宅間善人(草彅剛)は、京都府警在職中に殺人未遂罪で逮捕され、東京刑務所に収監されていた。そんな彼は、被害者が10年振りに目を覚ましたことで一転、無罪となり、京都府警『特別捜査係』で刑事に復職した。だが、そんな彼は再び刑務所に舞い戻っていた。
…その10ヶ月前、刑事部総務課から、我妻真里亜(夏菜)という女性刑事が新結成された部署に転属することになる。そこで、さっそく上司である滝道博喜(吹越満)に、宅間とともに、名門の家で起きた、小説家刺殺事件の捜査を担当するように指示される。
新宮司直兎(金藤洋司)は、内側から鍵がかけられた部屋で首を吊っていた。その背中には、ナイフが刺されていた。生活反応はなく、死後に刺されていた。新宮の家を訪れた宅間は、1) 部屋が密室状態であり、2) 十二支の兎の置物が、首が折れた状態で落ちており、3) 鳥の置物が手に握られていた…といったミステリーの密室、見立て、ダイイングメッセージといった要素が満載された状態であったと指摘する。
宅間はさらに、部屋の金庫から生命保険証書を発見。さらに、その受取人欄には、妻・新宮司朱子(石田ひかり)ではなく、執事の君原兼文(井上順)の名があった。君原には、病気の娘がおり、治療費が必要だった。そこで、新宮司は君原に金を残すため、保険に入ってから1年後、自殺したのではないか、と宅間は推理する。
君原は、「自殺では保険が下りない」と考え、ナイフを背中に刺し、他殺を装ったのだった。君原は、ナイフで背中を刺したことを認めた。
宅間は、君原の話を裏付けるため、病院を訪れる。君原の娘は、先天性の肝疾患があり、治療のために多額の金が必要だったのだった。
宅間は、ライターの横内幹也(遠山俊也)から、弁護士の近藤竜行(松田賢二)が新宮司の実の弟であり、養子に出されたのだと知らされる。そして、近藤は新宮司に復讐したのではないか、と指摘する。
宅間は、近藤に対し揺さぶりをかけるが、動じない。さらに宅間は、近藤が新宮司を殺害し、密室状態を作り出した方法が分かった。密室と思われた部屋には、近藤がいたのだった。近藤は、「娘にカネが要るんだろ?」と言い、君原は口止めされていたのだった。君原は、近藤が自殺したのではないと暗に示すため、ナイフで背中を刺したのだった。
宅間は、横内に話を聞こうとしたが、横内は転落死する。近藤は、横内が自分の犯罪について口止めをするため、母親を高級老人ホームに入れることを交換条件にしたのだった。そして、横内は末期癌であり、自殺することを約束させられていた。
近藤の悪どさに怒り心頭の宅間は、「近藤みたいなヤツは、殺すしかないんだ」とつぶやいて、近藤のもとへ向かう。近藤の部屋で、宅間は気を失わされてしまう。そして、目を覚ますと、手には拳銃が握らされていた。駆けつけた野方希望(和田正人)、我妻らにより、宅間は緊急逮捕され、懲役20年の刑に処せられる。
そこから10ヶ月、東京刑務所に宅間はいた。我妻は、宅間がタブレットで生体肝移植についてのホームページを見ていたことで、宅間が考えていたことが分かる。我妻は区役所に向かい、君原が朱子と結婚していたことを突き止める。
朱子は、君原の娘を自分の娘のように可愛がっていた。そして、朱子は彼女と同じ珍しい血液型だった。生体肝移植を行うためには、朱子は近藤と別れた(実際は殺害)後、民法の規定により、6ヶ月が必要だった。その間、朱子は捕まるわけにはいかなかった。そこで、朱子は近藤を殺害後、宅間を昏倒させ、罪を着せたのだった。
だが、近藤が新宮司の弟であるということをライターの横内に吹き込んだことや、使える拳銃を朱子に教えたのは、君原だった。ライターの横内に自殺させたのも、朱子に近藤を殺害させたのも、君原が全て裏で近藤を操っていたのだった。
君原は、全ての罪を近藤に着せ、その近藤を朱子に殺害させた。そして、君原は新宮司家の財産を全て海外に送金し、高飛びしようとしていた。
宅間は、君原が日本を発つのを阻止した。朱子の自供により、裏で君原が糸を引いていることが判明する。君原は、殺人教唆で逮捕される。宅間は、朱子の自供を引き出すため、わざと刑務所にいたのだった。そして、朱子が近藤を殺害すると分かっていながら、止められなかったことの罪滅ぼしで服役していたのだ。
宅間は、君原が我妻を運んだ車椅子に水滴がついていたことから、冷凍コンテナに我妻がいると推理。我妻は、一命を取り留めた。
滝道は、宅間や我妻らの新チームを、「総合事犯対応係」と命名する。