「ズートピア」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 太古の昔、肉食動物が草食動物を襲い、共存などできない世界であったが、ウサギのジュディ・ホップスたちの住む世界では、肉食動物と草食動物は共存し、肉食動物の凶暴な部分は既に失われていた。

2) ジュディは、「世界をより良くしたい」と願い、両親たちの反対を押し切り、ウサギ初の警察官になる。理想を抱いて警察学校を首席で卒業するが、待っていたのは交通違反の取り締まりだけだった。

3) そんな中、ジュディはキツネのニック・ワイルドと出会う。ニックは、詐欺師まがいのことをしてお金を稼いでおり、取り締まろうとしたジュディだったが、逃げられてしまう。だが、失踪したカワウソの捜索を担当し、その調査資料で、ニックが関係していると考えられ、ジュディはニックに調査を手伝うように依頼。仕方なくニックは、ジュディと捜索を行う。

4) 捜査の中で、ジュディは「失踪者は肉食動物であり、凶暴化したためにレオドア・ライオンハート市長が隔離した」と判明する。市長は失脚するが、後にジュディは、副市長のドーン・ベルウェザーが薬物によって凶暴化させていたという事実を突き止める。ベルウェザーは逮捕され、ズートピアに再び平和が訪れた。

起:ジュディの決意

ウサギのジュディ・ホップスは、地元の村・バニーバロウのニンジンまつりで舞台に立っていた。そこでは太古の昔、肉食動物が草食動物を襲い、共存などできない世界であった、とトラの友人と演劇を行っていた。

だが、ジュディたちの住む世界では、肉食動物と草食動物は共存し、肉食動物の凶暴な部分は既に失われていた。舞台の上で、ジュディは「今は、願えば夢は叶う。私は警察官になる!」とジュディは宣言する。

だが、両親は「私たちが幸せなのは、夢を捨てたからだ。ウサギで警察官になった者はいない」と言い、一緒にニンジンを作ろう、と説得しようとする。だが、ジュディは「世界をより良いものにしたい」と望んでおり、初めてのウサギの警察官を目指そうと心に決める。

そんな中、ジュディは、友人がキツネにチケットを奪われようとしているのを目撃し、その現場に飛び込む。体格差で圧倒され、顔を傷つけられてしまうが、ジュディはチケットを奪い返す。「ウサギが警察官になるなんて無理だ」と言われながらも、ジュディはさらに警察官になって世界を良いものにする、と決意を固くする。

承:ニックとの出会い

ジュディは、警察学校に入学し、そこで体格差に悩まされながらも、不屈の闘志と知恵で試験を切り抜けていく。結果、ジュディは主席で卒業し、晴れて警察官となる。近未来都市であるズートピアに配属となり、ジュディは田舎から上京する。

憧れの警察官としての仕事に胸を膨らませるが、他の警察官が失踪者の捜索を命じられる中、スイギュウのボゴ署長から命じられたのは交通違反の取り締まりだった。ジュディは抗議するが、ボゴ署長は、「1日に100件取り締まれ」と言う。そこで、ジュディは「昼までに200件取り締まってやる」と張り切る。

そんな中、ジュディはゾウのアイス屋でアイスを売ってもらいたい、と言うキツネのニック・ワイルドに出会う。ニックは、”子供”と一緒におり、「この子のためにアイスキャンディーを売って欲しい」と言うが、ゾウは売ろうとしない。ジュディは間に入り、不憫な子供のためにアイスを売ってもらえるように交渉する。

だが、実はニックと”子供”は親子などではなく、単なるビジネスパートナーだったのだ。ニックは、ゾウ用のアイスキャンディを溶かして小さいいくつものキャンディにして、小動物に売って利益を得ていたのだった。ニックはそれを問い詰められるも、「詐欺師と呼んでくれ」などと悪びれない様子だった。

一方、ジュディは交通違反の取り締まりを続け、嫌気が差していた。そんな中、アカギツネのギデオンが、「夜の遠吠え」と呼ばれる玉ねぎのような植物を盗んでいる現場に遭遇し、犯人を追う。持ち前のガッツでギデオンを捕らえ、その際にギデオンが暴れて危ない目に遭っていたトガリネズミを救出する。

だが、ジュディは応援を待たずに1人で犯人を追ったため、ボゴ署長に叱責されてしまう。そんな中、カナダカワウソのオッタートン夫人に「主人を探して欲しい」と言われ、捜索を買って出る。そんなジュディの行動にボゴ署長は怒り、「クビだ」と言い渡すが、そこに現れた

「クビだ」と言われながらも、そこに現れたヒツジのドーン・ベルウェザー副市長が「よろしくお願いしますね」と言い、ボゴ署長は「48時間以内に見つけろ、それができなければ、クビだ」と言う。

転:失踪者の行方

ジュディは、資料の監視カメラ映像に、ニックが売ったアイスキャンディーを失踪したカワウソが食べている姿が映っていた。そのため、ジュディはニックを「捜査に協力して」と言う。当然、ニックは断るが、ニックの発言を録音し、「協力しないなら、脱税で逮捕します」と言い、仕方なく協力することになる。

