい」と言う。直美は「そうかなぁ、私はここの方が…」と言うと、店主は「すぐに東京へ戻りなさい」と言う。

なおも「ずっとここで暮らせたらいい」と言う直美に、店主は「アイツらに聞かれてしまった…」とつぶやく。

東京での生活に疲れた直美。そんな彼女が峠の茶屋を訪れると、そこで奇妙な現象に巻き込まれていくことになります。

「峠の茶屋」後半部分(ネタバレあり、結末まで)

バイクで茶屋を発った直美だったが、トンネルを抜けるとそこは先程いた茶屋だった。何度もまっすぐ進んでいるつもりだったが、同じ峠に出てしまう。

逆の道を行っても、結果は同じだった。店主は「言ってないけないことを口にしてしまった…」と言う。「アレに聞かれてしまったんだよ。森に棲む精霊たちだ」と言い、「私もアンタと同じことを口走ったため、もう30年もここから出られないでいるんだ」と言う。

直美は、バイクを降りて山道を下りていく。まっすぐ進んでいけば国道に出られると思い、彼女は直進を続ける。

途中、柿の実が木から落ちてくるのだが、その実は人の顔をしていた。そして、木は旅館で会ったバイク乗りの女性が飲み込まれていた。彼女は、「私は望んでここにいるの。帰りたくないのよ」と言う。

「あなたは東京に帰りなさい。霧の中を振り替えらずに行くの、東京に戻りたいと念じながら」と言われ、直美は歩き続ける。国道の手前で倒れていた直美は、通りかかったドライバーに起こされる。

東京に行くというドライバーに同乗させてもらい、「東京に着いたよ」と起こされるも、そこはビルが山の中に飲み込まれたような場所であり、直美は叫びだす。

子供の頃に見て、とても印象的だった話です。大人になって改めて見ると、「この世に理想郷など存在しませんよ」がとても心に刺さります。

「峠の茶屋」制作情報

・脚本:棟居仁

・監督:植岡喜晴

タイトルとURLをコピーしました