西尾維新「掟上今日子の挑戦状 第1話」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

掟上今日子のアリバイ証言
1) 鯨井は、掟上今日子にカフェで声を掛け、アリバイ作りに利用した。だが、掟上は1日で記憶がリセットされてしまう”忘却探偵”だった。

2) 警察から依頼を受けた掟上は、鯨井の関わった事件の調査を開始する。宇奈木という男性が、浴槽で電源の入ったドライヤーにより感電死していた事件であり、警察は第一発見者であり、なおかつ宇奈木と仲違いしていた鯨井を犯人と疑っていた。

3) 掟上は、宇奈木が自殺であると推理する。宇奈木は、浴槽で自重でコンセントが抜けないように電源の入ったドライヤーを支えつつ、お湯の水位が上がってくるのを待っていたのだった。

4) 鯨井は、「感電死による苦悶の表情を、穏やかな表情に戻して欲しい。そして、蛇口を閉じて欲しい」と依頼されていたのだった。宇奈木は親しい友人たちに自殺することを打ち明けられることや、手伝いをしてもらうことができなかったため、鯨井に依頼したのだった。

起:鯨井・掟上の出会い

鯨井は、掟上今日子にカフェで声を掛けた。彼女が1日で記憶がリセットされる探偵”忘却探偵”であることも知らず、アリバイ作りに利用するためだった。推理小説について話をした後、鯨井は過去に友人だった水泳選手の宇奈木の家に行く。

鯨井は、宇奈木に水泳選手としての生命を絶たれたこともあり、絶縁状態にあったが、過去には合鍵を渡されるような仲の良い友人だった。その合鍵を使って部屋に入る。そして、宇奈木が浴室で死亡しているのを確認した後、警察に通報したのだった。

承:宇奈木の感電死

肘折警部は、第一発見者である鯨井を疑い、聴取を開始した。その中で、アリバイの証明として、女性に声をかけたことが明らかとなる。しかも、その女性というのが、掟上今日子であることから、肘折警部は驚く。

案の定、話を聞きに行ったところ、掟上はすっかり鯨井と会っていたことを忘れていた。だが、肘折警部から事情を聞き、有償で事件解決に協力を行うこととなった。

宇奈木は、お湯を張った浴槽で死亡しており、なおかつ浴槽にはドライヤーが水没しており、感電死と考えられた。ブレーカーが落ちてHDDレコーダーの録画が停止しており、死亡時刻は15時5分と考えられた。同時間帯、鯨井は掟上と話をしていたのだと主張していたのだった。

転:掟上の推理

掟上は、ドライヤーを家電量販店で購入し、事件現場に持参して検証を開始する。ドライヤーが、ロングヘアーの女性が使うような高性能なものであったり、コードがギリギリで自重によりコードが外れる可能性もあったことなどに疑問を持ち、推理を展開する。

さらに、「ドライヤーの電源を入れたまま、浴槽に吊るしておいて、水を張って次第に水位が上がって感電するようにしてアリバイを作ったのではないか」と掟上は指摘した。だが、それであると、大人しく宇奈木が浴槽にいた理由の説明がつかなかった。

結:真相

掟上は鯨井との水泳対決で、潜水により勝って話をする権利を獲得すると、自分の推理を鯨井にぶつける。

部屋がいやに綺麗に整理されており、宇奈木は自殺ではなかったのか、と掟上は指摘する。さらに、鯨井は自殺の手伝いとして、蛇口を締めるのをお願いされただけではないか、と掟上は語る。

鯨井はそれを認めた上で、実際は「感電死した時の苦悶の表情を穏やかに見せる」のを手伝わされるのがメインだった、と明らかにする。宇奈木は、親しい人たちにその役割を依頼することや、自殺する胸の内を明らかにすることができず、仲違いした鯨井にしか頼むことができなかったのだった。

今日子は、鯨井に真相を肘追警部に話すことを勧めるのだった。

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