まずは、カワウソを知るヤクのヤックスに会いに行き、カワウソが乗っていたというクルマのナンバープレートの数字を知る。その数字を頼りにクルマの持ち主を探り、結果、クルマの所有者が、トガリネズミで裏社会のボスであるミスター・ビッグであると判明する。

ミスター・ビッグは、ジュディとニックを氷漬けにしようとするが、ジュディが娘の命の恩人(ギデオンを逮捕する際に助けた)であると判明し、ジュディの捜査に協力する。カワウソは、クルマに乗っていた際、急に暴れだして運転手を襲った後に逃亡したのだと判明する。運転手に話を聞こうとするが、その運転手も凶暴になり、ジュディとニックに襲いかかる。

ジュディたちは、応援を要請しながら命からがら逃げ出す。だが、ボゴ署長らが駆けつけた際には、運転手の姿は消え失せていた。ボゴ署長は、「失踪者を探すのは無理だ」と言い、クビにしようとするが、ニックは「まだ10時間ある」と言い、捜査続行しよう、とジュディを誘う。

ドーン・ベルウェザー副市長に監視カメラ映像を見せてもらい、運転手がオオカミたちに連れ去られたことが判明する。オオカミたちの足取りを追い、研究所らしき場所へとたどり着く。そこには、14人の失踪者全員が隔離されており、カワウソのように全員が凶暴化していた。

隔離したのは、ライオンのレオドア・ライオンハート市長であると判明する。ジュディたちはトイレの排水口から逃げ出し、ライオンハート市長を告発する。市長は、市民への恐怖が広がらないよう、秘密裏に問題を処理しようとしていたのだった。

ニックの協力で失踪者を発見できたことから、ジュディはニックに「警察官になって、相棒にならない?」と誘う。ニックもまんざらでもない表情を浮かべ、ジュディの記者会見を眺めていた。

肉食動物が凶暴化したことについて、その原因を問われ、ジュディは「生物学的な背景があるかもしれません。DNAのような…」と説明する。そんなジュディの説明に、「肉食動物はみんなそうなるかもしれないって思ってるわけか…」とショックを受ける。ニックは、子供の頃から「キツネ」であることから信用されず、結果、詐欺師のようなことを繰り返してきてしまっていたのだった。

ドーン・ベルウェザー副市長は、ライオンハートの後を継ぎ、市長となる。そんな彼女は、ジュディを広告塔としようとするが、「私が望んでいるのは、そのようなことではありません」と、警察官を辞職する。

結:肉食動物凶暴化の真相

田舎に戻り、そこで「夜の遠吠え」という玉ねぎのような植物を食べると、動物たちが凶暴化することを知る。その植物は、アカギツネのギデオンが盗んだものと同じだった。そのことに気づいたジュディは、慌ててニックのもとへ向かう。

ジュディは素直にニックに謝り、再び協力を願い出る。ニックは協力し、ギデオンのところへジュディを連れて行く。ギデオンを脅し、「夜の遠吠え」を高額で買い取っているヒツジがいることを知る。

そのヒツジのもとへ向かうと、そのヒツジは廃電車の中で「夜の遠吠え」から抽出した薬液で、丸薬のようなものを作っていた。そして、ヒツジは誰かとの電話の中で、失踪者たちに丸薬をライフルで撃ち、凶暴化させていたのだと話していた。

ヒツジの隙をつき、ジュディは電車を動かす。そのまま電車を警察署まで運ぼうと考えたのだった。ところが、その途中で電車は横転して大破。証拠はなくなってしまったかと思いきや、丸薬や拳銃はジュディが持ちだしていた。

警察署へと向かう中、市長となったドーン・ベルウェザーがやってくる。「なぜ、ここにいるのを知っているのか」と疑問に思ったジュディは、市長を怪しむ。逃げ出そうとすると、市長の部下が追跡してくる。その逃亡の中で、ジュディは足を傷つけてしまう。

「私を置いて、証拠を持って警察署に行って」とジュディは言うが、ニックはジュディを庇いつつ逃げる。ついに捕まってしまう中、ニックは丸薬入りの拳銃で撃たれてしまう。ベルウェザーは、「凶悪化した犯人に襲われて、ジュディが傷つきました」と通報する。そして、「凶暴化した肉食動物の恐怖で、街を支配する」と、騒動を起こした狙いを語る。

ニックは、ジュディに襲いかかろうとしていたが、それは演技だった。丸薬は、バニーバロウで採れたブルーベリーにすり替えられていたのだった。そして、ジュディはベルウェザーの発言を録音しており、駆けつけたボゴ署長らに逮捕される。

原因が特定され、凶暴化した失踪者たちは治療を受けて元に戻る。かくして、ズートピアに平和が取り戻された。

ニックは、ジュディの誘い通り、警察学校に入学。キツネで初の警察官になったのだった。ジュディとニックは相棒となり、ボゴ署長に「道路を爆走するクルマを捕まえろ」と、初めての任務に出る。180 km/hの暴走車を捕まえてみると、その犯人はナマケモノ(ナンバープレートから、クルマの所有者を割り出してくれた事務員)でジュディたちは驚く。

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