ドラマ「わたしを離さないで 第3話」あらすじ・ネタバレ

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保科恭子(綾瀬はるか)は、提供を開始した酒井美和(水川あさみ)の介護人を行うことになる。美和は、恭子が子供時代になくした、土井友彦(三浦春馬)にもらったCDをわざと目につくところに置き、「なくなったCD、誰が盗ったのかな?」と訊く。恭子は、美和の思い通りのことを言いたくなく、「私がなくしたの」と答える。

友彦は、同じ学苑で育った珠世(馬場園梓)に介護人を依頼していた。だが、珠世は提供を間近に控えており、友彦は新たな介護人の希望を出すことになる。そこで、珠世は「恭子は、まだ介護人をしてるよ」と言うが、友彦は「恭子は、俺に会ってくれるかな?」とつぶやく。

恭子は、友彦に好意を寄せていた。だが、友彦は美和と付き合うことになったのだった。珠世は、「どうして友彦は、美和と付き合うことになったんだっけ?」と問う。友彦は、まだ陽光学苑にいた時のことを思い出す。

恭子や友彦たちは、陽光学苑を卒業する年齢となった。彼らは、陽光学苑を離れ、次の生活の場である「コテージ」に移ることになった。

コテージへは、学苑から2~3人の単位で行ける。生徒たちは、それぞれ誰と行くか、もっぱらその話ばかりをしていた。恭子に花(大西礼芳)は、一緒にいても疲れてしまう酒井美和(水川あさみ)と離れ、自分たちと一緒に来ないか、と恭子を誘う。

サッカーをしている友彦に、恭子は差し入れを持って行く。コテージの話題になり、「友彦はどこにするの?」と恭子は尋ねる。すると、友彦は「サッカーできるところにしてよ。…俺は、恭子の決めたところでいい」と答える。恭子は、その答えにはにかみ、内心、喜ぶ。

美和は、山崎次郎(甲本雅裕)教諭を誘うかのように迫る。だが、山崎教諭はそれに応じることはなかった。一方、堀江龍子(伊藤歩)教諭は塞ぎこむようになり、神川恵美子(麻生祐未)校長は、代わりの教師を連れてくるよう、山崎に指示する。堀江は、自分のせいで外界に興味を持ち、”提供”に出されてしまった子供たちのことで心を病んでしまっていた。

美和は、山崎教諭を探していたが、彼は同僚の女性教師と仲睦まじげに話をしており、自分はそこに入り込めないのだと悟る。

友彦は将来、「サッカーのプロチームに入りたい」という夢を持っていた。「そうすれば、提供を免除されるのでは」と考えていた。「恭子も、凄い料理人なれば…」と言われ、恭子も一緒に束の間の夢を見る。だが、そこに憔悴した堀江教諭が現れ、「あなたは、サッカー選手にはなれません。あなたが料理人になることもありません。あなたたちは、何者にもなれません。あなたたちは、提供者にしかなれないように管理されてるの…早くて、10代で死んでしまうの。だから、夢なんか見ても無駄なの。あなたたちの未来は、決められてるんだから!」と言う。

「あなたたちは天使じゃない!家畜だから!あんたたちを育てれば、膨大な補助金がもらえるから。…だまされないで!」と、取り押さえらながら告げる。”現実”を突きつけられ、恭子たちは落ち込む。

そんな中、口喧嘩の末に真実(中井ノエミ)は、美和が「外界で付き合っている人に香水をもらった」というウソを暴く。美和は、2年生に頼んで、販売会に並ぶ前に購入していたのだった。そんなウソについて、恭子は「ウソじゃなくて、希望だから。現実を突きつけられるまで、信じていたい希望だから」と真実に言う。

友彦もまた、サッカーボールを蹴りながら、「夢見ても無駄だから」「あなたたちは何者にもなれない」という堀江教諭の言葉を思い出していた。

堀江教諭は、退職することになった。そのことを告げる神川校長に、友彦は「俺たちが提供だけをして死んでいくっていうのは本当ですか?」と尋ねる。神川校長は、火傷した左腕を見せ、「堀江先生は、寮を放火しようとされていました。そんな人の言葉を、どうか信じないでください」と言う。だが、そんな神川校長を、真実だけは訝しげに見つめる。
美和は、山崎教諭を強引に誘おうとし、抱きつく。だが、山崎は完全に拒絶する。山崎の態度に、美和は深く傷付く。

堀江教諭は、教師たちに強制的に外へと連れ出される。そんな堀江教諭を、友彦だけは信じ続け、「俺、サッカーしても無駄だってことですよね?じゃあ、どうしてサッカーを教えたんですか?世界は広いとか、どうして教えたんですか?」と言う。そんな友彦に、堀江教諭は、「違う世界…」とつぶやいて立ち去る。

癇癪を起こす友彦を、恭子は抱きとめ「大丈夫…」と優しく慰める。その様子を、美和が遠くから眺めていた。

友彦が地面を蹴って跳ねた泥が、恭子のスカートを汚した。恭子は、その汚れを落としながら、堀江教諭の現実をつきつける言葉を思い出し、やりきれない思いに押し潰されそうになる。

友彦を美和が誘い出す。美和は、「友ってさ、どこ行くの?…一緒のところにしない?」と言い、さらに「ずっと友のことが好きだったの」と言う。友彦は驚く。美和は、「みんな私のこと突き飛ばすの。誰も私と一緒にいてくれないの、みんな。私のこと、空っぽだって知ってるから」と悲しげに言う。

「空っぽ」という言葉が、かつて自分が言われていたこともあり、友彦は同情する。さらに、美和の「新しいところに1人で行くの、怖い…」と憐憫を誘う様子に、友彦は思わずキスをしてしまう。

恭子は、友彦の様子がよそよそしいことに気づく。さらに、美和が「私達付き合うことにしたの」と言ったことに、驚きを隠せなかった。明らかにショックを受ける恭子に、美和はさらに「恭子も一緒のコテージに来なよ」と言う。恭子は、戸惑いながらも、承諾する。

珠世は、病床の友彦に、「恭子は、どんな形でも友彦と一緒にいたいって思ったんじゃないかしら」と言う。

学苑を出る日、真実は恭子に、「靴の中に発信機があった。逃げ出さないように、私達は管理・支配されてたの。…ずっとあの子に、支配される気?」と言う。真実は、発信機を取り除いた靴を、わざと置いておいた。それに気がついた神川校長は、「あの子たちが、私に歯向かう気!」と、怒りをぶちまける。

そこから恭子は、愛する男を奪った憎き女、狂おしいほど愛しても愛されることはない男と3人の生活を開始することになる。憎んでは赦し、憎んでは赦し…そんな繰り返しを続ける、惨めな生活を恭子は送ることになる。

…そんな過去を思い出していた恭子は、提供者の管理者から美和が療養施設から逃げ出したと連絡を受け、慌てて彼女を探しに行く。

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